コロナ明けにDETiに行ってきました。親子留学で大人気のドゥマゲテにある英語学校です。この日も濃かったです。
DETiとは
DETiは現地法人ですが、マインドはNPOです。
大事にしているのは、世界中の人々が共に生きること。異文化コミュニケーションです。
英語を学ぶというより、英語を使うことや、新しい領域に触れることを大事にしています。
他の学校とは全然違う。英語学校の領域にいない学校です。
僕の中では、ファームキッザニアとか、サステナビリティワークショップみたいな感じのほうがしっくりきます。
定員は2、3家族。ビーチサイドの家に滞在して、実践の中で英語を学びます。
私たち DETiが目指すところは、
学ぶことが楽しい。
英語で話すことが楽しい。
異文化と出会い、コミュニケーションすることが楽しい。
今ここにいることが楽しい。
という環境を創造することです。 遺伝子のスイッチをONにする効果的な方法は、自分の今居る環境から一度抜け出してみる、異文化圏に入り異なるバックグラウンドの人とコミュニケーションをとってみる、そして何かにがむしゃらに取り組んでみる、という行為が効果的です。
https://deti.jp/mission/
この学校は、オーナーの高橋夫婦が面白い。春菜さんは、青年海外協力隊でアフリカのザンビア共和国で2年間中高生に理科を教えて。その後、広島大学の大学院研究員歴任
高橋大海さんは、高校教師を経て、青年海外協力隊でサモアに行って、理数科教師として活動。帰国後、広島大学の国際協力研究科へ進学。インドの理科教育研究を行う。
2013年、2人は、NPO法人IMAGINUS(イマジナス)を設立。インドで青少年教育を行う。
2017年、高橋きよみさん(大海さんのお母さん)がフィリピンに語学学校のDETiを設立。きよみさんは日本の公立学校で英語・国語を25年間教えていました。高橋夫婦も協力して3人でDETiを運営していました。
しかし、2019年、きよみさんが亡くなってしまい、その意思を引き継ぐ形で、春菜さんがDETiの代表になりました。
そんな経緯の学校です。親子留学で独自領域を作っていて、子供以上に親が楽しんでいる印象です。面白いので、ドゥマゲテに来たら立ち寄ってます。
2020年、コロナで休業。2021年の台風で大打撃を受けました。申し込んでも断られている方もいたので様子を見に行きました。
いやー、いろいろ話せて楽しかった。
台風の被害を受けた校舎は復旧
台風の被害は深刻だったようです。コロナ後に帰ってきたら、この建物はシロアリに食べられて、床も抜けてボロボロだったそうです。
コツコツ修繕して、この建物はほぼ修復完了です。
子供の英語学習教材が豊富です。
まだ修繕が終わってない建物も少しありますが、もう運営できる状態でした。
フィリピンの子供たちの寄宿舎を建設中
敷地が広がって、建物を建設していました。学校が大きくなるのかと思ったら、フィリピンの子供向けの学校でした。
DETiはフィリピンの子供たちに教育の機会を提供しています。だけど、奨学金を提供している子供達は、山間部に住んでいて、市街地の学校に通うのが難しいんです。
だから、寄宿舎と教室とキッチンを作ってました。フィリピンの子供たちに住んでもらうためです。
もうよくわからない(笑)。
来るたびに敷地が広がって、来るたびに動物が増えて、英語学校と関係ないことをやっています。
でも、彼らの中では繋がっている。
繋がっていきそうな気配もある。
この寄宿舎がどう発展していくのか本当に楽しみです。
アクティブラーニングで英語を学ぶ
DETiではアクティブラーニングで英語を学びます。水曜日をミッションデーと呼び、月曜火曜で準備して、水曜日のミッションが終わったら、木曜金曜でプレゼンする。この1週間のサイクルで英語を体で覚えていきます。
いまは水牛がいるそうです。沖縄の竹富島は水牛車観光で有名ですよね。ドゥマゲテの水牛ミッションデーが有名になる可能性だってあるんです。悪く言えば、よくわからない学校、よく言えば、無限の可能性を秘めた学校です。
個人的には大好きです。でも、英語の勉強だけしたい人にはオススメしません。
コロナ禍は広島で自給自足生活
学校の目の前は海です。昼から話してましたが、あっという間に夕方になりました。
この空間、この景色もDETiの価値です。
高橋夫婦は、小さいお子さんが2人いるので、コロナ禍は地元の広島に帰りました。そこで、自給自足みたいな生活をしていたんですが、その話が面白すぎた。サバイバル能力が半端ない。
米を作り、ニワトリを飼い、チョコを作り、ハチミツを搾る。鹿やイノシシやニワトリを殺して皮を剥ぐ。そんな話が面白すぎて、ずっと聞いていました。
広島での活動が楽しくて、フィリピンに戻ることを躊躇したそうです。でも、日本での活動は任せて、フィリピンに戻ることを選んだ。日本で得た経験を、フィリピンで再現しようとしています。
広島でニホンミツバチの世話
大海:ハチミツを作ってるんですけど、すごく楽しいんです。分蜂(ぶんぽう)ってわかります?巣から女王バチが巣立って、他の蜂を連れて、別の巣に移る時期があるんです。その時に、巣箱をセットして、蘭の花を置いて呼ぶんです。金稜辺(きんりょうへん)っていうんです。
すると、匂いに誘われて偵察バチが来て、いい巣箱なのか何日かチェックするんです。気に入ったら、一旦いなくなって、無人になる。その後、群れを連れてやってくるんです。蜂雲っていって、大きな黒い影がやってきて、巣に入るんです。感動しました。
分蜂のときは刺さないんです。ハチミツをたっぷり吸った蜂は体が曲がらない。だから、刺せないんです。広島にいる蜂の先生が教えてくれるんです。接骨院のおっちゃんだけど(笑)。
10個の巣箱を置いても、2個ぐらいしか入らないそうです。でも、去年運良く入ったんです。ずっと世話をしてました。蜂の巣は上から下に伸ばしていくんです。重箱みたいな感じで、最初は3段ぐらいなんです。いっぱいになったら足すんです。そしたら、去年は7段になったんです。蜂は冬のために置いているんですけど、上の段をもらうんです。略奪ですけど(笑)。
で、そのハチミツがうまいんです!蜂が酵素を出しているので、毎日食べていると風邪もひかないし、医者いらず。でね、フィリピンに東洋蜜蜂っていうのがいるんです。フィリピンでもハチミツをやりたい。蜂が面白い。
そんな話を聞いたあと、ハチミツを食べさせてもらった。めちゃうまい!
カカオの話を聞いたあとはチョコをもらう。めちゃめちゃうまい。お金をだしても買いたい。
鹿の皮を剥いだ話を聞いたあとは、鹿肉です。なんて贅沢な日でしょう。
帰れなくなったので、泊まらせてもらいました(笑)。
学校は規模縮小して、さらに顧客満足度をあげようとしてました。いまの時代、彼らの経験はすごくニーズがありますね。稲作をするため土地を探してますし、「ちょこっと親子でチョコ留学」っていうのも計画中です。やっぱり僕の中では、ファームキッザニアです。興味ある方は公式サイトを覗いてください。
いままで訪問レポートは書いてなかったんです。でも、生徒の留学体験談より伝わる部分があると思うので、今年から学校訪問したらレポートを書いています。
(2023年4月訪問)