モンテッソーリ教育が気になる。タイのインターナショナルスクールでの話

モンテッソーリ教育を熱心に語る方にたまに出会う。モンテッソーリ教育を受けた著名人がいるから期待するんだろう。それぐらいの解釈でした。有名人としてよく紹介されているのが、Appleのスティーブ・ジョブズ、Amazonの創業経営者ジェフ・ベゾス、経営学者のピーター・ドラッカー、日本だと日本では棋士の藤井聡太。

モンテッソーリ教育の学校

モンテッソーリ教育法(montessori)においては、子どもたちは生まれながらにして知ることを強く求めているもので、思慮深く用意された支援的な学習環境の中であれば、自発的に学び始める力を持っていると捉える。モンテッソーリ教育法は子どもたちを身体面、社会面、情緒面、認知面で発達させることを目指す。

https://ja.wikipedia.org/wiki/モンテッソーリ教育

モンテッソーリ学校を訪問

先月タイのプーケットに行って、インターナショナルスクールを5つ見学したんです。その中にもモンテッソーリの学校が1つありました。子供を通わせている母親たちに話を聞くと、

「不自由にお金を払う感じ。」

「好き嫌いがわかれる。」

「子供は楽しんでいるけど、協調性はちょっと弱くなるかも。」

「もともとの教育は子供にインプットしていく感じ、だけど、モンテッソーリは子供のポテンシャルを引き出す手伝いをする感じ」

「親も学ぶ」。

そんな意見を聞いた後、学校を訪問してオーナーに話を聞いたら気になったので本を1冊読みました。

モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる

モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる お母さんの「敏感期」

サクッと読めました。モンテッソーリ教育の考え方は好きです。だけど、日本の親は忙しくて時間が取れないのが根本問題な気がする。だから、根本問題の重要さを理解せずに、モンテッソーリに期待して解決できると思っているとちょっと違う気がした。

なんでもインプットしてアウトプットすることで習得していく。そのプロセスで脳が育つ。小さいころ五感を総動員してインプットして、なにかアクションするのは大事なんですね。モンテッソーリのおもちゃはインプットとアウトプットのためなんだと腑に落ちた。

モンテッソーリ教育のおもちゃ

敏感期とか秩序感とかはじめて聞く言葉だったし、「順番、場所、所有物、慣習」に子供がこだわることも、なるほどなあと思った。

子供がどういう状態か観察して、脳が育つプロセスを妨げないようにする。すごくもっともなことだし、これって子供だけじゃなくて大人にも当てはまりますよね。親は子供をしっかり観察して、子供の五感を刺激して、アウトプットをする手伝いをしましょう。ってことであれば、別にモンテッソーリの学校に行かなくても家庭でできる。有益な情報だったし、興味深かったです。育児は「放置」が大事みたいな意見もありますが、いい距離感というのは大事ですね。

モンテッソーリ教育のデメリットは?

一方でデメリットも感じた。モンテッソーリは一部の天才を産むかもしれない。特にクリエイティブな能力が伸びる確率は上がりそう。ただし、うまくいかなかったときの修正機能がないように感じた。性善説だから、「子供はできる!だから待つ!」って一理あるけど、それでダメならどうするの?そういう脆弱性を感じた。そして、日本の中では生きづらくなるかもしれない。長所は短所と隣り合わせ。

協調性に欠ける。集団行動が苦手。わがままになる。そんな意見を聞くけど、どうなんですか?って聞くと、「モンテッソーリでは年齢が違う子供たちの中で学ぶから年上が教えて、その中で協調性も学ぶ」ってお決まりの回答をもらいました。だけど、「協調性が…。」っていう親の声を聞くんですよね。実際「わがままだなあ」と思った子供もいる。わがままは天才のポテンシャルだと思うけど、日本の組織で兵隊にはなれないだろう。ならなくていいという意見もわかる。だけど、ほとんどの日本人は兵隊のほうが得意というジレンマ。

モンテッソーリの理解が深まると、僕はモンテッソーリ的に育ったのかもしれないと思った。僕は自己主張が強く集団行動が苦手。小さい頃から絵ばかり描いていた。プラモデルばかり作っていた。学校の授業は全く聞いてなかった。小学校6年からはサッカーにのめり込んだ。没頭すると時間を忘れて入り込む。そうした没頭体験がよかったのかもしれない。親に教育熱心だったかどうかわからない。だけど、否定されることなくノビノビ育ててもらったことに感謝している。通知表には「落ち着きがない」とよく書かれていたので、現代ならADHDと呼ばれていたと思うけど、問題なく生きている(つもりです)。

何事も1つの正解があるわけでない。教育なんて特にそうだと思う。だから、モンテッソーリに過剰に期待することは違うと思う。親ができるのは確率を上げること。その選択肢の1つとしてはモンテッソーリはいいと思う。それがプーケットのインターを見学して、本を読んだ現時点の感想。他の本も読んでもっと研究してみます。ドゥマゲテのDETiは近いことをやってる気がするので、今後行った時はいろいろ話を聞いてこようと思う。

親子留学の体験談
トラブル体験談

中谷 よしふみ

エンジニアベースの元コンサルタント。2012年にフィリピン留学を体験。自身の体験をシェアするため、このサイトを作ると、サイトが有名になり、学校に呼ばれるようになる。体験した学校は100校以上。いろんな学校を体験すると、ほとんど同じだけど、一部の学校は全然違うことを知る。業界で一番詳しい自信を持った、2016年に「英語はフィリピンで学べ」という書籍を出す。TOEIC845(リスニング450、リーディング395)。年間半分以上は海外で生活しているノマドクリエイター。英語を身につけて日本から出て視野を広げてほしい。そんな思いでエージェントをやっています。

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