2014年にセブのWeltsの日本人マネージャーを9ヶ月やってた冨田隊長。留学ラジオのインターンとして、いろんな学校で取材している。35校の学校を経験したので印象に残ってるオススメの学校を聞いてみた。
旅人の彼の英語力は中級の上ぐらい。日常会話は問題なし。コミュニケーション能力が高くて、ビサヤ語も話せます。
旅人がオススメするフィリピンの語学学校
留学ラジオのインターンをやってる冨田です。今回は、バギオのHELPマーティンス校で1週間、ターラックのCNE1で1週間、そしてスービックのEDT、iYES、最後にマニラのb.E.CAMPに行きました。
今まで何校くらい行った?
見学したのは35校ぐらいです。でも、授業は受けてない学校もあります。
今回滞在した中で一番印象に残ったのはどの学校?
HELPマーティンス校(バギオ)
バギオのHELPマーティンス校です。雰囲気が違いました。本当に勉強するための学校ですね。今までいろんな学校を経験しましたけど、学習面では肌で違いを感じました。
HELPマーティンスはTOEIC680が足切りで、スカイプでのスピーキング入学試験もある。毎日朝と夜の試験がある韓国スパルタ校。でも、グループクラスのトピックがいまいちだと言ってなかった?
そうですね、ESLのグループクラスはトピックがちょっと…、と思う時はありました…。
それって韓国人経営の学校の共通問題?それともHELPマーティンスの問題?
韓国の学校だけなのかどうなのかわからないんですけど、教科書が似てると同じようなトピックになると思います。あまり現実的じゃないトピックが多いと感じました。韓国人と日本人がいるのに歴史問題があって発言しずらかったり。内容が暗かったり、日本語でも考えにくいトピックがあったり。
韓国の学校は教科書は同じだったりするからね。IELTSの授業も受けたよね?
IELTSとTOEFLですね。IELTSは初めて受けたんですが非常に学びがありました。
スパルタの負荷はどうでしたか?
よかったです。生徒さんの本気度にもよると思うんですけど、本当に英語を勉強したいならあの負荷は必要だと思います。疲れますけどね。毎日試験がありますし、HELPでは常に英語のことを考えてました。真面目に勉強したいならオススメの学校です。HELPはまた行きたいです。
CNE1(ターラック)
CNE1もよかったです。手厚い対応をしてくれる学校です。日本人スタッフの対応は感動でした。
他の学校のスタッフはインターンばかりだけど、CNE1のスタッフは正社員で2年~3年やっている人ばかりだから慣れてる。「足元お気をつけください」という言葉に凄い感動してたもんね。
その台詞をフィリピンの街で言うと、色んな場所で言わなければいけないですからね(笑)。僕は昔に学校スタッフをやってたのでスタッフの方々がすごいしっかりしてて驚きました。
CNE1の授業はどうでしたか?
勤続年数が長い先生が多かったです。グループクラスはハンドリングがよくて適切なタイミングで質問を投げかけて、生徒を授業に引き込んでました。CNE1も「UFOが来る」とか現実的じゃないトピックが結構あったんですけど、それでも授業のハンドリングが上手くできてました。
ディスカッションのクラスでしたけど、単純にトピックを進めていくだけじゃなく、単語も適切に教えてくれる。生徒が2人で少なかったのもあると思うんですけど、一つ一つ疑問点を解消できました。
他の学校で受けたグループクラスより質が高かったの?
他の学校でも自分から質問すればそうなったかも知れないんですけど、僕に一番タイミングがあった授業でした。授業のスピードとか質問の振り方とかが上手かった。
CNE1は田舎にあるので周りに何もない。キャンパス内には現地の学生もたくさんいて、特徴的な環境だと思うけど、今までああいう学校ってあった?
セブのベイサイドRCP校が一番近いですね。ローカルの大学が併設しているという部分では、セブのCEGAも似ています。
確かにベイサイドは環境が似てる。CNE1の施設はどうでした?
レジデンスというグレードの高い部屋に泊まったんですが、すごいよかったです。ネットも快適で住みたいと思いました(笑)。でも、レジデンスの1人部屋は月20万を超えるのでちょっと料金が高いですね。施設はよかったんですけど、ターラックは周りに何もない田舎なので、土地の価格的にもうちょっと安くてもいいのかなって思いました。
ただ、CNE1は、日本人スタッフは正社員だし、ネットのアクセスポイントも多いし、掃除も毎日してくれるので、お金がかかっている。値段重視ならドミトリーがオススメ。施設クオリティが下がるけどリニューアルしてキレイにしてたよ。
部屋はリニューアルしてましたね。あと、時期的なこともあると思うんですけど、CNE1は真面目な生徒が多かったです。期間が短かったんですけど、もうちょっと交流したかったです。
卒業式のスピーチではビサヤ(セブの現地語)を喋ってたね(笑)。
でも、タガログ(マニラの現地語)を覚えないとルソン島ではウケが悪いですね(笑)。
b.E.CAMP(マニラ)
あと、マニラのb.E.CAMPも行ったね。b.E.CAMPは小さな建物での共同生活。どういう印象を受けました?
英語をこれから勉強しようとか、どうやって勉強したらいいのか分からない初級者にはb.E.CAMPの授業はいいと思いました。
初級者向けですか?
中級者でもいいんですけど、我流じゃ伸びないと思っている方にオススメですね。b.E.CAMPのようにリードしてくれる学校はあまりないように感じます。
カリキュラムがあって、リードしてくれるのはいいですね。b.E.CAMPはストーリーシェアの元スタッフが立ち上げた学校なので、カランメソッドをアレンジした独自のメソッドを持ってますね。
やっぱり学校が生徒さんに勉強方法を教えるほうがいいと思います。1から10までは必要ないですけど、ある程度の道筋を教えて、そのうえでガイドしてあげることは学校として必要と思います。勉強の仕方をリードしてほしい生徒は多いと思うので。
完全同意。カリキュラムを生徒任せな学校が本当に多い。生徒がスピーキングがしたいと言ったら、スピーキングしましょうみたいな。安易にやってる。だからカリキュラムのベースがあるのは大切。英語の勉強を始めたての生徒とか、引っ張って欲しい生徒にはありがたい。やってみて合わなければ相談して改善していけばいいので。
コロンブス(イロイロ)
マニラ、バギオ以外で印象に残ってる学校は?
イロイロのコロンブスです。平日外出禁止のスパルタ校で韓国人の生徒が多い。少しだけ日本人がいます。僕はあまり都会が好きじゃないんです。イロイロは地方都市で50万人くらいで大きいと言えば大きいんですけど、コロンブスがあるのはヴィレッジの中なので、町の中と思えないくらい静かです。
一軒家を使ったドミトリータイプで、生徒間の距離が近い。
コロンブスはスパルタだけどアットホームですね。生徒数は最大で40人くらい。でも、いつも20人くらいですね。
小規模でアットホームなのが個人的に好きなんです。
でも、小規模の学校は他にもあるでしょ。
変な話ですが、有名じゃない場所や、有名じゃない学校には変な人が多い傾向があるので。
コロンブスでは話があう人がいたんですね。
はい。良い出会いがありました。
授業はどうだったんですか?
確認してないですけど、コロンブスの先生も勤続年数が長いと思います。先生の年齢も高くてみんなしっかりしてました。フィリピンでは、「What’s your name」の次に「Do you have a girlfriend?」みたいなキャピキャピした会話が多いんですけど、イロイロのコロンブスはそういうのはなかったです。たまたまかも知れないですけど、僕が興味ある会話で盛り上がりました。
フィリピンの歴史や地理とか。島の言い伝えや、街の情報とか。イロイロには7つ大学があるので、教育都市と言われてるんですよとか。バコロドとイロイロは西ビサヤの中心ですよとか、歴史が好きなので、授業があっという間に終わりました。
フィリピン人が好きな話って「お金」「恋愛」「家族」「夢」でしょ。ちゃんとマネジメントしてない普通の学校は、日常会話はお子様な会話が多い。学生は楽しいけど、社会人は退屈に感じることもある。けど、僕もコロンブスの授業でお子様な会話はしたことない。あと、イロイロの人はイロイロって場所にプライドを持ってる印象がある。イロイロは教育都市だってよく言う。英語を学ぶにはイロイロは穴場かも。
Howdy(セブ)
他に印象に残ってる学校は?
セブのHowdyですね。ずば抜けて食事が美味いです。
Howdyに行った生徒はみんな食事が美味いって言うね。
本当にそう思いますよ。言い過ぎかも知れないですけど、Howdyの料理でダメな人はフィリピンに来ないほうがいいです。
でも、僕は格安のフィリピン留学に食事の美味しさを求めるのは変だと思う。ただ、Howdyの食事は美味しいです。他の学校では日本食と言っても、から揚げ定食とかトンカツ定食とか。けど、Howdyは小鉢みたいなんがあって、本当に美味しい。
あれがまた美味いんですよ。
逆にフィリピン料理を体感できない。けど、Howdyは夜は食事ついてないから、外食してフィリピン料理を体験するのかな。
そうですね、夜は有料でした。スタッフの対応もよかったです。Howdyもできたばかりで、ルソンの学校に比べれば歴史は浅いですけど、スタッフが手厚く対応されています。何かあったら時間外関係なく、迅速に対応してました。
授業は?
先生の姿勢が素晴らしい。最初の授業が9時くらいなんですが、朝7時前から出勤してます。朝ごはんより早く先生達が出勤しててビックリしました。
時間にしっかりしてる学校は案外ないよね。Dr.タンパスが厳しいからね。
普通の学校は先生の遅刻や欠勤が多い。フィリピンの国民性でしょうね。でも、真面目な学校はしっかり教育されてる。Howdyに行くとみんな時間にキッチリしてて驚く。
スタッフをやってたのでよく分かります。フィリピン人に時間を守らせるのは大変です。
Howdyはやっぱりドクターがいることが大きい。彼女が先生のクオリティをしっかり担保しようとしてる。ただ、若い先生が多いので、初級者向けな印象。冨田くんは旅人で、世界中色んな国に行ってて、英語は初級じゃないから満足できないかもしれないね。
自分で言うと烏滸がましいですけど、確かにおっしゃる通りで、若い先生が多い印象はありました。
先生は若い。でも、それはセブの学校全体に言える話だね。
そうですね。グループクラスはハンドリングが経験が浅いと感じる時はありました。あと、生徒のレベルのミスマッチもあると思いました。グループクラスは生徒のレベルが同じじゃないと退屈すると思います。グループクラスを採用している学校は生徒のレベルは揃えるべきと思います。
でも、小規模の学校だと生徒数が少ないからなかなかレベルを揃えられない。小規模でグループクラスやってる学校に共通してる問題。英語が喋れる生徒が不満足になってしまう。
Howdyは親子とか初級にオススメだと思う。
あと、年配の方にもオススメだと思います。セブの空港から近いし、施設、食事はレベルが高い。スタッフさんの対応もしっかりしているので。
フィリピンのエリアの違い
元々、セブの学校スタッフだから、セブが詳しかったけど、その後にフィリピンのいろんな場所に行ったね。
セブ、イロイロ、バコロド、マニラ、ターラック、スービック、バギオですね。
場所の違いってある?
今回ルソンの学校に来てみて、勉強に集中するならルソンのほうがいいと思いました。特に、バギオは涼しいから勉強に集中しやすいです。フィリピンは暑い時は暑いので。ただ、スービックやクラークは遊ぶ場所がありますけど、その他の地域は遊ぶ場所がないので、どうやって息抜きするんだろうって思いました。
息抜きしたかったらセブ?
そうですね。セブはアクティビティが豊富なので息抜きできます。ターラックとかバギオはなかなか難しいでしょうね。バギオもバナウェイとかサガダ、ヴィガンとか観光地はあるんですけど、移動が6時間とかかかるので初めてフィリピンに来た人には遠いと思います。僕は山が好きなのでバギオはいいんですけど。
週末を大切にしたい人はエリア選びをしっかり考えたほうがいいですね。
留学ラジオのインターンを通して学んだこと
色んな学校を経験してどう?
面白いです。色んな学校の特徴を知れますし、学校運営されている方とお話できるのは貴重な体験です。何かをやっている人の視点や物事の捉え方は自分と違ってるので面白いです。生徒さんから教えてもらうことも多いですし、いろんなことに気付けるのが僕自身の成長にも繋がってると感じます。
元々セブのWeltsで9ヶ月学生スタッフをやってたでしょ。その後、色んな学校を見て、考え方は変わりましたか?
視点が変わりました。Weltsの時は学校側の人間でしたし、学校の比較はできなかったです。生徒さん達から「これはイケてないよ」と言われても、フィリピンだから仕方ないよみたいな気持ちが正直ありました。生徒のクレームには対応はしますが、それをどう次にアクションすればいいのかは考えてなかったですね。
学校って良いところ、悪いところの両面がある。しかもそれが単純じゃなくて、同じことを、良いと言う人もいれば、悪いと言う人もいる。生徒によって捉え方が違うんです。そういうことが分かったので、これから留学しようと考えてる生徒に、正しく伝えられるようになりました。
フィリピン留学は目的が大事!
フィリピン留学相談されたら何が大切だと答えますか?
なぜ留学するのかを具体的に考えたほうがいいと伝えます。目的によって違うんです。ワーホリ行きたい、バックパッカーで世界一周したいとかだったら英語力はインターミディエイトで十分だと思うんですよ。でも、外資の企業でバリバリ働きたいとか、アメリカで永住権を取りたいとか、海外の大学へ行きたいとかだとアドバンスのレベルまで求めなければいけない。それで勉強の仕方も変わってくるんですよね。目的が大事です。
自分の英語学習の目的は何なんですか?
いまは英語で実績を出したいです。具体的なことを言えばTOEICで点数とりたい。その方が説得力あるので。頑張りたいです。
留学検討者に注意点を教えて下さい。
英語って言語なので、パッションも大切なんですよ。僕は、英語を好きになるには、外国人と触れ合う、英語を使う機会を作ることが大切だと思ってます。
英語はツールなんで、ツールをゴールにするんじゃなくて、そのツールを活かしてどうするかまで考えるべき。そうしたら英語学習のモチベーションとか学校選びの気付きにもなると思います。僕はそれを旅でやってます。
わかりました。これからももっと英語力をアップして、フィリピンの学校について詳しくなっていってください。
はい、ありがとうございました。
(2016年5月14日(土) マニラのホテルにて)
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