親子留学、3週間
2人の子供を連れて親子留学
子供2人を連れてフィリピン親子留学をしました。コロナ前の2019年です。娘(当時9歳)と息子(当時3歳)です。留学を検討したとき、娘は英語に自信がないから、フィリピンに行くのをすごく嫌がってました。
だから、留学の目的は英語環境でも友達ができることです。親としては、「海外がイヤ。帰りたい」と言われるのが一番つらいので、とにかく「楽しく、友達ができること」を優先していました。当時は英会話スクールに週2回通っていて、簡単な単語、センテンスが言えて、簡単な会話は理解できました。
インターナショナルスクールのサマースクールに入ることも検討しました。でも、周りが英語でペラペラ話している中には、とても入っていけそうにないので、同じようなレベルの英語力の子供が来る語学学校のほうが良いと考えました。
3歳の息子は、日本のインターナショナルプレスクールに通っていました。レッスンは必要ないけど、シッターとずっと二人きりなのは避けたいので、現地のインターナショナルの保育園に入れて、費用を抑えることができればと思っていました。
私は、アジアのビーチが好きで、メジャーなところはすべて行っています。若いころは安宿に泊まっていました。アジアの混沌とした感じは好きなのですが、子供を2人連れていくので不安でした。簡単な会話はできます。だけど、トラブルに巻き込まれたときの対処には自信がないです。
フォートボニファシオやクラークは治安も良くて、週末に遊びに連れていく場所もたくさんありそうなので良いと思っていたのですが、留学ラジオを見て、いったんリセットしました。ドゥマゲテというエリアを知って、日本人の学校のDETiを選びました。次に繋げたかったんです。
そういう経緯でドゥマゲテのDETiに行ったんです。夏休みに2ヶ月ぐらい行きたかったんですが、DETiはすごく人気のあって満員でした。だから、夏休みが始まる前の3週間だけ行ったんです。
娘と息子を連れて3人で親子留学です。授業を受けるのは娘だけです。結局息子はシッターさんに来てもらって面倒をみてもらってました。
ボランティアの要素を強い語学学校
中谷さんに連絡して、どんな学校か教えてもらっていました。事前に聞いていたメリットデメリットとまったく同じ印象を受けました。中谷さんが「DETiは英語学校のカテゴリに入れるべきかわからないけど、途上国を知れるような体験ができる。」って言っていたんです。覚えてないかもしれないけど、3年前にそうおっしゃってたんです。
実際に行ってみて、本当にそう。高橋さん夫婦でやっているんです。2人はJICA経験者でいい人なんです。学校のオーナーは春菜さんです。授業もしてます。「ここに来る子は恵まれているから、世界で活躍するかもしれない。だからこそ、途上国の世界を見て欲しい。」って言ってました。フィリピンで途上国を感じる体験をしてもらって何かを感じてもらいたいと考えているように感じました。
旦那さんの大海さんはインドでNPOをやっているんですが、学校にいて一緒にやってます。子供とも遊んでくれます。だから、学校の要素と、ボランティアの要素がある感じでした。それは聞いていたとおりでした。ただ、思っていたよりボランティア要素が強い印象は受けました。
適切な言葉が見つからないんですが、どちらかというとキャンプがしたいような印象なんです。キャンプリーダー的な。YMCAよりもっとワイルドな感じですね。
中谷さんの記事を読みましたけど、高橋さんたち、コロナ禍は狩猟とかしてたんですね。自給自足とか自然体験が好きな方々ですよね。だから、子供たちにもそういう体験をしてもらって視野を広げよう、そんな教育を目指していると感じました。中谷さんは、「英語学習だけをさせたいと思っているならちょっと注意。」って言っていたんです。
これは英語学校なのか?ファームキッザニア?コロナ明けにDETiに行ったら楽しすぎた。
そういう話を聞いていたので、「ああ、そういうことか。」ってすごく納得しました。行ってよかったです。もともと娘は気乗りしてなかったんです。だけど、めちゃめちゃ楽しんでました。完璧でした。あんなサービスはあの学校でしかできないですよね。
日本人キャンプに参加した感覚
授業も中谷さんに聞いていた通りでした。子供のマンツーマンレッスンはめっちゃいいです。本とかテキストを使うよりも、体験を重視していて、アクティブラーニングなんですよね。うちの子は座学ができないからピッタリでした。アクティビティ重視ですっごい子供を楽しませてくれます。子供が「授業がイヤ」とか言うことはないと思います。
1週間に1回体験学習みたいなのがあって、マングローブを見たり、畑体験したりするんです。そんな中で、途上国を感じるんです。
ただ、英語を使うのは一日2時間のマンツーマンレッスン時だけなんです。それ以外の時間、グループアクティビティレッスンの時間も、完全に日本語で過ごしていました(笑)。だから、楽しい日本語キャンプでした。
もちろん先生は英語で話します。「英語で話して!」って言うんです。だけど、娘は日本語でしゃべってました。「先生も日本語を勉強しいや」って言う始末です。
楽しすぎて調子にのってしまったんやと思います…。最初は様子を見ているからお利口にしてたんです。でも、慣れてきたら地がでてきて。わがままになってきて。楽しすぎると、海外でもわがままになってしまうことがわかりました…。
生徒は全員日本人。日本人の友達を作って、楽しく過ごすことができました。だから、日本人キャンプに参加した感じで、英語留学した感覚ではないんです。
でも、いいキッカケになったと思います。フィリピンの文化を感じて、自分の知らない世界を知って。日本語だけじゃダメだって思ったと思います。
英語の必要性を感じずに勉強している子もいると思います。でも、娘は英語が必要だと思っていると思います。英語を勉強しないと生きていけないかもしれないっていう気持ちが強くなったと思います。
目の前は海で自然豊かな田舎
ドゥマゲテの中でもさらに田舎です。正確に言うと、ドゥマゲテではなくザンボアンギータ(Zamboanguita)という場所にあります。
環境はよかったです。目の前は海で、敷地内はキレイな芝生で、犬がいて。プールがあって。子供が楽しめる空間なんです。教室って子供はイヤな気持ちになるんです。でも、手作りの家で勉強できるんです
ただ、私はビーチが好きなんですけど、ちょっとイメージと違いました。学校の写真を見て、ビーチ沿いのペンションだと思ってました。だけど、ビーチではないですね。泳げなくはないです。だけど、私は子供2人と海に入ろうとは思わなかったです。海を眺めるだけで嬉しい人もいると思うので、そういう人にはとてもいいです。
DETiをオススメしないタイプは?
英語だけを勉強させたいならDETiは違うかもしれないです。旅行のついでに英語の勉強をちょっとしたい人とか。キャンプが好きでそういうのと一緒に英語に触れたい人にはバッチリだと思います。
頑張っているのでネガティブなことを言いたくないですが、あわない人にはあわないです。田舎なので、シャワーが弱いです。本当にチョロチョロって感じです。海沿いなので、キッチンを開けたらカビがはえていたりします。虫もいます。
途上国の生活を経験することを大切と考えている2人がやっているので、環境面の不具合を訴えても対応は冷たいと思います。途中で帰った女の子がいました。大海さんのインドのNPOのほうからボランティアで来ていた子です。大学生かな?いろんなところでボランティアをしたそうなんですが、ここのボランティアはキツいって言ってました。
甘えたことを言ったときに、大海さんに結構厳しいことを言われたみたいです。ボランティアで行くなら覚悟しておいたほうがいいです。
あの人たちはJICAで働いていたので強いんだと思います。アリに噛まれて、腫れている方もいました。ダニに噛まれている子もいました。だから、虫対策グッズは絶対持っていったほうがいいです。
私はかなり強い虫除けスプレーを持って行きました。普通のスプレーだとダメです。ただ、私はかなり要望をだしてしまったので。快く思われてないと思います…。面倒な生徒だと思われていたかもしれないです。
ーーリゾートを経験したければ、近くのリゾートに泊まって通ったほうがいいですね。
そうですね。フィリピンだから仕方ないと思います。でも、学校のサイトの写真はリゾートみたいなので期待してしまうんですよ。あの写真を見て、リゾートを期待していくと悲しい思いをするかもしれないです。学校のサイトに掲載している写真をもっとワイルドにしてほしいです(笑)。
でも、ハマる人がいるのはわかります。授業はいいんです。注意点は、虫とか生活面だけです。途上国の生活がしんどいときに、「それぐらい我慢しろ」っていう雰囲気がちょっとあるのは理解していたほうがいいです。特にボランティアの人には厳しかった。私たち留学生には厳しくはなかったですよ。
結局、私の満足は娘の満足なので、また行きたい気持ちはあります。「DETIなら行く!」って娘が言うんです。行ってよかったです。
(2023年8月20日)
編集後記
DETiは感想がはっきり分かれる学校なので面白いです。あわない親もいます。一方で、大ファンになって、毎回友達を連れて行く親もいます。いいクチコミばかりあるとミスマッチも増えるから、こういうニュートラルな感想はめちゃいいと思います。僕はDETiのことが好きだし応援してます。だから、あう人に行ってもらいたい。