セブでTOEICを受験したときにいろいろ思うところがあったので、留学ラジオを通してみなさんに私の体験を共有したいと思います。セブ留学中にTOEICを受験する方の参考になればと思います。イチ受験者の感想です。
今回のタレコミさん
2013年からセブのマクタンに住んでいる28歳男性、TOEIC955
僕がセブで受験したのは2018年の7月です。スコアはリスニング満点で955でした。2017年5月21日に日本で受験した時は、リスニング満点で950でした。今回は受験前の1ヶ月間くらいは仕事の合間に結構勉強しましたが、5点しか伸びませんでした…。
セブのTOEIC試験の注意点
まず、大前提ですが、セブでTOEICを受験する場合、Hopkins(ホプキンス)という団体のウェブサイトから申し込みます。公式試験会場はSMEAGで、運営もSMEAGがやっています。SMEAGに申込むことも可能です。受験料は、日本では5725円、セブは2300ペソに送料が200ペソ。試験結果が出るのは、日本は3週間後ですが、セブでは1週間後です。
左右にスクロールすると表が表示されます。
運営 | 受験料 | 結果発表 | |
---|---|---|---|
日本 | 国際ビジネスコミュニケーション協会 | 5725円 | 3週間後 |
セブ | Hopkins International Partners, Inc. | 2300ペソ+200ペソ(送料) | 1週間後 |
SMEAGのTOEIC担当者がテキトー
7月の試験に申し込もうと5月にホプキンスのウェブサイトに行ったら7月分がなかったです。6月分はありました。SMEAGに電話をかけて、TOEICの担当者のフィリピン人に聞いたら「7月は満員」と言われました。6月分がまだ申込めるのにおかしいと思って、ホプキンズのFacebookページでメッセージを送ったら「申し込みフォームの設置はまだ」の回答でした。
結局、6月になったら7月の試験申込みフォームが設置されて、無事申し込みできました…。SMEAGのTOEIC担当者って確認もせず「満員」って答えるんですね。テキトーな「公式試験会場」だと思いました。
今はもう分かったんですが、ホプキンスのウェブサイトは、日本と違って通年でお申し込みフォームが設置されていません。3ヶ月毎に設置されるようです。6月になったら7、8、9月の分が設置される感じです。満員にならない限り、かなりギリギリまで申し込みの受付をしていますが、少し先のテストは申込めません。注意点ですね。
TOEIC試験時間が朝早い
日本ではTOEIC試験は12:30集合で13:00開始です。ところが、セブでは7:30集合で、試験開始は9時ぐらい。ちょっと曖昧です。朝が早いので、SMEAGの生徒さんはいいですが、試験会場から離れてる人は超早起きするか、セブシティのホテルで前泊が必須です。
7:30の時間厳守って事前に案内が来るんですけど、受験者が多すぎて全然さばききれてなくて、長蛇の列で教室に入るのに20分はかかりました。で、時間厳守と言いながら、8:15とか遅刻してきた人も受け入れてます。
8:10分頃から受験票の記入が始まるんですが、恐ろしくスローペースです。受験票の記入に25分くらいはかけたと思います。TOEIC受験者は英語力の低い人もいるけど、説明が英語なので時間がかかるんです。改善できると思うんです。例えば、教室を受験者の国籍ごとに分けて、プロジェクターでの説明はその国の言語のものを使うとか、記入例のシートをその受験者の言語で作るとか。まあ、改善意識がないんでしょうね。
あと、試験開始前にホプキンスのアンケートを書かされます。日本だと早く来た人が待っている間に任意で書くものでしょう。でも、セブでは受験票記入の延長線上で書かされるんです。全文英文のアンケートだから読むだけで相当疲れます。受験票記入とアンケートだけに40-45分はかかりました。
僕は結構、自分のテンションでパフォーマンスが左右されるので、8時には微笑みがこぼれるくらいの絶好調に調節してきたんですが、ダラダラやらされてかなり萎えました。指定の時刻に行くと1時間から1時間半は意味もなく待たされます。今後も遅刻が許されるの分からないけど、現時点では遅刻したほうが有利かもしれないです。
荷物は全部没収
カンニング防止のためだと思いますが、セブの試験会場ではすべての荷物が没収されます。試験会場に持ち込めるのは、パスポートとケースを外した消しゴムのみです。鉛筆は支給されます。おそらく、消しゴムを支給するとコストがかかるから消しゴムだけ許してるんだと思います。
試験会場はエアコンで結構寒いです。寒くなっても上着を預けていたら終わりなので注意してください。水も飲めません。日本では荷物の没収はしません。スマホですら持ち込めます。鳴らしたら即退場ですが。
シャーペンは持ち込めない
TOEICで高得点を狙う人は、1.3ミリとかの太いシャーペンを使います。常識です。200個もマークするんですから、太いほうがいいです。TOEIC試験は時間との戦いなので、少しでも時間を捻出したいんです。ところが、セブではシャーペンは持ち込めないです。
安物の鉛筆が2本支給されるんですが、2H-3Hくらい硬くて、カリカリに尖ってるんです。バカなんじゃないかと思いました。試験開始まで、渡された小さな席順票の紙片の裏をひたすら塗りつぶして、少しでも先を丸くしようとしましたが、効果があったのかは謎です。
座席の変更ができない
日本だとリスニングの聞こえ具合で席の変更が許されます。会場ごとに差が出ますし、席によっても音のボリュームに差が出てしまうからです。でも、セブでは、座席変更の機会は与えられません。
試験問題の先読みが禁止
TOEICではリスニングの間にリーディングをやるのは禁止です。でも、リスニング中にリスニングの先の問題を見るのはOKです。TOEICを受けたことある人なら絶対知ってますが、リスニングの最初は、例題が流れますが、内容は毎回同じです。僕はこの時間にリスニングの後半にある、図表の問題などをチェックします。一番手強い問題が多いので、少しでも準備したいからです。
開始早々、いつもどおりこれをやったんですが、フィリピン人の試験官に「先を読むな!」って止められました。こっちは高得点を狙って必死にやってるのにふざけるな!と思いましたね。仕方ないから例題を聞いていましたが、バカバカしくなりました。
セブのTOEIC試験、SMEAGでのトラブル
セブでTOEICを受験したときの実際のトラブルも紹介しておきます。
座席がダブルブッキング
一緒に試験を受けた友達は、配られた座席表のところに行くと既に生徒がいました。その人も同じ席の指定を受けていて、ダブルブッキングです。本当に運営が適当なんですよ…。
リスニングの再生トラブルが頻発
これが一番最悪でしたが、リスニングの音声再生中のノイズがヒドいです。更にノイズと共に音声が止まりました。あわてて試験官が再開しましたが、「会話」を再生してる時に止まったのに、続きからでなく「答えの選択肢」から再生し始めたんです。試験官は誰も気づいてなかったんですが、受験生の1人が抗議して気づいてもらえました。でも、その場にいる試験官では戻って再生することができないようで、担当者を教室の外に呼びに行って、1-2分待ってました。その間に、みんなリーディングの問題を読んでました。僕はリスニングの問題を先読みしてました。
実はこれ、SMEAGでのTOEIC受験では有名な「テクニック」なんです。それだけリスニングの再生トラブルは頻発してます。僕の受験の次の月に受けた友達も、「音声が止まりました」って言っていました。
TOEICはリスニングとリーディング合わせて「2時間」ですが、SMEAGでは、リスニングが終わってから、リーディングが始まるときに「1時間15分」のカウントダウンを開始します。リスニングでトラブルがよく発生するからだと思います…。音声トラブルも改善する気がないんですね…。
その後も、また同様のノイズが何度も走りましたが、試験官はそのまま続行。「あ、まただ!」と思って気持ちが切れた受験者もいたと思います。
試験結果を紛失
これは3年ぐらい前の話なんですが、試験結果を紛失された友達が2人います。昔はTOEICの試験結果をSMEAGに行って受け取ることができたんです。たまたま僕も一緒に行ったんですが、取りに行ったら、「試験結果がない」って言われて…。呆然としました。フィリピン人流の探すのがめんどくさいので「ない」と嘘をついているのか、本当に試験結果を「紛失」してしまったのか分からないですけど、どちらにしろ試験結果を紛失するなんてあり得ないですよね。
今は試験結果は郵送だけなので、こういうトラブルはもうないですが、当時あり得ない!と思ったのをすごく覚えています。
SMEAGの試験会場はトイレが少ない
これはトラブルではないですが、SMEAGの試験会場はトイレがメチャクチャ少ないです。SMEAGは学校と寮が一緒の建物なので、生徒は寮のトイレを使うんだと思います。だから学校部分にはトイレが本当に少ない。トイレのドアを空けると洋式便器が1つだけ。男女共用のトイレが各フロアに1つ。大教室うしろに1つだけ。受験生は何百人です。全然足りないです。
僕は1日2回大が出て、小さい方も頻繁に行きますんで、長時間の試験ってトイレコントロールが難しいんです。日本のTOEIC試験なら簡単なんですが、セブでは集合時間が早すぎる上に、ムダな拘束時間もあるので大変でした。トイレが近い人は注意してください。試験後のトイレは地獄でした。
セブでTOEIC受験はオススメしない
TOEICは日本で受けたほうがいいと思いました。でも、一緒に受験した友達は気にしていなかったので、気にならない人もいると思います。「セブだからしょうがないじゃん」という意見もあると思います。これがその辺のローカルのお店なら何とも思いませんけど、「TOEIC」という国際的な指標になる資格試験の公式会場で、この運営はどうなんだ、と僕は思いました。
特にSMEAGは他の学校の留学生に自分の学校を見てもらう大きな集客のチャンスなわけです。でも、大きな組織にありがちな、末端部分まで管理が行き届いていない適当な学校だと僕は感じてしまったので、SMEAGには留学したくないと思いました。TOEIC受験したことがある人間が関わっているのかも怪しいですし、受験生のことなんて考えない「思考停止」な運営を感じたからです。学校をアピールするチャンスなのに本当にもったいないです。今後改善してくれると嬉しいです。
(2018年11月18日(日))
あとがき
フィリピンでTOEIC試験を受けた生徒をたくさん見てきましたが、「リスニング音声が聞こえにくかった」という感想は多いです。また、「試験会場がうるさくてリスニングが聞こえにくかった」「再生トラブルがあった」というのもよく聞きます。うるさい理由は試験会場の隣で工事していたり、ライブしていたりさまざまです。セブだけでなくマニラでも聞きましたので、フィリピンでTOEICを受けるデメリットとして理解しておいてください。
逆にメリットとしては、結果がすぐ届く、料金が若干安い、問題が若干簡単(らしい?)です。
何回かSMEAGでTOEIC受験しましたけど、ほぼ全部体験しました。 私はリスニングの再生トラブルは遭遇したことないですが、そもそも音が割れてて全然聞き取れなかった記憶があります。 私と同等以上の実力の方も、同じことを言っていたので リスニングはかなり覚悟したほうがいいです。
https://twitter.com/waraussi/status/1066320960695848960