英会話はスポーツみたいなものです。だから、「練習」と「勉強」の違いを理解して取り組んでください。これは英語講師のハッシーさんの英会話勉強法です。効果的に英会話力をアップさせたい真面目な方向けの文章です。
英会話は上達のコツはスポーツのように練習すること
効果的な英語勉強法を教えてください!
僕がフィリピン留学した時、英語の勉強法に明確なビジョンがあって、1日8時間の授業の間ずっと練習してたんです。勉強じゃなくて練習してたんです。
「練習」と「勉強」の違いを理解して、英会話に取り組むほうが効果的なんですよね?
はい。僕は、2ヶ月の留学で、自分の上達に満足したんです。でも、同じように真剣に勉強してるけど、上達してない生徒もいたんです。何が違うのか考えた時に、「勉強」と「練習」の違いに至ったんです。簡単に言うと、英会話を「勉強」している生徒はたくさんいるけど、英会話を「練習」してる生徒はあんまりいないって話なんです。
英会話が伸びない生徒が多いので、何が効果的な勉強法なのかをずっと考えてました。フィリピンに行こうと思った時からです。行った学校の学習メソッドが「練習」に適してたので、そのメソッドを活かして勉強しました。
卒業して1年後、一緒に頑張ってた仲間と再会したら、英語があまり上達しなかったって言うんです。でも、みんなもメソッドの授業は受けているんです。何が違ったのか考えたら、意識の差に行き着いたんです。メソッドの授業を受けても、練習する意識がないと効果的ではないんです。
「勉強」って何ですか?
別の言葉で言えばインプット。英語知識を得ることと解釈して良いと思います。インプットに対してアウトプットって考え方はきっと誰でも知っていて、「勉強」と「練習」が大事ですよ、って言っても、そんなの「インプット」と「アウトプット」でしょ、って思われるかもしれないですけど、ちょっと違うんです。
なぜ「アウトプット」ではなく「練習」と言うかというと、みんなが考えているアウトプットだと話す量が足りてないというのが僕の考えなんです。
もう少し具体的に教えてください。
例えば、50分のスピーキング授業で、40分話してる生徒もいれば、10分しか話してない生徒もいますよね。両方とも「スピーキングの授業でアウトプットしてます。」と言うと思いますけど、意識してない生徒は話してる量が少ないんです。
スポーツのように英語を反復練習せよ!
英会話はスポーツみたいって考えがあります。スポーツに大事なのは「勉強」じゃなくて、「練習」って誰でも分かるじゃないですか。だけど、英会話では「練習」する生徒が意外に少ないんです。たとえば、野球だったら素振りみたいな、反復練習をするでしょ。だけど、英会話では結構みんな「勉強」ばかりしてしまってる。
「練習が大事だよ」って言ったら、「そんなの分かってます」って言う生徒も、実際にやってるのは練習になってないことが多いんです。新しい知識を学ぶんじゃなくて、知ってる知識を使って反復練習するんです。それが効果的なんです。
留学した時、僕より英語知識がある生徒が多かったんです。でも、努力してるけど成果がでていないことがありました。何が違うのかと言うと、僕の知識が10段階で2だったとすると、その2の知識を使えるように、毎日「練習」してたんです。だけど、5の知識がある生徒が、フィリピンに来てさらに「勉強」して6の知識にしようとしてるんです。
文法を教えるのが上手な先生が人気があるんです。それからも明らかなんですが、みんな英語を学ぶ気が満々なんです。それって良いことなんですが、「勉強」すると、英会話の「練習」時間を奪ってるんです。8時間を新しい知識のインプットのために「勉強」してる生徒と、知ってる知識を使えるように「練習」してる生徒では、英語の会話力には差がついてしまうんです。
英会話スクールは、英語を学ぶ場所というイメージがあると思うんです。だけど、ほとんどの日本人に必要なのは、英会話スクールではなくて、英会話トレーニングセンターだと思うんです。
英会話トレーニングセンターで「勉強」よりも「練習」
つまり、「勉強」よりも「練習」です。スムーズに英語が喋れる人って反復練習をかなりやってるはずなんです。理解できただけで英語がスラスラ喋れる人はいないと思うし、まあ、一部の天才はできるのかもしれないですけどね。
だから、つまらないかもしれないけど、効果的に英語を身につけたいなら、野球の素振りみたいなことが必要なんです。でも、それを1人でやるのは過酷だから、フィリピンのマンツーマン授業で「練習」をするのがいいですよって話なんです。
【閲覧注意】スピードラーニングも海外留学も聞いてるだけで英語が話せるようにはならない!
たくさんの生徒を見てきましたけど、英語上達の成長スピードにはかなり差があります。英語知識がない生徒は成長スピードが遅いです。3ヶ月とかの短期留学で成功するのは、英語知識のインプットがある程度終わっていて、フィリピンで徹底的に練習した人。そんな生徒は短期間でもググッと成果を出せている気がします。
1、2年留学できるなら、英語ゼロからでも喋れるようになると思うんですけど、フィリピン留学って短期留学が多いんです。3ヶ月で成果を出そうと思ったら、日本でできることを終わらせてくるのが大切だと思います。ただ、誤解して欲しくないのは、みんなが思ってるほどやることは多くないですよ。
ちょっとでも知識があれば、その知識を使えるようにしたら良いんです。ちょっと知ってるのに、全然知らないと思い込んで、英語を学ぼうとすると、いつまで経ってもインプットって終わらないですから。僕もいまでもインプット終わらないですから。
知識を得ても喋れるようにはならないって、考えてみたら当たり前ですよね。でも、フィリピンには、文法を教えるのがすごく上手な先生がたまにいるんです。残念ながら、日本では分かりやすい文法の授業を受けたことなかったです。
もちろん文法を「勉強」するのがダメなわけではないんですよ。ただ、文法を理解しても英語が喋れるようにはならないことは理解しておかないといけないです。結局、自分に何が足りなくて何が得たいかですよね。留学は限られた期間なので、目的をしっかり設定できていたらいいと思います。
帰国子女より努力して英語を身につけたアドバイザーが重要
でも、自分が何が足りなくて、何が得たいかって英語学習の初心者には分からないと思うんですよ。
だから、生徒を引っ張るアドバイザーが必要なんです。最近、英語学習アドバイザーという職業が出てきてるみたいなんです。日本人が英会話できるようになる方法を一番分かってるのは、大人になってから勉強した日本人だと思います。もともと英語が話せる帰国子女よりも、大人になってから、努力して英会話を身につけた人のほうがいいと思います。そういう英語アドバイザーが学校に1人いて欲しいです。
自分は遠回りしたから、生徒には効率良く学んで欲しいって気持ちを持っている学校オーナーがいます。学校には学習アドバイザーがいたほうが生徒には絶対いいですね。
でも、全部の学校がそうならないのも分かるし、生徒のモチベーションもそれぞれじゃないですか。遊びたい人は、セブでビーチを楽しんで、友達も作って、満足して帰ってもらえればそれでいいと思います。
この話を届けたいのは、英会話を身につけたくて、頑張ってるのに結果が出ない人。どうにかしてあげたいと言うとおこがましいですけど、僕の経験が少しでも役に立つならって気持ちがあるんです。
「練習」と「勉強」の違いが分かりました。英会話の学習ステップを理解したら、「勉強」は絶対日本で終わらせてくるべきですね。そして、フィリピンでは練習を意識する。そうすれば、短期間でも成果が出せそうですね。繰り返し繰り返しの地味な反復練習を頑張ることが結局効果的なんですよね。その考え方を残したくて今日はインタビューさせてもらいました。ちゃんと伝えられました?
うーん。思ったよりグダグダになった(笑)。意図が正しく伝わるかちょっと心配ですね。否定的な意見を持たれる人もいるかもしれないですけど、もし興味があったら直接聞いてもらってもいいです。留学って何回もやるものじゃないから、海外に来てから不満をもっても、取り返しがつかないから。留学業界に関わる人は生徒をフォローしてあげて欲しいです。
では、勉強法を具体的に教えてください!
英語のスピーキング上達にはカランメソッドとシャドーイング!ダメな授業はフリートーク?
(2014年8月27日(水) セブのマリオットホテルにて)
編集後記
フィリピン留学した2012年、ストーリーシェアでサイクルラーニングメソッドの授業を受けました。カランメソッドを元にしたその授業はまさに練習。あまりに退屈だったので、学校にお願いしてフリートークに変えました。幸い僕はお喋りなので、フリートークでも自分が話す機会が多かったのはよかったんでしょう。しかし、当時の僕は、どの授業が何に効果があるか分かってませんでした。今回ハッシーさんの話を聞いて、過去に自分が受けた授業が「勉強」か「練習」か「実践」か考えて、いろんなものが整理できました。英会話とスポーツは似ている!スポーツに必要なのは反復練習!
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