フィリピン留学があわなくて疲れてしまうタイプは?マニラに半年留学してる生徒に注意点を教えてもらいました。断れない、テンションが高い人が苦手、主張するのが苦手、そんな方は要注意!社会人向けの内容です。
はっきり断れないタイプ
半年フィリピンに留学していて、注意点はありますか?
もし、英語の勉強に集中したいのだとしたら、精神的に独立してないと、ちょっとつらい。卒業パーティー、ズンバダンス、バレーボールとかいろいろなイベントがあるんです。全部参加してたら、勉強する時間がなくなっちゃう。
フィリピンに限らず語学留学ってイベントが多いんです。生徒間の交流の場になるし、友達もできる。若い子は楽しいと思います。だけど、短期の日本人社会人は、勉強時間が削られるって感じちゃうこともありますね…。難しい問題です。
ですね。先生は、よかれと思って誘ってくれるんです。だから、イベントに出たくないときははっきり断って、自分でメリハリつけないといけない。もちろん、その人の留学目的次第なので、問題ないならそれでいいんです。でも、モヤモヤしながら参加しちゃう日本人はいると思う。
日本人は、日本人に誘われたら断れるけど、他の国の人に誘われたら断れない。
そうかもしれないですね。
多国籍生徒の学校でも同じことが起きてますよ。日本人は、何回か断ったら、「この人は行かない人なんだな」って思ってもう誘わないけど、海外ではハッキリいわないとダメ。毎回、適当な理由をつけていたら、毎回誘われます。それを断るのがしんどい、って言う人がたまにいます。
それと同じ。学校イベントはコントロールしないといけないです。卒業パーティーは、基本的に卒業生と先生でやるんです。だけど、生徒が生徒を誘って、「みんなで飲もう!」みたいに結構なるんです。毎週声をかけていただくんだけど、「ちょっと予定があるので…。」って断ってます。
もちろんバッジメイトの人が卒業するときは参加しますし、仲がよかった生徒さんが卒業したときは、個別で行ってますよ。ただ、毎週誘われるから、自分でちゃんとコントロールしないといけない。日本人らしく、付き合いよくやってると、疲れちゃうかもしれない。
あと、PICOの卒業パーティーは、先生のぶんも日本人生徒が払うルールなんです。たいした金額じゃないから別にいいけど、毎回2000ペソとかかかります。だから、そんなに繋がりがなかった生徒の卒業パーティーに行くなら、勉強したいかなぁ。それを断りづらいと思っちゃう人だと注意したほうがいいです。先生にも「行かないの?」って聞かれるので。
学生はイベントは楽しいでしょうけど。本気で英語力をアップしたい社会人は注意ですね。交流重視だったらイベントは楽しいと思います。
テンション高い人が苦手なタイプ
「卒業パーティーに行こうよ。」「バレーボールに行こうよ!」って誘ってくれるのもそうなんですけど。フィリピンの先生って、もてなそうとか、楽しませようってすごく頑張ってくれるんです。生徒に楽しんでもらうことが我々の仕事なんだみたいな気持ちが強い。
生徒によっては、それがストレスになってる。ちょっと鬱陶しいなと思う日本人もいるみたいです。先生から愚痴を聞いたんです。生徒のコメントで「無理やり笑わせようとさせている。」って書かれたみたいで、「頑張ってやっていたのに…。」って、落ち込んでました。でも、そう感じる日本人はいると思います。
先生がかわいそうですが…。そういう意見はたまに聞きます。嫌だったら、やさしく言ってあげたらいいと思いますよ。
でも、言っても伝わらない(笑)。あと、英語でうまく伝えられない人もいると思う。
そうか。英語力の問題もありますね…。集団行動が好きなフィリピン人が多いから、1人の時間が大切な気持ちは理解できないかもしれないですね…。
そう。先生はすごくいい人だけど、テンションが合わなくて疲れることがある。おもてなし精神が過剰にあるから、たまに鬱陶しい(笑)。特に疲れているとき。
先生のテンションが高くて疲れる生徒はいますねえ。
よくも悪くも、すごいおせっかい焼き。仲のよかった生徒がたくさん帰っちゃたときがあるんです。私は、自分の時間が作れるから、それはそれでよかったと思っていたんです。それで、Netflixを登録して、本を買って。あと、転職活動もはじめて。
でも、先生がすごい心配してくれて、「みんな帰っちゃって、大丈夫!?」「本当に大丈夫なの?」「無理をしてるんじゃないの?」といわれて。私、うまく説明できなくて。ちょっと面倒くさくなりました(笑)。留学期間も残り少なくなって、焦ってきたときに、あんまりしつこいから…(笑)。
心配してくれてありがたいことなんですけどね。でも、ずーっと言ってくるからね。Netflixを観るとはっきり言ったほうがいいです。
そうですね。私はいろいろやることがあるから忙しいんだよーって。個人の時間が必要だって。もともと、そういう生活スタイルだし、「目的は勉強だから、大丈夫だよ!」って言って、ようやく納得してくれる。日本だったらいわなくてもわかってくれるけど。フィリピン人は彼らの価値観にないからわからないんだと思います。
英語でバシッといえなくて、適当にごまかすと。フィリピン人はよくわからなくないから、何度も聞かれるんですよね。
私はバシッと言いました。「私の目的は英語の勉強で、友達づくりじゃないんだよー!!」って。もういわれなくなったんですけど。でも、忘れたころに、「大丈夫?」って。その繰り返し(笑)。前にも言ったけどな…って思いつつ。これは別にネガティブなことじゃないんです。だけど、知っていたほうがいい。
フィリピンでは、性格を変えるつもりで行ったほうがいいですね。
主張するのが苦手なタイプ
あと、遠慮しちゃう日本人は損しちゃう。海外に出たら主張をしないと後回しにされるので注意してください。
日本では、主張するのがよくない部分もありますけど。海外ではすごく大切です。ちゃんと意思表示しましょう。PICOに限らずです。
PICOは授業の変更は基本1週間単位なんです。日本人のスタッフから「週の途中では、あまり先生を変えないでほしい。」って言われたんです。だけど、言う人は、気にせず言うんですよ。ちょっと、言ったもん勝ちみたいなところがある。
私もどうしても相性が合わない先生がいて。2日目の火曜日に事情を伝えて「ちょっと無理だから変えてほしい」、といったら、「今週中は我慢してください」といわれて。我慢しようとしたけど、木曜日に限界で、「先生が変わらないんだったら、金曜日は授業はキャンセルでいいです!」っていったの。そしたら、変えてくれたんです。そこまで言ったら、変えてもらえるんだと思って(笑)。
理由によりますが、気になることは伝えたほうがいいです。多国籍の学校では、中国人生徒とかはルール関係なく要求しますから、おとなしい日本人は残り物の先生になることがあります。主張しない方は海外では損をしてしまうので、注意してほしいです。日本でも、声の大きい人のほうがいいポジションを取るのと同じです。
そうですよね。
短期の生徒には1週間は大きいですからね。
そう。ルールは守らないといけないけど、自分の状況を考えて、必要に応じて主張しないといけない。なんでも素直にルールに従ってたら、損をしちゃうことがある。
英語学習の目的がない人
私は長期だから、モチベーションを維持するのが大変でした。いろいろ試行錯誤して、たまには遊びにいったり、部屋で勉強する気にならないときは、学校で残って勉強したり、カフェで勉強したり。
先生がオススメする本を買ったり、先生がオススメする映画を観たり、そうやって自分のモチベーションをコントロールするのが、かなり重要です。
海外に行ったら英語が喋れるようになると思っている人って、他力本願なんです。環境が変えてくれるわけじゃなくて、環境をうまく使わないといけないですね。
そうですね。あと、目的が大事。留学の目的をはっきりさせないといけない。旅のためなのか、就職したいのか。
でも、具体的な目的があるんですか?
英語力を上げたい!
それは目的じゃないですよね?英語力アップは目的でなくて手段でしょ。具体的な目的がないと、だんだんブレてくるんですけど、明確な目的があると、英語が必要なので、ブレにくいんです。残念ながら、日本人のほとんどが目的がないまま英語学習をしている気がします。そうすると、楽しいほうに流されていくんです。
そうです。私もちょっと漠然としてたんですが、なんとか踏みとどまってます。目的って難しいですよね。私は、喋るスキルを上げたい。
それも曖昧なんです。旅行で喋るのと、ビジネスのシーンで喋るのは、違うでしょ?
仕事です。
ビジネスであれば、どこの国で、どんな職種で、どんなシチュエーションなのか決めないと。社内の同僚と話すのか、社外の顧客と話すのか。顧客に対する英語力と、同僚に対する英語力では要求レベルが違う。フィリピンで働く際に必要な英語力と、アメリカで働くのに必要な英語力も違う。できるだけ具体的に設定したほうがいいですよ。
私の場合は、日系企業で外国人とやりとりをするレベルで考えています。基本的には同僚かな。外資系企業で英語を使うのは、まだハードルが高いと思っているので。同僚に指示をだしたり、意思疎通をしっかりできるレベルになりたいですね。
それはこの半年で達成できた気がします。今までは海外就職しようと思わなかったけど、海外の企業に応募してみようと思うようになりました。その自信はもてたかな。これから留学する方は、しっかり目的を持って頑張ってほしいです。
(2019年9月1日(土) マニラにて)
編集後記
留学の目的は人それぞれで正解はありません。今回の体験談は、英語の勉強に専念したい社会人向けです。自分なりの留学を達成できるようフィリピンを上手に使ってください。