フィリピン留学で特徴的な学校の違い。オトナ留学MBA、TOEIC200アップのサウスピーク、独自メソッドのストーリーシェア、シラブルのb.E.Campの授業内容です。
セブ留学の学校比較
学校には何校行ったんですか?
MBA、サウスピーク、ストーリーシェア、b.E.Campです。
いろんな学校に行きたいって言うので、意図的に特徴のある学校をオススメしたんですが、行ってみてどうでしたか?
ビックリするくらい違いました。
違う学校を選んでいますからね。同じような学校も多いです。韓国の大きな学校だったら、それほど違いはないと思います。
全部、日本人経営ですね。
日本人経営は特徴ある学校があるんですよ。
MBA(セブ)
MBAはどれぐらい行ってたんですか?
ビジネスコースに3週間です。MBAは費用が高いので、社会人でもある程度のレベルの人間が多いです。勉強だけではなく、ビジネスの話をしたり、生徒の交流が多いので、交流を望むなら凄く面白い学校です。
経営者が多いんですか?サラリーマン?
サラリーマンも多いです。サラリーマンでも、そこそこのレベルで仕事をしている人間ばかりなので、喋っていても面白い。フィールドが違う人ばかりですし。
他は学生が多いですからね。
4、5校行った中で友人として1番面白い人間がいたのはMBAですね。
MBAは社会人向けの学校というブランディングで分かりやすい。ただ、英語を本気でやりたい社会人には僕はちょっと紹介しづらいんです。異業種交流会みたいなイメージです。
授業後はだいたいみんなで夕食に出かけますね。
MBAの生徒にたくさん会ってますが、みんな大人でいい方。ただ、英語学習について踏み込むと「思ってたより勉強できなかった」と言う方が案外多い。だから、本気度10で必死の社会人には…。セブ視察ならオススメですよって伝えてます。この解釈はあってますか?
合っていると思います。いろいろ行ってみて思うのは、自分が持っている欲求と学校が与えてくれるサービスが上手くマッチングするのは、10人中1、2人だと思います。
どこの学校に行っても?
生徒にとっては初めての学校なので、比較できないので満足するんです。実際には他の学校の方が合うかもしれません。でも、比較できないので。MBAは大人の生徒が多いので、自分で消化できますしね。
MBAはうまいターゲティングだと思います。ブランディングが上手。
MBAの経営者は3人いて、ある意味1番まともな経営者です…、まともと言うとおかしいですが、誰と話をしても「経営者なんですね。」みたいな感じです。
経験された学校の中ではそうなのかも。でも、普通の経営者もいますよ(笑)。
僕が行った中ではですね(笑)。
MBAは授業もビジネスシーンに則したカリキュラムになっているんですよね。
はい。ビジネスイングリッシュを学んだのはMBAが初めてでした。英語でプレゼンテーションもしました。2回やりましたね。
ネゴシエーションとかもやりましたか?
はい。カリキュラムが色々あって、半分位TOEIC SWみたいな感じです。先生にビジネストピックを3つぐらい出してもらって、それについて話してました。
先生はビジネストピックに対応できるのですか?
僕の先生は対応してくれました。
先生もビジネスマンに慣れてるんでしょうね。MBAの生徒のレベルはどうなんですか?
ビジネスクラスと一般の2つに分かれてて、一般には初級の生徒もいますが、少ないです。
ビジネスコースの生徒は、英語ができる方が多いんですか?
生徒の英語の能力は高いと思います。ストーリーシェアより高いのは間違いないです。
レベルが低かったら、ビジネスの授業はできないですからね。MBAは頭がいい生徒が多いんでしょうね。
なので、初級がMBAに行くと、もったいないと思います。使いこなせない。
サウスピーク(セブ)
サウスピークにも3週間行きました。1番勉強したのはサウスピークです。無理矢理…。
強制じゃないでしょ。
やはり環境ですよね。周りが勉強していて、その環境をもらいに行ったような感覚はあります。
予想していた通りですか?
中谷さんが「サウスピークは尖がってて面白いですよ。」と言われたじゃないですか。行ってみて、確かに尖っていました…。初日に「心が折れそうです。」とメッセージを送ったように思います。
届きました(笑)。予想以上だったんですね。
みんながイヤホンをつけてブツブツと音読しながら学校内を歩いているので。それに1日目ちょっと…。衝撃を受けました。
サウスピークは特殊な環境ですよね。
実際、ああいう勉強の仕方はしたことがなかったので。1番勉強したのは間違いなくサウスピークです。
授業時間が1番短いのに、一番勉強しちゃうんですよね。自習は何時間くらいしていたのですか?
門限が11時なので。10時まで頑張って勉強して、1時間は外に出てコンビニでお酒を飲んで帰ってくる。それだけを楽しみにやってました。6時半に起きていましたから。かなり自習してました。受験勉強でもあんなに勉強しなかった。
音読をしていたんでしょ?
音読してました。喉がガラガラになりました。
発音に手ごたえを感じましたか?
感じました。もう、ちょっと忘れましたけど…。
駄目じゃないですか(笑)。サウスピークはどうだったんですか?
僕はもうサウスピークには行きたくないです。けど、自分の子供はサウスピークに行かせたいですね。
なるほど。それが大人の意見なんでしょうね。子供は行かせてみたい。
受験勉強の、高3の夏にでも行かせようかなとは思います。
学生向きですよね。言われたことをきっちりコツコツやるタイプは成果が出るし、自信になるでしょうしね。
社会人もいましたが、僕は3週間で限界でした。何カ月も滞在している方もいましたけど。フィリピンのレッドホースが、あれ程酔うのかという位、頭がクラクラになっていましたから(笑)。
それだけ勉強したんですね。英語を勉強するには良い学校。
それは間違いないですね。
僕がサウスピークをオススメするのは、初級で勉強方法が分からない人、ある程度喋れるけどインプットが足りてないバランスが悪い人ですね。発音矯正したい方にもオススメしてます。
意外と、そういう生徒は少ないですよね。
そうなんですね。僕は、サウスピークで勉強して、自分の弱点をしっかり指摘してもらえたのはよかったです。他の学校だと褒めて伸ばす感じだけど、ある程度いったら、できていないことをズバズバ言ってくれる先生のほうがありがたい。
確かに、他の学校だと褒められますね。
あと、環境のパワーがすごい。あれだけみんな勉強してたらやりますよね。
大きいですね。あれは日本では中々できません。カリキュラムというか、日本語のテキストをバンッと渡されて、CDを聞いて読め、って勉強方法でしょ。英語力が上がったのがサウスピークの力なのか、自分が勉強したからなのか、どっちなんだろう?みたいな気持ちになります。他の生徒も言ってました。
それを言う生徒はいますね。でも、サウスピークに行ったから勉強したんでしょ。場所のパワーはあると思います。だって、他の学校だとあんなに勉強しませんからね。
他の学校は7、8コマのマンツーマンの授業で、サウスピークは3、4コマ。僕は授業時間が少ないことを知らなかったんです。行って「授業これだけ?」みたいな。初めはビックリしました。だけど、4コマだと、予習、復習できないので、3コマに減らしてる生徒がたくさんいました。
3コマにしたんですか?
いえ、4コマです。今まで、7コマ、8コマ受けてたので、3コマはあり得ないと思ったので。楽しみはグループクラスで喋ることでしたから。
4コマでも大変ですか?
サウスピークの勉強の仕方をキッチリやろうとしたら大変ですね。5回見て。読んで。
マンツーマンを8時間やっている学校からすると「授業3コマだけ?」みたいな感じでしょ。でも、サウスピークの生徒は「8コマも授業があって、どうやって予習、復習しているんですか?」って感じでしょ。
そうですね。
両方とも正しいと思います。マンツーマンで8時間喋りまくる時期があっても良いけど、適当に喋ってるだけだと途中から伸びなくなる。何かテーマを持って学んで喋らないと。予習、復習も必須。
僕は、サウスピークにレベル4か5で入っています。行ってすぐ「レベル4、5の割には、あなたは喋れるよね。」と言われました。中谷さんが仰っていた通りで、喋ることと勉強すること(覚えること、ボキャブラリを増やすこと)は、両輪でやっていかないとダメですね。喋ってるだけだと中級ぐらいまでしかいけない。そこから上にいくのであれば、ガッツリ勉強するのが大事かもしれませんね。
日本人はレベル分けが好きだから、点数で自分がどの位置にいるか知りたい。スコアは勉強のモチベーションになるじゃないですか。だから、TOEICの点数を目標にするのはいいと思います。TOEICを持っていれば就職でプラスになりますし。
僕はTOEICに興味はないけど、日本では評価されるし、企業ニーズがあるから生徒が求めるのは当然ですよね。僕は定点観測的にTOEIC受けてますよ。人に言えないけど(笑)。
僕もです(笑)。サウスピークは初級にオススメだと思いますね。
勉強の仕方が分かっていない人が、サウスピークで強制されるのは、最初のステップとしては良いでしょうね。
ストーリーシェア(バギオ)
初めてのフィリピン留学はストーリーシェアでしょ。「メソッドが凄い。」って感じたんですよね。
ストーリーシェアのメソッドはビギナーには良い勉強方法だと思います。
メソッドのデメリットってありますか?
ストーリーシェアのメソッドは質問されて答えてですよね。パターンを覚えると、口から単語が上手く出るようになります。でも、実際に外に出たら、どうなのかなと思います。
メソッドはトレーニングなので、実際に使わないと自分のものにはならないでしょ。メソッドマニアになっている生徒が稀にいますが、あまり外で喋れなかったりします。ストーリーシェアで伸びている人は、学校外でも喋っている人が多いと思う。つまりそれも生徒の努力なんですよね。
やっぱり使わないとダメですね。
実際の会話で使わないとトレーニングで終わってしまう。ずっとバッティングセンターですよ。打席に立たないと。
ずっと素振りしているやつ。
素振りだけ上手になるんですよね。でも、ストーリーシェアだけを経験すると、メソッドは凄い勉強方法だって思うんじゃないですか。
僕はそうでした。
英語学習において、日本人ってキャッチコピーに踊らされすぎですね。もちろんメソッドの価値はあると思うんです。生徒の喋る機会が多いし、型を覚えられるので。それは重要ですよ。でも、それがすべてじゃない。
たぶん日本人はメソッドっていう言葉の響きに弱いんだと思いますね。
それはありますね。僕もはじめて行った学校がストーリーシェアなんです。大好きだけど、4年前からずっと見てるけど全く進歩してないですね。ダメな部分もあるけど、良い部分もあると思って紹介してきたけど、最近は他にいい学校が増えてきてるのでね。
最初ストーリーシェアに行った時はメソッドがすごいと思いました。でも、その後、MBAとサウスピークに行ったら、それぞれ特徴があって面白いなと思いましたね。
b.E.Camp(マニラ)
b.E.Campはどれぐらい行ったんですか?
2週間です。b.E.Campはノボルさんのシラブルの授業がよかったですね。ただ、もうノボルさんはいないんですよね?
そうですね。日本に帰国しました。だから、今後シラブルの授業が続くか分からないですね。
先生もよかったです。でも、もう僕が行った時とは違うんでしょうね。2週間の滞在で、リスニングに手応えがあったので本当に残念です。オーナーのナオキさんは、個人的に好きなタイプなんです。不器用ですが真面目で一直線で。頑張って欲しい。
ストーリーシェアから独立した学校なので、ストーリーシェアのバージョンアップみたいな雰囲気はありましたけど、ノボルさんが抜けてこれからどうなるかですね。
フィリピン留学の問題点
授業がこれほど特徴が出せるのはフィリピンだけだと思います。グループクラスで生徒が10人いたら尖った授業はできないですよ。生徒同士でディスカッションさせたり、似たような授業になる。フィリピンは1対1なので授業を個人に最適化できるので、やっぱりマンツーマンの価値だと思います。
ただ喋っているだけの学校とかあるんですか?
ありますよ。メソッドもない、厳しくもない。カリキュラムもない。先生と雑談。でも、初めての学校だから満足してしまう。フィリピン留学ってこんな感じなんだと思うんでしょうね。実際英語慣れはしますから。
じゃ、僕が最初に行ったストーリーシェアは良かったんですね。
メソッドは最初はいいと思います。初級は型に嵌めてもらった方が勉強しやすいので。雑談で喋ってるだけでも、英語に対する恐怖を取除く、という意味では価値はあると思います。楽しいし。でも、自分の持っている知識を使い切ったら、ただ喋っているだけでは伸びないですよ。
自分の引きだしを使えるようになっても、勉強しないと引きだしは増えないですからね。
そう。でも、勉強できる人は先生を上手に使って雑談でも上達するんです。けど、そうでない生徒が案外多い。フィリピン人と楽しく話しているだけだと…。
恋愛話、家族の話、ビジネスの話で、質問攻めにあうみたいな。
大体、そうなるじゃないですか。韓国の学校で凄く思うのが、使っている教材が幼い。教材のインデックスをパラパラと見たら幼稚なトピックばかり。お金持ちになったら何がしたい?大統領なったら何がしたい?彼氏はお金持ちがいい?世界を変えるパワーがあればどうしたい?とか。空想が多い。
現実社会とちょっと違うんですよね。
学校に行くと、まずスピーキング教材のインデックスを見るんです。日本人の大人にはあわないな思うことは多いですよ。そういうトピックがあってもいいけど、そういうトピックだけだと…。
そうかもしれない。
韓国の学校では、フィリピン人のヘッドティーチャーがカリキュラムを作ります。フィリピン人だからトピックに経済ネタが入るわけない。だから幼いテーマになるんだと思います。使ってる教材も似てます。10年前に韓国人が学校を作ったときのターゲットは、韓国人の学生なのでそれでよかったと思います。恋愛トークで盛り上がるので。
恋愛トークは大好きですよね。
でも、今は生徒も多国籍化して、年齢層も多様化してる。そしたら、もっと教材考えたら?って思う。でも、フィリピン人に任せてる学校はこの問題意識がないので変わらないですよ。
英語は、フィリピン人と喋る為ではなくて、実践で使うために勉強しているので、より実用的なトピックのほうがいいですよね。
フィリピン留学の問題の1つと思います。教材もそうですが、ビジネスの話をすると、生徒が教える立場になってしまうので。
年齢が22、23歳の先生ばかりですからね。
若い先生を揃えている時点で、経験値が分かるじゃないですか。
給与が安いから若い先生なんですか?
そういう学校もあります。例えば、ストーリーシェアは年配の先生を採用するのではなく、若い先生を採用してメソッドを教えて育てる方針なので、先生は比較的若いです。採用ポリシーと教育ポリシー次第だと思います。他の学校のベテランの先生はストーリーシェアには入らないと思います。
経験ある先生は入りにくいんですね。
CLメソッド命なので。たくさん引き出しはいらないので。若くて、頭が良くて従順な人を採用して、しっかりトレーニングしてCLメソッドを教える感じです。だから、CLメソッドとサイドバイサイド以外は対応できない先生もいる。でも、教育してるから、採用するだけの学校よりいいですよ。採用してるだけの学校がヤバイ。
どこに経験ある先生はいるんですか?
フィリピン留学は、元々韓国人がマニラに学校を作ってスタートしてるので、ESLを教える経験値のある先生は、マニラが1番多いと思います。バギオも多いです。セブはビジネスの拠点じゃないし、最近セブにすごい学校ができてるから、先生の取り合いなんです。だから、若い先生を育てるしかないんでしょうね。セブにも経験ある先生はいますけど、マニラやバギオのほうが先生の年齢が高い印象ですね。30代、40代の先生が多い学校に行くと、やっぱり落ち着いてますよ。
やっぱり年齢で話す内容が違いますよね。
20代前半の先生と仕事の話をすると当然こっちのほうが詳しいじゃないですか。社会人経験が違うから。
学校の不満を相談されたりとかね(笑)。
どこの学校に行っても相談されますか?
相談されますね(笑)。
経営者だからってのもあると思います。フィリピン人って肩書きに弱いと思う。経営者だと、「もしかしたら、この人は日本に連れて行ってくれるのでは。」という下心が生まれるんだと思います。
自分の仕事の話をしていたら、「うちの学校はこうだけど、どう思う?」という話を先生から絶対にされますね。
僕もされます(笑)。会社の帰属意識が低いですからね。
サウスピークで相談された時はちょっとショックでした。彼らは生徒満足度ではなくて従業員満足度を大切にしてるって言ってるじゃないですか。経営者としてすごい楽しみにしてたんですよ。でも、従業員満足してないやんって(笑)。
フィリピン人は自己肯定力が凄く高いので、先生の言うことを鵜呑みにはできないですけど。でも、まあ、想像できますね。あと、日本人インターンも同じような感じですね。自分の属する学校のネガティブなことを言うインターンもいる。
まあ、インターンですからね。
だからスタッフがインターンだけの学校はオススメしにくいんです。脆弱な体制の学校が多い。そして、先生に相談されて学校作ろうと思う生徒が生まれるんです。パターンです。
サービス業をやってる大人から見ると突っ込みどころは多いですね。
(2016年1月5日(火)兵庫県西宮にて)
編集後記
学校なんてどこでも同じと思ってる方も多いと思います。実際同じような学校もありますが、日本人経営でこだわってる学校は全然違うます。MBA、サウスピーク、ストーリーシェア、b.E.Campの違いは感じて頂けたと思います。自分のレベルや目的にあった学校を選んで頂けると幸いです!