
久しぶりにドゥマゲテの語学学校DETiに訪問したら、学校でカカオを育てていて、なんとチョコレートを作ってました。カカオは育てやすいようで、キッキン裏などにも生えています。木影と水があれば育つそうです。
カカオを食べる

はじめて見たカカオの実!

割ってみると、中には白い果肉がぎっしり。
この果肉をしゃぶってみると……ライチみたいでおいしい!予想外の味!

これは虫に食べられてしまった実。網をかけないと、虫にやられてしまうそうです。

白い果肉を割ると中にタネがある。

苦かった。というかこれがカカオ!
カカオからチョコレートができるまで
カカオからチョコレートができるまでの工程も教えてもらいました。
まず、カカオの実から豆を取り出す。

この豆を温かい場所で数日発酵させます。木のカゴに入れてました。

この発酵作業が大変。発酵作業が終わると、しっかり乾かした豆の皮をむいて、中のカカオニブを取り出します。これをすりつぶすと、ドロドロのカカオマスに。そこに砂糖やミルクを加えてよく混ぜ、なめらかになったら冷やして固めて完成です。
チョコって、家庭用の道具でも作れるんですけど、「おいしくてなめらか」「商品として売れるレベル」のチョコを作るには、温度管理や専用の機械、技術が必要。かなり難しい世界です。
常温では溶けないのに、口の中では溶ける——これを実現するには「テンパリング」という融点の調整が重要になります。
だから、フィリピンではカカオの生産は行われているけど、チョコレート製品はほとんど輸入されているんです。
タブレア(Tableya)カカオ豆100%
でも、フィリピンには「タブレア(Tableya)」という伝統的なカカオ製品があります。

タブレアはカカオ豆100%、砂糖も入っていない純粋なチョコレートで、丸く固めた形をしています。これをお湯に溶かし、牛乳を加えて飲むホットチョコレートを「シクワテ(Sikwate)」と呼びます。セブの伝統的な飲み物です。
知ってることが繋がってめちゃ勉強になりました。

学校の敷地内では、子どもたちが鉢植えでカカオを育てていました。

名前が書かれていてとてもかわいらしい。元気に育っていました。
チョコレートでフィリピンに雇用創出?
DETiは、地域への貢献をとても大事にしている学校です。その一つが「雇用創出」。フィリピンに仕事を生み出すことに本気で取り組んでいます。これまでにも、ミサンガ作りやコーンティー作りなど、いろんなことにチャレンジしているのを見てきました。
そして、いまはカカオに挑戦中なんです。カカオは高付加価値の商品が作れる可能性があるので、かなり力を入れています。


チョコ作りを楽しむ子どもたちの姿がとても印象的でした。学校は高品質なチョコの開発を研究してます。将来的には、地域の人たちの仕事として成立させたい。その夢が実現する日を願っています。
DETiは、フィリピンの田舎で「体験を通して英語を学ぶ」というユニークな英語学校。このチョコレート作り体験もアクティブラーニングの題材になります。今後も楽しみです。興味がある方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください!
(2025年4月1日訪問)