DMEやカランメソッドの授業をいろんな学校で受けました。受講した生徒も何百人と見てるので、メソッド授業の効果を理解してます。最新テキストは2022年です。DMEの効果とカランメソッドとの違いを説明します。
ダイレクトメソッドとは?
DMEを理解するには、まずダイレクトメソッド(Direct Method)を知る必要があります。ダイレクトメソッドとは、ものすごく簡単に言うと、英語で英語を教えるテクニックです。
- ダイレクトメソッドとは?
- 1800年代後半にドイツやフランスで使用されはじめた会話のみで学習させる教授法。直接教授法とも言われていて、学習者の母国語を使わず、学習する外国語だけを使って教えます。
1800年代後半に生まれたダイレクトメソッドがベースとなって、1960年にカランメソッド、2007年にDMEが生まれました。こういった経緯から、DMEはカランメソッドの改良版とも言われていて、DMEとカランメソッドは比較されることが多いです。似ているけど、違います。DMEを理解するにはカランメソッドも大事なので、知らない人は、以下の記事を読んでください。
DMEテキストとコース
では、いよいよDMEについて触れていきます。まず、DMEはDirect Method for Englishの略です。ですから、DMEメソッドという表記は正しくないと思います。Direct Method for English Methodになっちゃいますから。
- DMEとは?
- 2000年から約7年かけてつくられた英会話勉強法です。その効果の高さで口コミが広まり、2007年の誕生以来、世界30ヵ国以上の700以上のスクールに取り入れられています。
DMEテキストはDirect Language Lab(DLL)が作っていて、テキストにはDMEという表記はありません。designed with Direct Method englishと書かれているだけです。
おそらくですが、ダイレクトメソッドの考え方をもとに、カランさんが考えた教材はカランメソッドと名付けたけど、DLLが作った教材には明確な名前をつけなかったのでわかりにくくなってるんだと思います。たぶんDLLテキストと呼ぶべきだったと思う。だけど、日本に導入した最初の人がDMEメソッドと名付けただけかも。公式サイトに全部書いているので、DLLの公式サイトをリンクは以下です。
Direct Language Lab – Direct Method for English
ジェネラル、ティーン、キッズ、ビジネスの4つの英語コース
現在、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ポーランド語、ロシア語に対応しています。英語版が日本ではDMEと呼ばれている感じです。
英語にはジェネラル、ティーン、キッズ、ビジネスの4つのコースがあります。日本ではDMEが指すのは一般的に英語のジェネラルコースです。
Direct Language Labはテキスト、アプリ、eラーニングの3つを開発しています。順番に説明していききます。
DMEテキスト
カランメソッドのジェネラルコースはステージ1からステージ12までの12冊のテキストがありますが、DMEのジェネラルコースはBook1からBook6までの6冊です。ただ、Book6が終了した方向けに、Book7、Book8、Bood9が追加で作られたので、いまは全部で9冊あります。
2007年に第1版、2008年に第2版、2011年に第3版、2018年に第4版です。第4版で大きくテキストの構成が変わりました。その後、2021年、2022年と更新されています。
Book1の内容は初心者向けで、数字とか代名詞から始まります。Bookは複数のモジュールで構成されていて、モジュールの中にユニットがあります。
上の映像は、Direct Language LabのYouTubeチャンネルにあったもので、Book1のユニット20の授業の様子です。スペイン語が母国語の初心者の生徒に教えてる映像のようで、スピードは遅くて、たまにスペイン語が聞こえます。DMEって母国語を使っていいんですかね?よくわかりません。
テキストにはクーポンコードが記載されていて、そのクーポンコードを使うと電子版テキスト、アプリ、eラーニングも使えます。昔はテキストにCDがついていましたが、最新のテキストからはCDはついていません。最新版ではネットとの連動に力を入れていて、テキストのいたるところにQRコードがあります。スキャンすると映像が見れたり、問題がでてきたりします。シンプルなカランメソッドに比べると、かなり盛りだくさんの内容になっています。
ネットには、DMEのテキストは改良されていると書かれていますが、確かにかなり変わっていってますが、内容自体は、相変わらず日本人向けにはわかりにくい表現はあります。テキストは公開されているので、興味ある方は見てみてください。
DLLアプリ
DLL公式アプリは4つあります。
- DLL Ebook
- DLL Dictionary
- DLL Words
- DLL Practise
メインアプリのDLL Ebookは認証が必要なので、テキストを購入しないと使えません。DMEの質問と答えの音声があるので、自分で練習ができます。
カランメソッドのアプリと似てますが、DLL Ebookは自分の声を録音はできません。
他の3つの無料アプリにも少し触れておきます。DLL Dictionaryはディクテーションという名前ですが、そんな機能はないです。DLL Wordsは単語を学ぶアプリでした。DLL Practiseは僕のiPhoneでは何も出ませんでした…。全体的に完成度は低いです。たぶん、これらの無料アプリが気に入ったら有料アプリを購入してって意図なんだと思いますが、アイコンも統一されてなくてわかりにくい。やはり英語学習アプリは日本のほうがよくできています。そして、母国語を選ぶんですが、日本語がないです(涙)。
e-ラーニング
eラーニングも利用してみましたが、スピーキングの練習ではなく、テキストにでてくる単語と文法の勉強です。いまいちでした。グローバルな教材は日本人にはあわないことを再確認しました。単語の問題では、正解以外は毎回ランダムで表示されるため、紛らわしい英単語が混ざります。
たとえば、上の問題。正解はwe areです…。they areでもよさそうですよね。
正解はtooです…。twoはランダムで入ってきた選択肢です。さらに、サイトがとても遅いです…。いろいろ改善されていくことを願います。Direct Language Labの教材について詳しく知りたい方は、公式サイトを見てください。日本語ページもあります。
DMEとカランメソッドの違い
DMEは、フィリピンの語学学校とオンライン英会話で受けました。はじめて受けたとき、突然文法の説明が始まって、戸惑いました。カランメソッドに慣れていたからかもしれませんが、個人的には、文法は分けて学んだほうがいいと思ってます。海外では文法が弱い方が多いですが、文法が得意な日本人は短期留学ではスピーキングに集中したほうが効率的だと思います。
DMEとカランメソッドの違いでよく挙げられるのが、文法学習の追加と、生徒も質問する部分です。僕が受けて感じた大きな違いは3つです。
- カランメソッドは文法学習の要素はないが、DMEでは文法学習が追加されている。
- カランメソッドは生徒は質問に答えるだけだが、DMEでは生徒も質問をする。
- カランメソッドは生徒は1回答えると次に進むが、DMEではキチンと言えるようになるまで続く。
一番いい変更点だと感じたのは、生徒がしっかり言えるまで繰り返すところです。マンツーマンレッスンで英会話学習するなら、徹底的に繰り返したほうがいいと思います。カランメソッドはすぐに進んでいくのでそこが効果的ではないと思っています。ただし、「生徒ができるまで繰り返す」というルールはどこにも記載されていません。おそらくルールが少し緩くなって、先生の裁量に任せるようになったのではないかと考えています。
DME対応の英語学校
僕はカランメソッドよりDMEのほうがいいと思っているので、メソッド学習の相談されたら、DMEの学校をオススメしています。大事なポイントは、繰り返し繰り返し反復するかどうかです。ですので、文法学習には時間をかけないことをオススメしてます。
フィリピンにある正式認定校
DMEの公式認定校になっているフィリピンの語学学校は1校だけあります。セブのCEGAとマニラのPICO、そして、KREDOです。PICOとCEGAでは授業を受けましたが、DMEの授業はほぼ同じでした。DMEもカランメソッドも日本人のために作られた勉強法ではないですが、上手に使えば効果があると思います。
フィリピンではこういったメソッド授業をさらに改良してる学校もあります。
日本にある正式認定校
- ABC Global English
- Bigbridgeenglish
- ENGLISH BELL
- iTalk English
- Look English
- PICO
日本のDME公式認定校は6つ。ほとんどがオンライン英会話です。オンラインでDMEを受けられるのはイングリッシュベル英会話が有名です。授業の料金は高めですが、フィリピンで会う中級以上の留学生の何人かはイングリッシュベルでDMEを受けてました。
イングリッシュベル英会話の他にも、DMEを提供しているオンライン英会話はあります。DME公式サイトよりご確認ください。
イングリッシュベル英会話とDMEの関係
DMEの公式サイトを見ると、ディストリビューターに日本人が1人いました。二見幸司さんです。
Ken Futami
Motto: To inspire the next generation, we like to help people pursue their dreams by communicating with different people from different countries.https://www.dllab.eu/about-us
ふた鶴合資会社から「二見幸司の写真を消してください。」と削除依頼の連絡が届きました。明確な理由はありませんでした。DME公式サイトで公開されている写真です。引用して引用元も公開してるのですが…。どうしても消したいようです…。イングリッシュベルのアフィリエイトタグは全て削除しました。 2022.10.5
イングリッシュベル英会話は、フィリピンにあるAccess e-talk plus Inc, という会社が行っていました。セブ島のKeppel Bldgにあるようです。この会社は、イーメソッド英会話も行っています。そして、ふた鶴合資会社はその販売代理店という形を取っているようです。DMEの日本の総合窓口もふた鶴合資会社になっています。独占ってやつですね。
メソッド学習のパイオニア イーメソッド英会話OPEN!【カランメソッド・DMEメソッド】
もともとはイーメソッド英会話でスタートして、いまはイングリッシュベル英会話がメインのようです。上のプレスリリースでDMEメソッドと書いたので、日本ではDMEメソッドと認知された気がします。メソッドという文字を使いたかったのかもしれませんね。そんなわけで、DMEを受講できる代表的なオンライン英会話はイングリッシュベル英会話なのです。
イングリッシュベル英会話ではカランメソッドも受けられます(ただし、カランメソッドの公式認定校ではないです)。僕はイングリッシュベル英会話で、カランメソッドもDMEも受けました。公式認定校ではないので、生徒ができるまで繰り返してくれるのがとてもよかったです。非公式で日本人に特化したサービスをしてる学校のほうが日本人の英会話学習には効果的な気がします。
イングリッシュベル英会話の無料体験レッスンは2コマありますが、1コマは英語レベルのチェックなので、DMEを体験できるのは1コマだけです。レベルチェックの結果はメールで届いて、オススメの授業を提案してくれます。興味ある方は無料体験してみてください。
英語を上達するために、DMEなどのメソッド授業は効果があると僕は思っています。上達した生徒もたくさん見ています。しかし、学習意図を理解せず、なんとなく受けて、効果がない、と途中で止めた方も見ています。上手に使ってください。
DMEの体験談
留学でメソッド授業を体験した生徒の口コミも参考にしてください。DMEの効果や感想や人それぞれだと思いますが、当サイトでの口コミを掲載しておきます。
私には合ってました。DMEをコツコツやっていると、英語が出るようになる感覚があったんです。もうテキストも購入してますしね。
DMEはパッと質問されて、意見をパッと述べる練習じゃないですか。それですごく鍛えられて、セブでIELTSの試験を受けたときに、試験官の質問がスッと入ってきたんです。自分の変化をすごく感じました。DMEとIELTSを組み合わせて勉強したのがすごくよかったです。
IELTSスコア6.5達成!DMEとIELTS対策の組み合わせがスピーキング強化に効果的でした!
DMEメソッドは非常に難しい授業です。反射的に答えなければいけないので、日常会話にものすごく役立つと感じております。即答することの難しさを肌で感じてます。でも、少しずつ出来るようになりますし、何よりも、リスニングの力が身につく、DMEメソッドはそういう授業だと感じました。
フィリピンでDMEメソッドで学べる学校セガ!日本人経営で門限がなくてアットホーム!
DMEメソッドがよかったです。型にはまった勉強法なので、ビギナーの自分にはよかったです。DMEを選ばなかったら、最初は何していいかわからなかったと思います。DMEは文法も沿ってるじゃないですか。「a」とか「the」にすごく厳しいし。「plural」も指摘されるから。とっさに出る言葉が、文法通りになります。
DMEメソッドはイメージすることが大切!
強固なメンタルを持っていれば突破できるかもしれませんが、超基本ができていなければ、DMEを受ける意味はあまりないのではないかと個人的には思います。だから、DMEを受けるのであれば、単語や文法の基礎は学習しておいたほうが絶対いいです
有給で1週間の弾丸セブ留学!DMEレポート!
DMEの授業はすごく頭を使う。疲れます。サウスピークも疲れるんですが、サウスピークは暗記だった気がする。受験勉強みたいな感じ。声に出して読んで。DMEは先生の言ったことをその場でリピートするのが辛い。でも、楽しいです。DMEはいい授業だと思います。
セブ留学で人気の語学学校を比較、サウスピークとセガの違いは?
初めはDMEのクラスを受けていたのですが、3日で変えました。私にとっては、ただフレーズを繰り返すだけ、という感じで、あまり意味がありませんでした。それからはディスカッションのクラスを受けています。
ドイツのビジネスマンでも英語が学べるフィリピン留学!