留学ラジオインターンSatoKoumeです。2回目の短期留学レポートはCNE1です。2018年10月15日(月)から5日間経験したので体験談を書かせていただきます。
CNE1の特徴
CNE1はターラックというフィリピンの田舎にあります。マニラ空港から4時間ぐらいです。自力で行くこともできますが、学校の場所がわかりにくいので、1回目は学校に空港送迎をお願いしたほうがいいと思います。ただ、空港到着予定の生徒さん全員を待ってからの出発になるので、結構時間はかかるかもしれません。
学校に到着すると、ゆっくりと時間が流れていて、マニラとの雰囲気の違いに驚きました。はじめての方はすごくビックリすると思います。マンゴー畑に囲まれたあの自然豊かな環境は特徴の1つですね。
CNE1は現地のフィリピン人の学校の敷地内にあります。ですので、フィリピン人生徒(小学生~大学生)の日常が普通に目に入ってきます。部屋にいても、学校放送が聞こえてきます。だから、朝礼の歌が耳から離れず、気づいたら鼻歌を歌っていました(笑)♪
フィリピン人生徒たちは、休み時間になると校庭に出てバドミントンをしたり、放課後はステージで文化祭の練習をしていたり、思い思いに学校生活を送っていました。集会中にダラダラしている生徒が先生から喝を入れられている場面も見ました。日本と変わらない光景です(笑)。
フィリピン人の学生用の売店もあって、CNE1の留学生も利用できます。奥のキッチンでは手作りのクッキーやカップケーキが売られていました。フィリピン特融の甘々カラフルスイーツではなくて、シンプルスイーツです。すごく美味しかったです!
敷地内のフィリピン人生徒と話そうと思ったらいくらでも話せます。文化祭のステージ練習を見学していたら、小学2年生の子ども達が寄ってきて質問攻めにしてくれました。可愛かったです。後で、質問攻めでお返ししました(笑)。フィリピンでは当たり前のことだけど、小さい子がタガログ語と英語を上手に使い分けているのを見て感心しました。思わず、「英語上手ね♡」と言ってしまいました。海外の学校事情を見れて、現地の生徒たちと触れ合えたのは貴重な経験でした。
では、留学生活について説明していきますね。
留学初日の流れ
初日のスケジュールはこんな感じです。
左右にスクロールすると表が表示されます。
時間 | 内容 |
---|---|
7:00~8:00 | 朝食 |
8:00~ | スピーキングテスト |
9:00~ | カウンセリングでカリキュラム決定 |
10:00~12:00 | 授業 |
12:00~13:00 | ランチ |
14:00~15:00 | オリエンテーション |
15:30~17:00 | SMロザレスで両替、写真撮影(4枚80ペソ)、買物 |
17:30~18:00 | 事務所で支払い |
18:00~19:00 | 夕食 |
スピーキングテストは15分程度でした。自分の事について聞かれたり、先生が話す英語を聞いてその内容について答えるというものでした。難しくはなかったですが、1回聞き返すごとに減点、沈黙が続くと減点などのルールを聞かされて緊張しました(泣)。
試験後、日本人スタッフによるカウンセリングがあって、スピーキングテストの結果もその時に頂きました。スコアはなんと、73/100(プレアドバンス)でした。
「こんなにレベルが高かったら、もうフィリピンじゃなくて欧米留学された方がいいんじゃないですか?」と言われました…。
でも、私は中学英語を駆使して日常英会話がある程度できるレベルです。謙遜ではなく「いやいや、1週間で短期ですけど頑張らせてください。」というような話をした記憶があります。
日本人スタッフのカウンセリングは30分ぐらいで、自分がやりたいことを自分のレベルに合わせて決めていきました。カリキュラムの種類が豊富なので、特徴的な授業を体験させていただくことにしました。
これが2日目以降のスケジュールです。
CNE1では1つの授業が休憩を挟んで2時間続きます。標準コースは3コマなので、1日6時間の授業です。
授業
では、印象的だった授業について紹介していきますね。
IELTSスピーキング
はじめてうけたIELTSスピーキングの授業はきつくて楽しい授業でした!レベルチェックテストでの高い評価とはうらはらに、自分の英語力がそれほど高くないことも確認できました。
初回の授業では、IELTSのオリエンテーションとスピーキングテスト(ボイスレコーダーで録音)があって、2回目の授業では、先生が文字起こしをしてくれた前日のスピーキングテストのスクリプトを見ながらのフィードバックです。先生がジャッジした私の想定スコアは5.5。決して高くない…(汗)。フィードバックでは、文法エラーだけではなく、類語を使って表現豊かに語ること、論理的に具体例を示しながら話すことが大切だと指摘を受けました。
IELTSスピーキングは、フリートークとは違う脳みそを使います。フリートークでは自分が知っている限られた表現だけを使うし、話題に飽きたら別の話題に切り換えられます。でも、IELTSスピーキングではそうはいかない。2時間の授業後はもうグッタリです。でも、一番、弱点が鍛えられている手ごたえがありました。
ITクラス
CNE1にはITクラスがあります。これも特徴の1つです。興味はあったので、IT無知から脱却できたらいいなぐらいのノリで受けてみましたが、甘かったです…。本当に辛かった。
HTMLとCSSを学んだのですが、脳が完全フリーズ…。IT授業の面白さがわからず、授業後は放心状態でした(泣)。10分休憩は部屋まで戻って、ベッドでギリギリまで寝ていました。他の生徒さんに、「英語でITを学ぶって、専門用語もありすぎて難しいですよね?」と同意を求めたんですが、「日本語である程度の知識がある人にとってはそんなに難しくはないですよ。面白いですよ。」と言われました…。
バリスタコース
レストランでの接客やバリスタコースも特徴的な授業です。ワーホリに行かれる方のために作られたコースみたいです。バリスタコースはテキストやパワーポイント資料を使って、知識を学ぶ授業で、カフェでの演習ではありません。
私のような「カプチーノが好き!」ぐらいの感覚ではなく、ある程度、バリスタに関する日本語での知識がある人には面白いコースだと感じました。
フリークラスの種類が豊富
フリークラスは週に4回程度、開催されています。私は、5日の滞在中に3回のフリークラスに参加しました。Photoshop講座、IT用語を使った早押しゲーム大会、ディベートです。参加人数は8~14人くらいでした。ディベートクラスが面白かったです!
フリークラスにはIT関連の授業も多いです。興味がある人はすごく良いと思いますが、私はITを英語で学ぶのは無理でした…。英語以前の問題もあると思います。Photoshop講座ではまた脳がフリーズしていました。
フリークラス参加者の顔触れはだいたい決まっていて、積極的な人たちばかりでした。みなさん熱い想いをお持ちで、流暢な英語ではなくても斬新な考えを発言されていて刺激をもらいました。あと、長期滞在の生徒さんたちは先生と仲良しで、毎回盛り上がっていました。
フリークラス情報は掲示板に掲載されているので、興味がある人は念入りにチェックしてください!私は「Language Exchange Club」というクラスを見落としました(泣)。
学校の敷地内には、日本語を学ぶフィリピン人の大学生がいます。「Language Exchange Club」はフィリピン人の大学生との交流会です。参加した人から「すごく楽しかった。あれは行くべきでしたね(笑)!」と言われてショックでした。
授業はマンツーマンなので、他の生徒と話す機会があまりありません。でも、フリークラスはグループ授業なので、他の留学生との交流の場でもあります。短期の生徒はグループクラスに参加すれば、知り合いが増えますし、他の生徒の英語を聞くのは刺激になるので、フリークラスはおすすめです!
生徒層
私がいた週は20代が多かったです。30代の方は少しで、企業からの派遣で1、2週間の短期で来られている40代の方も少しいました。レベルは初級、中級の方が多い印象でした。夜は学校向かいのお店(唯一あるローカルバー)で企業派遣のおじ様たちと1日のお疲れ様会をしてリフレッシュして気を休めました。
滞在環境が快適
辺鄙な場所にあるんですが、施設や運営体制が手厚かったです。
レジデンスの部屋は快適
滞在施設はいくつかありますが、一番よい施設のレジデンスという個室部屋に滞在しました。
冷蔵庫、シャワー、トイレ、エアコン完備です。大きな時計、クローゼット、本棚、姿見も付いていて、生活するには申し分のない部屋でした。
ネットはフィリピンにいることを忘れるぐらい速かったです。ビデオ通話も難なくできました。
運営スタッフが多数
CNE1には複数の日本人のスタッフやインターン生が学校敷地内に住まわれています。食事も同じ食堂で頂いていたので、学習面、生活面なんでも気軽に相談できます。休憩時間には生徒さんに声をかけていました。
驚いたのが、フィリピン人スタッフが多いことです。外から延々と「ザーッ、ザーッ…、」という音が聞こえてきます。庭を掃く音です。部屋の掃除も毎日で、便器磨きも毎日です。床や階段は常にピカピカで、校内にチリや埃がない(笑)。
洗濯は火、木、土です。専用の籠に入れて部屋のドアの外に置いておくと、フィリピン人スタッフが取りに来て、夕方までに仕上げて届けてくれます。その日のうちに洗濯物が仕上がるので、着替えやタオルをあまり持って来ていなかった私にはありがたかったです。
一度、夜に停電になったときも、誰かが車でかけつける音がして、すぐに電気がつきました。1分ぐらいの出来事です。すごく迅速な対応でした。別の学校にいる人とLINEをしてたのですが、相手のほうは復旧に時間がかかっていました。CNE1は学校内に発電機があるそうです。
そういえば、レジデンスのトイレは紙が流せるのですが、一度だけトイレを詰まらせてしまいました。でも、フィリピン人スタッフにお願いすると素早く対応してくれました。敷地内にフィリピン人のワーカーさんが住んでいるみたいで、何かあっても、すぐに対応してくれました。
食事は365日、3食付き
CNE1は365日、3食付きです。食事は、日系学校なので日本人に合わせた味付けですが、完全和食ではありません。好みもあると思いますが、野菜も多くて私は美味しくいただきました。プレートに自分でとっていくタイプです。
リクエストカードを出すとメニュー改善に反映してもらえるそうです。もしも口に合わず食べられない場合、簡単に外食ができるような立地ではないので、週末にモールで非常用の食料を調達して備えておくのが良いと思います。食事は日本人同士で交流を楽しむ時間でした。先生達は壁を隔てた場所で先生専用の食事をされていました。
学校前は高速道路
CNE1の前は高速道路です。でかけるときは、走ってるバスを止めて乗りこみます。バスはかなりのスピードで走ってるので、道路を横断する際は注意してください。特に、暗くなってからは危険が増します。
横断やバス乗車の際は、学校のガードマン(校門ゲートに24時間常駐)にお願いするのがよいです。
卒業式
金曜日の15時から卒業式がありました。私を含む5人の卒業生は、野外ステージの裏に案内されて、待機していました。
すると突然、大音量の音楽が流れて、その音楽に合わせてステージまで誘導されました。ステージにあがると、みんながノリノリで踊り出しました(笑)。生徒や先生、スタッフなど50人ぐらいいたでしょうか。
「シー、エー、ヌイー、ワーンー」
見ると、横の卒業生も踊っています(笑)。
「ええええぇぇ…???!」
CNE1の校歌にあわせて踊るのが、卒業式の恒例行事のようです。見よう見真似で踊ってみましたが、あれは正直しんどかったです(汗)。人前で踊って楽しめるタイプではないので、時間が長~く感じました(汗)。ちなみに、1週間留学のバッチメイト達は、私と同じで何も聞かされていないにも関わらず、楽しんでおられました♪
2週間以上の生徒は、最初の週で卒業式を見ますが、1週間の人は、卒業式がどんなものかわからないまま卒業式を迎えるので、勝手が分からず、私のように戸惑う人もいると思います。
卒業式の夜は、自由参加のドリンキングパーティが開催されます。会費徴収はお世話係の生徒(2週間以上の留学生)がして、買い出しはフィリピン人スタッフがすることになっているそうです。私は別用があって参加できませんでしたが、2次会には参加しました。
2次会の場所は学校向かいの唯一のお店、ローカルバーです。卒業する生徒さんたちは先生達との別れを名残惜しみながら、一緒にカラオケを楽しまれていました!
卒業して帰国するまでの気持ちの浮き沈み
4日目の木曜日にスピーキングテストがありました。結果は、なんと92点でハイアドバンス!歴代2位だったそうです。
スコアが思いのほか良かったのは、聞かれたトピックが自分の十八番だったから(笑)。トピックは「空港でのアクシデント」。ちょうど半年前のアジア旅で、パスポート残存期間が満たなくて、マレーシアからベトナムに行けなかったというアクシデントがあったのです。どれだけショッキングな出来事だったのを前のめりに語ったのが良かったようです。でも、旅行経験が少なくて、空港でアクシデント経験がない人には難しいトピックだったと思います。ちなみに、ハイアドバンスはどのレベルかというと「ネイティブ以上」だそうです。
でも、そんなわけない(笑)!私の英語力は中上級ぐらいだと自覚していますので、「もし上級者がCNE1に来たら、スピーキングテストのチャート枠が振り切れてしまう!」と心配になりました。英語でうまく表現できないもどかしさは自分が一番知っていますし。IELTS を担当してくれた先生も良く知っています。だから複雑な気持ちでした。
でも、卒業式で、大きなメダルと賞状を頂けたのは嬉しかったです(笑)。もしかしたら英語力は伸びているのかも?と自信が持てたし、帰ってからも頑張ろうという気持ちになりました。
ところが、帰国前にマニラで1泊した時、ホテルのフロントの英語が速くて聞き取れなかったんです…(汗)。CNE1の先生たちの英語は本当にクリアでした。ゆっくり目に話してくださっていて、一生懸命、生徒の英語に耳を傾けてくれてたんだと思います。英語だけでなく、マニラの都会のスピード感にも面を食らいました。CNE1はのどかで平和な場所ですが、街中で英語を使うことも大切だと痛感しました…。
最後に気持ちが上がる瞬間がありました。やっぱりそんなに英語は伸びてないと落ち込みつつ、帰りの飛行機に乗り込んだとき、隣の席の韓国人のおじさんが「一緒に飲もう!」と豆をくれました。ネイティブほどではないけど上手に英語を話すこの韓国人の話が面白くて(笑)。自分も普通に話せていて、英語をやっていてやっぱり良かったし、これからも頑張ろうと思いました。
CNE1が合う人、合わない人
CNE1が合うタイプと言えば、滞在中にインタビューした京都産業大学3年生のタケシ君を思い出します。フリークラス常連のタケシ君はCNE1での生活を満喫していました。週末には先生と日帰り旅行に出かけたり、敷地内にいるフィリピン人生徒とジョギングを楽しんだりしていました。CNE1の環境を上手に使っていました。
娯楽がない田舎で充実のフィリピン留学!CNE1でスピーキング強化!
CNE1が合うタイプは、
- 人と交流するのが好きな人
- 自然な環境が好きな人
- マイペースで勉強したい人
だと思います。敷地内にフィリピン人がたくさんいます。積極的に話せる人にはすごく恵まれた環境だと思います。逆に合わないタイプは、
- 娯楽や外食が好きな人
- 日本人、フィリピン人以外の国籍の方と交流したい人
- 日常会話に不自由しない上級者
CNE1のカリキュラムは豊富です。でも、魅力的な授業名に惹かれて、私のように安易な気持ちで受講すると中途半端に終わるかもしれません。当然ですが、目的を明確にして、使われている教材にもしっかり目を通した上でカリキュラムを組んだ方が良いと思います。私は欲張って、いろんな授業を受けすぎました。1週間だけだったので、英語だけに集中するべきでした。反省点です…。今後に生かしたいと思います。
カリキュラム編成を慎重に行うために、不明点があれば、留学前に問い合わせしておいた方が良いと思います。興味がある方は学校サイトを見てみてくださいね!