オランダの接骨院で働くため英語を勉強してます。

オランダで接骨院の仕事をするため英語学習している生徒のセブ留学体験談。セブの大手学校のCPILS(シピルス)と格安学校のGLANT(グランテ)を経験しているので違いを教えてもらいました。

オランダの接骨院で働くため英語を勉強してる留学生

39歳男性、8ヶ月

接骨院で働く方のセブ留学

私は接骨院で、尊敬する先生に追いつけるよう17年間働いてきて、一般の方からアスリートの方、老若男女問わず、身体の痛みや怪我の対応、ケア等、さまざまな経験を積んできました。そんな中、他の人があまりやっていないことを模索している中で、海外での活動を模索するようになりました。

海外のどこなら接骨院の仕事ができるのか、ビザとか、働きやすさを調べたところ、条件が良かったのがオランダでした。他の国だと、マッサージするには、学校を出なきゃいけないとか、色々制約があるんです。でも、オランダはフリーランスで、ライセンス業でない方法で仕事ができる道があるようなんです。

海外セラピスト応援サイトを運営している日本人と繋がることができて、その方は、海外で活躍したい人の応援もしていたんです。その方がやっていける場所もオランダだったので、最初そこに所属してやらせてもらいます。アムステルダムです。

ーー給料はいいんですか?

個人差ややり方によりますが、円安の影響で一般的な一人当たりの施術の単価も円に換算すると高くなるので、高収入は望めます。

ーーオランダに永住しようとしてるんですか?

永住できたらいいのですが、オランダに行ったことがないので、合う合わないもあると思うのでまだわかりません。オランダでは英語が通じるのですが、自分の英語のレベルがかなり低かったので、いきなり飛び込むのは無謀だな、という気持ちがありました。そこで、英語の勉強を集中してやるために模索していた所、セブ島留学にたどり着きました。 

ーーセブ留学してる人はまわりにいますか?

いませんでした。留学したいな、という方はいましたが、実際に留学した人は周りにはいませんでした。 友達の友達とかには何人かいましたが、身の回りにはいませんでした。

楽しかったセブの学校CPILS

それでセブのCPILS(シピルス)に留学しました。16週間。オランダではアイエルツのスコアもいらないので、ESLコースにしました。1からやり直しました。

ーーなぜシピルスにしたんですか?

エージェントに相談しました。施設の綺麗さや設備はこだわらないので、とにかく英語の勉強に集中したいと伝えました。先生の質が高く、いい先生がいることを希望しました。

その中でエージェントから、3つの学校を提案してもらい、その中にシピルスがありました。シピルスが1番古い学校で、先生の質が良いことで有名という話を受けたので、そこに決めました。

ーー4ヶ月、気分の波もなく、ずっと集中力高く勉強できたんですか?

正直できませんでした。ダレるわけではないんですが、いい意味でも悪い意味でも楽しみました。友達がたくさんできて、時期的にも連休が多く、自分からは一度も誘ってませんが、いつも誘ってくれるので、休みの日は何かしら出かけていました。 自分は台湾と中国の人と仲が良かったです。みんな年下でした。

シピルスの学生は若い方が多い印象です。私はずっと仕事ばかりしてきたのと、海外もほとんど行ったことがなく、今まで遊んでなかったので、その分沢山遊びました。平日は遊ぶ時間はないので、勉強に集中していました。

ーーセブは初めてですよね。4か月で手応えは得られたんですか?

英語を話すことには少し慣れました。1ヶ月に 1回レベルチェックのテストがありましたが、毎回成績は上がっていました。  

ーー4ヶ月経ったのにオランダに行かずにまだセブにいるのはなぜですか?

その時点ではまだ英語力に不安があり、もう少し勉強したい気持ちがありました。その中で、学校でのインターン制度を知りました。今まで経験したことのない、他の仕事をやってみるのも経験としてプラスになると思い、インターンをすることを決めました。

ーーインターンを探してグランテを見つけたんですか?

いや、ここに来る前に2つぐらい見つけたんですが、条件があまり良くなかったんです。インターンは学校で働くかわりに授業料は無償なんですが、少し給与がでる学校もあります。学校によって受けられる授業のコマ数も違いますし、業務内容や待遇は結構違うんです。日本人生徒しかいない学校もあります。

シピルスのときのバッチメイトの台湾の子に相談してたんです。その子がグランテでインターンをやっていて、「今いる日本人インターンが辞めるから空くよ」っていうんです。聞いたことない学校だったので調べてみたら、条件が良かったんです。前任者が辞めるのは少し先だったので。1ヶ月間生徒として留学して勉強しながら引き継ぎしました。

安いわりに授業がよかった学校グランテ

最初の1ヶ月は普通に留学です。レギュラーコースで6コマ授業。フィリピン人のマンツーマンが4コマで、グループクラスが2コマ。ネイティブグループとフィリピングループです。1ヶ月でしたが、英会話を学ぶにはよいと感じました。日本人がいないので、生活全般で英語になります。授業もシピルスよりグランテのほうがよかったです。

学校によるグループクラスの違い

ーーなにが違うんですか?

こっちのグループクラスはかなり会話を重視してます。プリント中心なんですけど、生徒に意見を求めて、話させることを重視していると思います。

シピルスのグループプラスは教科書ベースで授業を受けてるような感じなんです。喋ることはあったんですけど、話す量は少なかったです。

シピルスのグループクラスは先生によってはフレンドリーすぎました。友達みたいになり、授業がおちゃらけていました。生徒側の問題でもあったと思います。授業によっては遊び半分になっていました。

女性のからかいやすい先生に対してはからかったり、先生も強いから言い返しますが、聞いていてあまり気分は良くありません。中国の子がそれにとても不満を覚え、すぐにクラスを変えていました。

ネイティブティーチャーのグループクラスに関しては、生徒が少ない時はいいですが、繁忙期に生徒が8人の時がありました。生徒同士でディスカッションを行う時間が多く、先生との対話は限られていたので、ネイティブの先生の意味があまりなかったように思います。

グランテもネイティブの授業がありますが、1クラスの人数が少ないです。だいたい3、4人。1番多かったときは5名、少ない時は2人だったので、僕と先生だけでマンツーマンです。

ネイティブの英語も最初は難しかったですけど、慣れました。人数が多いグループクラスは効果的とは思わないです。

マンツーマンレッスンは先生の質が違う

シピルスでは、マンツーマンの授業が6コマ、6名の先生から授業を受けていましたが、特に2名の先生はあまり良くなかったです。 態度が悪かった先生もいました。 授業はテキストの解説をざっと行い、後は問題を解かせて、答え合わせをするだけ。私が問題を解いてる間、先生はスマホをいじってたり、時には半分寝てしまっていたり。そして、こちらが解答につまったり言葉がでないと、いつも貧乏ゆすりをしていました。

ーーそんなレベルですか?みんなクレームを出さないんですか?

同じ先生だった日本人の生徒は文句を言ってました。でも、学校にクレームしていたかはわからないです。その人も大人だったので自己消化し、反面教師にしていました。中国の生徒は不満があると、すぐクレームを言って先生を変えていました。日本人は我慢しがちですね。でも、そんな先生ばかりではないですよ。わかりやすく、丁寧ないい先生もいました。

その問題の先生のプライベートを聞くと、とても忙しいようで、小さなお子さんがいて家事と育児に追われ、寝る時間は遅く朝は早く睡眠不足のようでした。先生自身に余裕がないことが原因かと思われます。

ESLコースの生徒には手を抜く先生

生徒が多い時期はフルで授業が入っており、ある先生はとても疲れていました。そのため、 アイエルツの授業では手が抜けないので、ESLコースの生徒を教えるときは、休憩みたいになっていました。

ーー先生が手を抜いてるってわかるんですか?

わかります。「疲れた」「アイエルツの授業が本番、ESLは休憩時間」って言うんです。先生と仲良かったからだと思います。雑談が多かったです。「これでいいの?」って聞かれるので、喋る練習になるからいいかなと思って「いい」って答えてましたけどモヤモヤしました。馴れ合いになっちゃってました。 

ーー嫌なら嫌って言わないとダメですよ。はっきり言わない生徒も悪いと思います。ただ、授業中にスマホを使っていたり、課題を与えてダラダラしてたらその時間はもったいない。論外だと思う。

先生は変えられるんですけど、学校で顔をあわせるのでちょっと変えにくい。あとは、変な挑戦なんですけど。あえて続けて、なんとか乗り越えようっていう気持ちもありました。

全体的にシピルスよりグランテのほうがよかった。先生の対応や、先生の質がよかったです。シピルスには先生がたくさんいるので、先生の質の差が激しいです。いい先生もいるけどダメな先生もいます。

規模的に言うと、シピルスの生徒数はマックス500人。僕がいたときも、多い時は数百人いたと思います。日本人は30%くらいです。

グランテは1番多い時で20、30人ぐらい。日本人はゼロか数人。先生の数も少ない。でも先生のばらつきは少なかったです。

セブの学校の施設は古い

シピルスはセブシティの南の方です。シピルスの学校の周り一帯がローカルでした。最初の1ヶ月ぐらいは雰囲気が怖く、被害にあったことはありませんが、慣れないアジアのローカルな雰囲気はとても緊張感がありました。グランテもローカルの真ん中に学校があるので、慣れない人にとっては最初は怖いかもしれません。

出かける際、誰かといればいいんですが、私は1人で出かけるのが好きなので、1人で出かける際は場所によってはとても不安でした。数ヶ月経った今はもう慣れたので、特に不安はありません。貴重品は離さないようにしてますし、カバンの持ち方も気をつけています。常に周りに気を配っていて、最低限は気をつけています。

施設環境はよくありませんでした。部屋もシピルスよりグランテのほうが全然良かったです。シピルスもグラントも施設は古いのですが、シピルスは宿泊する場所が複数人部屋と1人部屋で別れていて、1人部屋は特に良くなかったです。というのも、私の1人部屋は1階で食堂がとても近かったのもありますが、毎日食堂に行く廊下ではゴキブリが死んでましたし、ネズミが走ってるのも見ました。そして、毎晩天井をネズミが走っていました。

部屋にムカデが4、5回でたので殺虫剤を購入して数回殺しました。朝、トイレの蓋を開けたら中にムカデがいて、そのまま流したこともあります。ムカデは私の部屋だけでした。マネージャーに相談しましたが、我関せずで、ムカデの出る原因を調べて除湿した方が良さそうですね、とあとは殺虫剤を巻いておきましょうか?と、対応はしてくれましたが、他人事のような感じでした。

グランテの建物は古いですが、そういうことは一切ありませんでした。食堂以外ではゴキブリも見ませんでした。小さなアリはよく出ていました。ただ、これはシピルスも一緒です。

ーーグランテの建物は快適じゃない人の方が多いと思います。 

シピルスの1人部屋を経験してたので、ここが快適と思えるのかもしれません。グランテの1人部屋はクローゼットも沢山あり、とても広く、シピルスに比べたらとても快適でした。授業もよく、人間関係のごたごたもなく、施設もよかったのでグランテの満足度は高いです。

ーーグランテが見劣りする部分はなかったんですか?

食事の環境はシピルスのほうがよかったです。グランテの食堂は地下にあり、駐車スペースの奥にあります。同じビュッフェでしたが、シピルスのほうが食事の選択肢が多いです。グランテの食事もまずくはないのでストレスは少なかったですが、閑散期でおいしくない時も一時あり、お腹を壊した時もありました。

セブ留学の費用は学校によって大きく違う

グランテの留学費用は安いです。料金差が結構あります。ドルで比較すると2倍近いです。

ーー昔は旅慣れた人がこの学校によくいました。めっちゃ安くて穴場、お得やんって言ってました。

今思うとシピルスの1人部屋は高かったです。ただ、シピルスに申し込んだときは1ドルが 110円ぐらいだったので、良かったですが今だったらとても高いと思います。

グランテは通常料金が安いけど、閑散期はプロモで割引しているので、特にお得です。もともと安いのに、4週間300ドル割引です。期間が長くなるともっと安くなります。

最初からグランテに来ていたらかなり節約できたと思いますが、シピルスで沢山の友達ができたのも私にとっては貴重な財産になったので、自分は2つの学校に行けてよかったです。

1ヶ月の留学が終わり、予定通りインターンを始めました。合計4か月グラントにいます。セブにトータル約8か月いることになります。韓国資本の学校でインターンを行い、授業を受けながら仕事をして英語力のアップは感じています。シピルスが終わった時はまだ不安が強かったですが、その後の4ヶ月で自信がつきました。根拠もない自信ですが学びと良い経験になりました。オランダに行く準備は整った感じです。

学校の相性は目的次第

ーーもしセブ留学したい人がいたら。グランテの方がおすすめなんですか?

その人の目的や経験、性格によると思います。若くて、色んな経験をしたい、多国籍の環境で色んな人達と交流をしたいならシピルスをお勧めします。若い方にとっては同世代の方も多くとても楽しいはずですし、勉強以外の学び、人生経験という意味での留学でしたら、シピルスはすごく楽しいと思います。

グランテは日本人には大人向けといいますか、交流よりも黙々と勉強したい、余計な人間関係は良いから勉強に集中したい、1人で色々調べて行動できる、そんな方にはとても良いと思います。放課後も勉強に集中できますし、門限も規制も何もないので好きに行動ができます。シピルスは門限や規則が厳しいので、そういう意味では学生向きです。自分には合ってました。

ただ、グランテにはいつでも日本人スタッフがいるわけではないので、ものすごい初心者で全然英語が喋れない、初めての海外、フィリピン、となると少しキツいかもしれません。そのキツイ経験が後になって役に立つとも思いますが。

あとは施設環境は劣悪な環境を想定して行った方が良いかと思います。シピルスの私の部屋が臭いもあり、全く陽が当たらない部屋だったので、グランテの部屋がとても良いと思えました。しかし、グランテが初めてだったら気になるかもしれない。フィリピンがはじめての人は注意してほしいですね。 

セブ島留学は英語力も上がりましたし、色んなことを学べて、大変に満足しています。 予定通り、オランダで働くための下地作りができたと思います。

(2024年8月20日)

編集後記

接骨院、整体師、マッサージ師がセブで英語を勉強してます。英語が話せるようになって活躍の場が広がるとすごくいいですね。グランテは校舎が古いですが留学費用が安い学校です。興味ある方はチェックしてください。

体験談に出てくる学校

GLANT (セブ島)

セブで業界最安値の留学費用を目指す穴場の格安学校

シピルス (セブ島)

セブで老舗の韓国人経営の大型語学学校

インターン体験談

トラブル体験談

中谷 よしふみ

エンジニアベースの元コンサルタント。2012年にフィリピン留学を体験。自身の体験をシェアするため、このサイトを作ると、サイトが有名になり、学校に呼ばれるようになる。体験した学校は100校以上。いろんな学校を体験すると、ほとんど同じだけど、一部の学校は全然違うことを知る。業界で一番詳しい自信を持った、2016年に「英語はフィリピンで学べ」という書籍を出す。TOEIC845(リスニング450、リーディング395)。年間半分以上は海外で生活しているノマドクリエイター。英語を身につけて日本から出て視野を広げてほしい。そんな思いでエージェントをやっています。

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