フィリピン英語留学と大学留学の違い。デラサール大学、UPで感じた私立国立の違い

フィリピン語学留学と大学留学の違いは自主性。私立デラサール、国立大学UPで感じた違いはヒト。バギオのJIC、マニラの大学で勉強中の大学生の体験談が興味深い。

バギオJIC、デラサール大学、UP大学に留学した創価大学生、山崎智美の口コミ体験談

山崎智美、22歳女性、期間7ヶ月、創価大学4年生(休学中)

フィリピンの大学と語学学校の違い

初めてお会いしたのがバギオのJIC。2015年の4月ですね。

あの時は、JICバギオのセミスパルタ校舎の感想を話しましたね。自分のペースでできるから、自分で勉強できる人にはJICはオススメだと思います。

前回のインタビュー
JICバギオで英語漬け留学!セミスパルタは自分で授業をアレンジできるので目的が明確な方にオススメ!

その後、デラサール大学とUP大学を経験したんですよね。

はい。デラサールで3ヶ月勉強してから、UPに来ました。1か月ちょっと経ちました。

バギオのJICからマニラのデラサール大学に来て、どんな違いがありました?

まず気候です。バギオは避暑地なので過ごしやすいです。長袖でちょうど良くて、エアコンなしで快適に勉強できるんですけど、マニラは暑かったです。マニラに来たのが一番暑い時期で、本当に同じ国なのかなって感じました。あと、デラサール大学があるタフトアベニューはあまり治安の良いところではないので、夜は出ないようにしていました。

バギオとマニラは全然違いますよね。

はい。あと、環境の変化はもちろんですが、やっぱり語学学校と大学って全然違っていて、自分の意見なんですけど、語学学校って企業だなってすごく思いました。

企業?

お金を払ってサービスを受けてるお客さまって感じ。環境もホテルとレストランと勉強する施設が一緒になってて、すべてが用意されてる。

JICバギオは韓国経営ですけど、スピーキングを伸ばしたいって気持ちは日本人も韓国人も一緒なんです。マンツーマンの授業もありますし、みんな話したいから、英語を話す機会が充分にあるし、先生もお客さんの私たちに良いサービスを提供してくれる。でも、デラサール大学に来て感じたのは、自分から行かないと何も得られないってことです。

そんなに違うんですか。

全然違います。フィリピン留学って、日本から途上国のフィリピンに来るので、勇気を出して壁を越えなきゃいけないと思うんです。けど、語学学校から大学に行くのもかなりハードルが高いです。またもう一回勇気を出さなきゃいけないなってすごく感じています。

要求したら応えてくれるんですか?

はい。ただ、1クラスが20~30人くらいで、先生はみんなが分かるように説明しているんで、分からなくても個別で教えてくれるわけじゃないです。質問したらもちろん答えてくれるんですけど。授業はマンツーマンではないですから。

日本の大学でも同じですよね。グループだとどんどん進んでいってしまいますもんね。

語学学校だったら、マンツーマンなので、生徒にあわせて教えてくれますけど、大学はちゃんと言わないと、そのまま流されていっちゃう感じです。

ちゃんと主張できたんですか?

最初のほうは全然できなくて…。日本人にありがちなんですが、グーグル先生に聞いてました…。

自分で調べちゃうんですね。

私立デラサール大学

デラサール大学はどんな学校なんですか?

デラサールは日本の慶應大学、早稲田大学みたいな大学で、私立大学でほぼトップの大学でお金持ちが集まるんです。

マニラの私立デラサール大学の校舎

エリート校?

そうです。例えば20人くらいのクラスだと、5人くらいフィリピン語を話せない生徒がいます。英語を話すのがお金持ちの権力の誇示みたいで、英語しか喋れない子もいます。みんなMacBookを持ってたり、携帯プラスiPadを持ってて、日本人よりもお金持ち。一人っ子のボンボンも多くて、自分に自信があって、人柄としては冷たい人が多かったかな。まあ人によるんですけど。

デラサールにいる時に感じたんですか?

感じてました。グループワークが多いんですけど、友人が「このグループに入れてもらえる?」って言ったら、「ここはもうグループできてるから別のところ行って」って断られてました。結構苦い経験もしました。

マニラの私立デラサール大学の授業の様子

フィリピンって小学校出たら4年間高校があって、その後大学なんですよ。中学がないんです。だからみんな16歳とかで2歳年下なんですよ。すごく若いんです。

大学1年生が16歳なんですね。若いのに優秀なんですか?

優秀…、そうですね。それで、自分の英語力も自信がなくて、最初は分からないことがあっても、恥ずかしくて聞けなかったんです。でも自分から聞かないと本当に何も得られないんです。そこが語学学校と大学の違いです。

でもだんだん慣れて、聞けるようになったんですか?

そうですね。

デラサール大学では何を専攻してたんですか?

授業は3つ取っていて、1つがカナダの先生で、もう1つがなぜか日本人の先生、3つ目がフィリピン人の先生でした。カナダの先生からはコミュニティー開発について学んでいて、日本人の先生からはグローバリゼーションから引き起こされる問題についてで、フィリピンの先生からは英語で小論文を書く基本みたいなのを教えてもらっていました。デラサールの3か月では、語学学校とは違う勉強ができました。

もちろん語学力も上がるわけですよね?

そうですね、かなり。語学学校は英語を教わるじゃないですか。JICの時は、先生との相談して課題を決めていたんです。自分で買ってきた教材をもとに、エッセイを書いたり、プレゼンしたりして。

でも、大学だと相談なしに先生からどんどん要求される。これを次までに読んできてとか、これをレポート、プレゼンしてほしいとか。全然違いました。英語はできて当たり前なので、20ページくらいの論文を次の授業までに読んで来いって言われても、最初は、うわ…って感じでした。

マニラの私立デラサール大学のプレゼンテーション

でも慣れちゃうんですか?

そうですね。最初は単語を調べて1ページ理解するのに30分くらいかかってました。でも、専門用語が分かるようになってくるんです。表現の方法も結構似てるんですよね。リーディングのスピードも上がってきて、結果的に、3つ授業どれも最高の評価をもらえました。

JICの時は自分の専門分野にカスタマイズして授業を受けてて、その後、デラサールでその専門分野を学んでるでしょ。内容はマッチしてるの?

リンクしてます。JICにいた時に使ってたマテリアルが国連が出しているレポートだったんですよ。人類が持っているすべての課題、貧困や教育の問題だったので。基本的にこっちで学んでいるのも、例えばコミュニティー開発にしても、コミュニティーが持っている脆弱性であったり貧困の問題だったりするので、内容はかなり関連してます。

国立フィリピン大学(UP)

UPは全然違ったんですか?

雰囲気は全然違いました。学部とかクラス、もちろん人によると思うんですけど、自分はソーシャルワーク、社会福祉の授業とコミュニティー開発の授業を取ってるんですけど、それが1つの同じような学部なんですよ。

マニラの国立フィリピン大学(UP)の建物

その学部の子たちはUPの中でも比較的に優しくて、助け合いの精神がある子が多いみたいです。理由としては、貧困出身の子がすごく多いんです。自分自身の家族が抱えている問題を解決したい子が多いので、日本人に対しても、「いま先生がタガログ語でこういうこと言ってたんだよ」みたいに教えてくれる子がなんとなく多い。

学部によって違うんですか?

らしいです。UPの中でも経済、経営学部は結構お金持ちが多い。

なるほど、ビジネスに興味ある人のほうがお金持ちが多く、貧困問題とか専攻する人は貧困な人が多いと。

らしいですね、比較的に。

自分の専攻を選んだら、良い人たちに恵まれたと。

はい。生徒だけでなく授業も違いますね。デラサールだとほぼ100%英語で授業が行われていて、先生もほぼすべて英語で話しますし、生徒のディスカッションもプレゼンも全部英語なんです。だから、英語をしっかり勉強したい人だとデラサールのほうが良いかもしれないです。

自分もまず英語力を鍛えたかったのでデラサールに3か月間通ってから、UPに移りました。内容的にはUPの学問の方が興味があったんですが、授業によってはタガログ語で行われるらしいので、やっぱり人との繋がりが大事になる、それはグーグル先生に聞いても分からないので。

コミュニティー開発って授業は両方で取ってるんでしょ?

そうですね。でもデラサールの時はカナダの先生だったんですけど、UPではフィリピンの先生なんです。フィリピンの先生は昔ソーシャルワーカーとして実際に貧困地域の問題を解決しようとされてた先生なので、ちょっと思いが違う感じはありますね。

面白いですね。授業の課題とかは?

課題に関しては、日本の学校よりリーディングが多い印象はあります。授業ももっとインタラクティブで、先生が一方的に話すっていうよりは、先生が話してるのに手を挙げて生徒が質問したり。

それは私立でも国立でも?

どっちでもそうですね。

日本の大学に比べると、インタラクティブなんですね。

そうですね。日本人よりもフィリピン人の方が頭が良いというわけでなくて、日本人って良い質問を考えようとしちゃうところがあると思います。フィリピン人は大したことは言っていなかったりするんですけど、疑問に思ったらすぐ聞く。

1回目のクオリティは低いですよね。でも、繰り返すことで洗練されていくこともあるからね。

あと、デラサールの時に3つ授業を取ってて、全部の授業で最高の成績がもらえたんです。けど、ちょっと悔いが残る部分があって、デラサール大学の時は全然フィリピンの友達ができなかったんですよ。それが語学学校から大学の壁を越えられなかった部分なんです。

周りの生徒はフィリピン人ばっかりだったんでしょ?日本人同士でつるんじゃったの?

日本人も少しはいるので、確かにつるんじゃう時もあります。ただフィリピン人もフィリピン人同士の方が話しやすいじゃないですか、休み時間だと英語よりタガログ語の方がもっとカジュアルに話せるし。っていうのもきっとあったと思うんですよ。

語学学校だったらみんな英語を勉強しに来ているので、別の国の人と英語で話そうとするじゃないですか、でも大学では、生徒は外国人と話すことにモチベーションがないんですよね。だから日本のアニメ好きの子としか話せなかったです。

それが越えられなかったことなんですか。

はい。フィリピン人同士で楽しんでる子たちが多いんで、そこに入るのは結構ハードルが高い。それを見せつけられた3か月間でした。

それがUPで達成したいことなんですね。

そうなんです。UPでの課題はそれなんです。いまは授業も結構楽しいですし、授業始める前や終わりは絶対話しかけようって決めてます。授業中も分からないことがあったらすぐ聞く。聞いたらすぐに教えてくれるんで。

あと、デラサールには寮がないんですけど、フィリピン大学は、大学内にインターナショナルセンターという留学生向けの寮があるんです。迷ったんですけど、自分はフィリピンの人が経営してる寮に住んでます。ドイツ人が4人と韓国人が3人いるんですけど、あとはみんなフィリピン人なんです。で、UPの学生も多いんで、そこでもできるだけ話しかけようって。

UPでローカルの友達を作ることが、残りの留学生活の目標なんですね。

はい。

残り期間はまだ結構あるでしょ。UPは延長したんですよね?

そうなんですよ。2月までです。

フィリピンでインターン

今も英語の勉強はしてるんですか?

はい。授業も受けてます。あとインターンシップもしてます。

インターンで英語の勉強になってるんですか?

はい。日本人が経営してるNGOなので、日本人のスタッフさんとはもちろん日本語ですけど、現地のスタッフさんとお話をするときは基本的には英語です。

どんな団体でインターンしてるんですか?

路上で生活している子供たちの生活を向上させる団体です。実はJICAのプログラムの1つなんですよ。JICAは大きい組織なんで、JICAが実際に海外の問題を解決するのは実はあまりなくて、JICAがNGOとか企業に委託してるんです。資金はJICAが出して、資金をこう使ってほしいって細かく指定してくれるんです。だからJICAのプログラムなんですけど、自分はNGOのインターンシップです。

具体的に何をするの?

路上で生活をしていて、保護者や大人からの保護がない子供たちは、食べるものがないとか本当に死と隣り合わせなので、ドロップインセンターっていう保護施設でご飯をあげたりシャワーを浴びさせてあげたりしてます。

マニラのフィリピン大学の授業の様子

でも、そういう緊急支援って永続的じゃないんです。パンを1つあげてもその子供が一生食べていけるわけじゃないし、根本解決はしないので。だから、自分が多分これからやるのは、路上で生活してる子供たちがパン屋さんを作って自分たちで生活していけるように支援することなんです。

パンを作る技術を教えるってことですか?

それはかなり習得してるみたいです。

パンはもう作れるんですか?

はい、プログラム自体が始まってもう結構経つので、パン作りのトレーニングはもう終わってて、もうすぐオープンする感じなんです。子供って言っても20前後の子供も多いんで、自分とあんまり変わらないんですけど。

職業訓練校みたいなこと?ハローワークみたいな?

職業訓練ですね。

大学で授業を受けながら、インターンってできるんですか?

いま授業を2種類受けてるんですけど、その授業が週3日で、インターンが週3日で日曜日だけお休みです。

インターンと授業の曜日が重なっていないんですね。

今後の目標

いろいろ環境を変えながら英語学習をしてるんですね。JICの時にめっちゃ英語力上がったって言ってたでしょ。

そうですね。

デラサールでも英語力が上がったでしょ?

リーディングは上がったと思います。ただ、友達がいなくて話す機会がなかったんで、スピーキングに関してはそんなに伸びていないです。

でも文献読んだりするのは?

かなり上がった。

こんなのありえないと思ってたような分量も読めるようになってきたんですね。

そうですね。

で、今も英語の勉強になってるんですね。

そうですね、今もかなり。

いま英語力で改善したいことは?

フィリピンに来た目的の1つでもあるんですけど、コミュニティー開発の学問にすごく興味があるんです。それを勉強するためにフィリピン人の先生や現地に住む先生、生徒ともっと深くディスカッションしたいです。

なぜかというと、日本でも貧困の問題とか勉強してたんですけど、国連のレポートを読んでも、国単位のデータで分析をすることが多かったんです。でも、そのデータに入らない人もいるんですよね。ある大学教授が、昔シエラレオでお仕事をされていたんです。シエラレオネってアフリカの国なんですけど、まだデータがないんですよ。だからGDPの最下位になるのが目標だって言ってて、すごくショックで、そういう価値があるんだって思って。

本当にちゃんとデータとれてないですもんね。

そうなんですよ。フィリピンでも出生届を出されていない子供がたくさんいるんですよ。そういう子供ってそこにいて必死に生きてるのに、生きているのを国が認めていなくて、もちろん国連のデータにも載ってない。データから見えない事実をフィリピンに来てすごく感じて。でも、コミュニティー単位でしか、国連とかでは調査できないじゃないですか。

コミュニティーディベロップメントっていうコミュニティー開発の学問にすごく関心があって、論文を通してとかじゃなくて、実際に地域に行ってそこに住んでる人たちと深い意見交換ができるくらいの英語力を身につけて帰りたいと思っています。

まだ難しいの?

そうですね。聞きたい質問があっても、それがうまく伝えられない。深くなればなるほど難しい。最初はイエスかノー・ポジティブがネガティブか、おいしい?って言われてイエスかノーかとかグッドがバッドかで伝わりますけど、細かいところになっていくと、なかなか伝わらないんです。そこをしっかり磨いていきたいなと思います。

明確でいいですね。僕は日常会話しかやってないけど、浅い日常会話はずっと喋ってればある程度はできるようになるじゃないですか。だから若い人たちがそうやって明確な目的を持つことは素晴らしいと思う。

それがまた語学学校と大学の違いですね。語学学校はスピーキングを伸ばして楽しい会話ができるレベルまでって感じ。JICは2か月だけだったんですけど、もう飽和してて、これ以上ここにいて伸びるかなって感覚はありました。でも、大学に入ったら伸びしろいっぱいで、やることいっぱい。本当に自分としてはよかったと思ってます。

参考になりました。ありがとうございました。

(2015年9月10日(木)マニアのクバオのレストランにて)

まとめ

マニラに行くたびに創価大学の大学生に会ってます。山崎さんと会うのは今回で3回目。毎回状況が変わって違う課題が見つかってるようです。それって確実に前進してることだから素晴らしいです。英語を鍛えるには、語学学校のあとに大学に行くのは良いですね。

今後もリアルな口コミを掲載していきます。参考になったら共有してくれると嬉しいです。

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JIC Baguio (バギオ)

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クリエイター(ノマド)。2012年にフィリピン留学を体験。その後、サイトを作ると学校から呼ばれるようになる。体験した学校は96校。年間半分以上は海外で、イギリス、カナダ、マレーシアでは英語授業も体験。元コンサルタントで、本気の方には留学相談やエージェントもやってます。別の顔として、オジ旅32号、スーパーコンシューマー運営者
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