ブライチャー、サウスピーク、フィリンター、EIEN、ニュージーランドの英語学習の比較

ブライチャーのライティング授業

午後からはライティングの授業。事前に読むテキストを渡されるんです。マテリアルはgoogle docsに置かれてて、文章を読んで、サマリーを書いて、レビューを書く。サマリーとレビューは違って。サマリーは何が書いてあるかを2、3行でまとめるんです。たくさん書いてもいけない。エッセンスを掴まなきゃいけない。

レビューは、もう1度サマリー的なことを書いて、自分の意見を書いて、薦めるかどうかを書く。リコメンドするとか、読むに堪えないとか。3日目で読まされたのが、4000字です。

凄い。それは1つの文章?

サマリーするテーマ。先生が選んで、渡してくれる。これは、むちゃくちゃおもしろい。生徒が興味を持ちそうな文章を選んでくれるんです。結構ハードなんですよ、これが。

4000字ですからね。読むのも大変ですね。

でも、常に4000字じゃなくて、A4用紙2枚のときもありますよ。

でも、難易度が高い内容なんでしょ。

難易度はいつも高いわけじゃなくて、軽い話題もあります。今日やったやつは結構大変で。8ページありました。オーガニック野菜とジェネリック、遺伝子操作の食糧との、2つの業界を色々と見比べて、アメリカでお互い中傷合戦してるんですよ。お互いの手の内を全部バラして、お互いのデメリットとメリットも書いて。作者は完全に自分の意見は伏せているんです。読者に考えさせる高度な論文なんです。これは新聞から取ってきたマテリアルで。結構な難易度ですよね。それをサマリーして、論拠していく訳ですよ。

google docsで授業をやるというのは、授業中に先生と生徒が1つのファイルを共有しているんですよね。

そう。僕のパソコンと先生が共有していて、先生が直したり、僕が直したり。お互いに自分の画面を見ていますけど、相手の修正点がダイレクトに分かるので。ハイテクの技を使っていますね。

素晴らしい。

最初は結構直されていたんですが、今週になってからは軽くなってきて、定冠詞が抜けてるとかぐらい。ロジックはちゃんとできてるから良いって。先生は生徒の意見を大事にしてくれるんで、先生の意見は書かないんです。あくまで、生徒の意見に則って、文章を直す。でも、それだと僕はつまらないから「お前の意見を聞かせろ。」と言っても、それはご法度だったんですね。あくまでも生徒が表現したいことを訂正しているんです。だから、僕の場合は、残り10分位でサーッと直しておしまいです。

残り10分ってどういうことですか?その前は?

その前は、その議題についてディスカッションしてます。

そこで先生の意見を聞くことはできるんですね。

そうそう。君はどうなんだ?って。そのディスカッションを通して、そういうことを書いても良かったなとか気づきもある。先生によっては僕の方が知ってる時もあるけど、本当のディスカッションです。これもめちゃくちゃおもしろい。毎日1時間半から3時間位かけて、知らない単語は全部抜き出して。準備してます。

前日にトピックが渡されて、サマリー書いて臨んで、授業でディスカッションする。そして、訂正されるわけか。

最低200ワードで書けって言われるんですよ。サウスピークでも300字位のエッセイを毎日1本は書くようにしていたので、筋トレにはなっていたんですよ。毎日書いていないと、書く力が落ちますんで。

いまはレビューは300字ぐらいで書いている。きちんと書こうと思うと、流れを組み立てて、具体的なこともいれないといけない。サマリーを書いたら、パサパサパサって削られて。「長すぎる、これだけですよね」って言われる。

ブライチャーは書けないと話せないって考えで。それはその通りだと思う。それが、このライティング授業ですね。要約とレビューの授業。自分の意見を書かないといけない。

ブライチャーのライティング授業2

午後2時間目の授業は「お前、何習ったの?」って言われて、「これだ。」って出すと、そのテーマに関する質問をポンと出されて、それに関するフリーの英作文。前の授業で、サマリーとレビューを書くじゃないですか。別の先生から同じトピックに対して別の質問を出されるんです。

関連してるんだ。

例えば「お前はどっちが好きか?」とか「こういう意見があるけど、お前はどう思う?」とか、そういう質問を出されるんですね。それに対してエッセイを書く。タイトルも書いて、本当のエッセイを書くんですよ。最低250ワード以上。それで、翌日にその場で直す訳ですよ。1時間50分かけて書いた英作文をその場で添削されるんです。

だから、毎日2つ英作文を書かないといけない。午後1コマ目は論文の要約とレビューを書くのがメイン。午後2は1時間目に与えられたテーマに沿った質問に対して、エッセイを書く。

宿題でエッセイを書いてきたら、授業中はずっと直されてるんですか。

最初は、授業中に1から10まで直されたんですけど、最近はサラッと見て、後はディスカッション。直す所が少ないし。ロジックもできてるから、50分かけなくて良いってことですね。他の人は1から10までやってる。レベルの低い人は、簡単な薄い小説みたいなのを渡されて、午後1の授業はそれを要約する。チャプター1とチャプター2に何が書いてあるか訳せ。ということをして、レビューを書く。エッセイも易しいテーマで「お前の好きな映画について書け。」とか。でも、とにかく書かないといけない。

ブライチャーのスピーキング授業

午後3コマ目が、中谷さんが受けた、スピーキングの授業。トピックを引いて、トピックについての意見を話して、音声を録音されて、話したことを書いて、修正されて、また繰り返す。

あれは良いトレーニングですね。

中谷さんが受けた時は、映像を撮ってたみたいだけど、僕は最初は録音だったんです。だから途中で映像で撮るようにお願いしました。

言ったことを書かれるんですよね。

たぶん、先生によってやり方が違うんですが、僕は自分が話したことを書いてくれるのを期待していたんだけど、書いてくれなかったから。「書いてくれ。」と言いました。

そうなんですね。僕の時は書いてくれましたね。

中谷さんのときは黒板に書いてました?

タイプしてました。

今の先生は黒板に書くんです。

そうなんだ。そしたら追いつかないですね。

後で聞いたら、タイプするのは、比較的ゆっくり喋る生徒向けのようでした。

なるほど。僕はそこまで喋るのが早くないからですね。

ただ、先生が黒板に書くと、1時間に2本とか3本とかできないんです。1本が精一杯。4回、5回ブラッシュアップしますから。

そうですね。無駄を削ってコンパクトにして、また肉付けてするのを繰り返しますよね。最終的に自分の意見がまとまってすごいいい。

自分の言ったことを映像で撮られて、文章で書かれると「過去形になってないね。」とか分かるじゃないですか。ロジックがどうとか、ボディが3つないよねとか。

一目瞭然ですからね。時間制限があるから、TOEIC SWやIELTSのスピーキング対策にもなると思います。

イントロダクションがなってない、イントロダクションとコンクルージョンが繋がってないとか、そういうことが分かる。時間制限があるから、ビデオに撮ってもらうのも1分間の英作文ですから。150字位は話さないと。これで、6コマ終わり。

ブライチャーのスピーチレッスン

4時からと5時からは僕は自習です。5時からは、ほとんどの生徒が自習なんですけど、生徒が自主参加のフリートーキングがあって。先生も入って、その日のテーマでフリーディスカッションします。参加希望者だけです。金曜日は5時から全員がプレゼンテーションしなきゃいけない。

全員ですか。

そのときに、デリバリーの仕方とか、プレゼンの仕方、発音の仕方、論旨が通ってるかという観点で採点されます。パワーポイントを使っても良いし、準備したスピーチでも良いですけど、見ながら話すと「デリバリー悪いね。」って言われて、当然点数は悪くなる。

セブのブライチャーのクラスルーム

イントロダクション書いて、ボディ書いて、レビューを書くパターンは、IELTSでしっかり勉強してるんで。先週金曜日にプレゼンしたときは「お前、リキャップしたから良い。」って言われました。

リキャップ?

最後にまとめるときに、今まで言ったことを簡単にサマリーして、もう1回、印象付けなきゃいけないんですよ。そういうプレゼンの手法って、日本人は下手くそなんです。僕はその辺のプレゼンは日本語で学んでるんで、リキャップもちゃんとまとめて、棒読みするんじゃなくて、ちょっと変えて印象付ける。最初のイントロダクションのときに、いきなりテーマから入るんじゃなくて、一段上の高いところから始めて、具体的なレベルに落として始めるやり方も知っているので。そういうパターンで話せば、お前の話は良くなるって。

ブライチャーの先生は、みんな対応できるんですか?

フィリピンの先生って、小学校のときから、みんなの前で話しているんで。当たり前に知ってるんですよ。逆にフリーディスカッションの中で教えてあげました。日本人はプレゼンテーションの教育を受けてないことを。日本人の作文は起承転結。ロジックで通すと嫌われちゃうこともあるから、日本人はロジックでの発表が苦手。松井さんが強調するのは、そこですよ。ハーバード式「5行エッセイ」って言ってるでしょ。先に結論を言って、ボディを言って、また結論をリフレーズする。その基本さえ覚えておけば、長い論文でも読めるんですよ。

ブライチャーのまとめ

いまブライチャーで3週間目。ヘロヘロです。

自習は2時間して、その他も結構勉強してたんですよね。

勉強しましたよ。でも、やっぱりサウスピークの時の方がたくさん勉強してましたね。サウスピークは1週間で60時間超えてましたから。ブライチャーは移動があるので時間のロスがあります。そこはサウスピークの言う通りですよね。教室とホテルが離れてたら移動するだけで時間はロスします。

一体型の学校の方が、移動がないから時間がたくさん使えると言ってますね。

そうです。けど、別に1時間位いいやと思ってた。

気になるところはないんですか?

もちろん完璧とはいえない。テーマによっては先生もついてこれないので。

そりゃそうですよね。

これはしょうがない。100点満点中、85~90点位はありますよ。このまま大きくなっても品質が保てればセブでNo1の上級者用の学校になると思います。

授業が考えられてるので良いですよね。

先生も育ててますよ。松井さんが話しているときに別の先生はいなくても良いけど、どういう振り方をしてるかを見て学んでいる。34、5歳の先生かな。みんな年齢層高いですよ。

フィリピン人がそんな授業をハンドリングできるように育っていったら、素晴らしいですよね。

上級者は、来たくなりますよ。アウトプットを主体にしようと思うと、サウスピークは弱いですからね。やっぱり松井さんの存在は大きいです。ビジネスのケーススタディも松井さんが考えていて、体系化しようとしているらしいから。それがカリキュラムでバンッと揃えば、フィリピンの先生でも多少ビジネスの経験があればできる。口コミで広がっていくんじゃないかな。

僕の心配は、大きくなったときのクオリティだけですね。松井さんがずっと最前線でやれないでしょうから。考えてると思うし、教育もしてるだろうけど、フィリピン事情も知ってるだけに。

まあね。それはどうなるか…。

今は、すげえお買い得だと思いますよ。松井さんが最前線でやってて。

めちゃくちゃお買い得。

ブライチャーがエライのは、生徒を断ってクオリティを担保しようとしてるところ。当たり前のことだけど、素晴らしいですね。

無理しないでね。

それが形になったら、誰も真似できないものになると思います。

ユニークなカリキュラムです。

話を聞いてるだけで、受けたい人は、いっぱい出てくるんじゃないですか。それで、サウスピークはどうだったんですか?

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中谷 よしふみ

エンジニアベースの元コンサルタント。2012年にフィリピン留学を体験。自身の体験をシェアするため、このサイトを作ると、サイトが有名になり、学校に呼ばれるようになる。体験した学校は100校以上。いろんな学校を体験すると、ほとんど同じだけど、一部の学校は全然違うことを知る。業界で一番詳しい自信を持った、2016年に「英語はフィリピンで学べ」という書籍を出す。TOEIC845(リスニング450、リーディング395)。年間半分以上は海外で生活しているノマドクリエイター。英語を身につけて日本から出て視野を広げてほしい。そんな思いでエージェントをやっています。

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