中国や韓国の生徒と歴史問題を議論した大学生の体験談です。セブ留学ではいろんな国の生徒と交流したそうです。
21歳男性、大学生
日韓中の生徒で議論した「歴史問題」
夏休みにフィリンターという学校に4週間留学してました。生徒感の交流が活発な学校でものすごくよかったです。
ーー生徒と話すときに意識したことある?事前準備したり録音したり?
特にないです。ざっくばらんに話してました。ただ、中国とか台湾とかの人と政治的な話をする機会が多かったので、揉めないように相手を尊重するように意識はしていました。めちゃくちゃ慎重に話してました。反日の方はいなかったです。中国の方の意見や考えを聞けて勉強になりました。
ーー政治的な話になっても問題なかった?
問題なかったです。僕のルームメイトが政治や歴史の議論が好きなんです。台湾と中国にも政治的な問題があるじゃないですか。でも、お互いリスペクトしながら話してたので、特に問題なかったです。むしろ議論を楽しんでました。3人とも大学生でした。
全然知らないこともあって、本当に勉強になりました。中国人とインスタ交換しようと思ったら、中国ではインスタが使えないんですよね。びっくりしましたから。WeChatというアプリを使ってるみたいです。
中国人の生徒は少ないんですが、たまたま相部屋になったのが中国人だったんです。いろんな国籍の生徒がいるので、相手の文化を尊重するのは大切ですね。
ーー海外では歴史問題の議論がたまに起きるけど、そのときに、歴史を知らなくて話せないことはなかった?英語じゃなくて、知識や意見がなくて話せない人が多いんです。
本当にそうなんです。話せないんです。言語ってツールでしかない、ってめちゃ実感しました。授業で先生と話していても、ルームメイトと話していても、あらゆることに対して自分の意見が求められるんです。
自分の主張を求められるとは思ってなかったです。特別な主張もないから、最初は何も言えなかったんです。その時に改めて、言語が喋れても、主張がないと何も言えないんだということを痛感しました。
セブでは教養を深める重要性を再確認しました。だから、興味ないことでも聞いてみようという意識が生まれました。発音がキレイで、文法がしっかりしてても、意見がないと話せないです。
ーー日本のことを知らないことを知るのも留学の価値ですね。
本当にそうです。他の国の人って歴史を知ってるんです。僕は最低限しか知らない。台湾とか中国の方と喋ると知らなかったことをいっぱい知ることができました。
中国と韓国の方と喋っているとき、コロナの発生原因の話になったんです。一般的には、中国の武漢と言われているじゃないですか。
僕と韓国人の友達が、「武漢から発生したんだから中国は責任とれよ!」みたいなことを冗談半分で言ったんです(笑)。でも、中国の友達は、「中国は悪く無い。アメリカが誇張表現しすぎてる!」って主張していて。全然険悪な感じじゃなくて、お互いの考えを聞くのを楽しんでいたんですけど。国によって受けてる教育も違うし、情報の捉え方も違うことを実感しました。いい経験でした。
帰国前に、ルームメイトの中国の友達に、「日本は汚染水の問題があるでしょ。」って聞かれたんです。中国で問題になってるよって言ってたんですが、僕は詳しいことは知らなかったんです。
だから、「安全基準を満たしてるんじゃない?よく知らないけど。」って答えたんです。でも、中国の友達はそう思わないみたいです。武漢のことと一緒で、日本人だから自国よりの意見を持ってる、と思われたと思います。ほんとにセブの1ヶ月は密度が濃かったです。
(2023年8月28日)
編集後記
海外の方と話すと、日本のことを知らないことに気づきます。意見がないと話せないことにも気づきます。多国籍な環境に飛び込む価値の1つです。歴史、政治、コロナ、汚染水などについて日本語で説明できなければ、当然英語で話せません。僕も海外に出てから、日本の歴史や世界の宗教について勉強しました。フィリピンでは英語を学ぶだけじゃなく、英語をたくさん使って生きた会話をしてほしいです。