セブの私立学校のセント・ジョゼフズ・スクール・オブ・マクタン(St. Joseph’s School)を見学しました。セブのマクタン島にある幼稚園から高校まで一貫教育を行っているカトリック系私立学校です。運営しているのはフランシスコ派修道会のSFIC。日本の学校教員グループ「EDUCATION BRIDGE」の15名をお連れしました。
セント・ジョゼフズ・スクール・オブ・マクタン
学校の場所はマクタンニュータウンの近くです。

近づくにつれて、ブラスバンドの演奏が聞こえてくるなあと思ったら、僕らの訪問のために演奏してくれていました。ビックリ!


入口では出迎えてくれた生徒たちが、1人ずつ首飾りをかけてくれました。
なんて手厚いおもてなし!

超歓迎されました。

そのまま2階のカンファレンスルームに案内されて、校長先生から歓迎の挨拶をいただきました。


テーブルにはスケジュールとお土産が用意されていました。マンゴーのお菓子、パン、そしてうちわまでいただきました。

校長先生は、今回の訪問をとても喜んでくれていました。先生同士が交流することに価値があると思っていたので嬉しかったです。
「デラサールに比べると小さい学校です。」と言ってましたが、決して小さい学校ではないです。教室にはクーラーもついていて、学費は月5000ペソぐらい。デラサールに比べると安いけど、私立なのでフィリピンでは学費は高めです。昼に子供がジョリビーが食べられるレベル。

こちらも1人ずつ挨拶させてもらいました。
カトリック学校の施設見学
自己紹介が終わると、スクールツアーです。

ここの生徒は、学校に入ると携帯が没収されます。なにかを調べるときは図書館に行くようです。アナログです(笑)。日本人の先生に聞くと、5年前ぐらいの日本もそんな感じだったようです。

とはいえ、僕はいまでもたまに図書館に行くので、そういう調べ方を経験しておくのも悪くないかもしれないと思いました。今はAIで深く掘り下げることもできるし、簡単にまとめることもできます。知識を得るだけなら、辞書よりググるほうが早い。だけど、基礎がないままAIに依存しすぎるとリスクもあると思うんですよね。
図書館でブラブラしていると、探していた本は見つからなくても、偶然気になるタイトルの本が目に入ることってありますよね。ああいう偶然の出会いには大きな価値があると思うんです。こういう考えが古いんでしょうね(笑)。
どうせ家ではスマホを使うんだから、学校では禁止するのもアリかもしれない。でもITリテラシーが弱くなるデメリットもある。いや、2択にするのがよくない。使っていい日と使ったらダメな日を設けたほうがいいかも。そんなことを考えてました。



「子どもが退屈しないように楽しい教材を作るの!」と話してくれた先生は、Canvaを使っていました。プログラミングの授業ではScratchを使っていた気がするけど、写真を見返すとちょっと違うかもしれません。
フィリピンの人って、算数が苦手な人が多いんですよ。ロジックより感情で生きるから、算数は嫌いな人が多いけど、プログラミング学習は楽しめてるのかな?
僕自身はもともとプログラマなので、ついロジカルに考えがち。あまりに論理的すぎると「ドライで感情がない」なんて言われることもあります。社会人1年目のとき、プログラマだった上司から「プログラマをやってると女性に偏屈だと思われるぞ」なんて忠告されたのを思い出しました(笑)。
フィリピンのプログラミング教育の現場はもっとじっくり覗いてみたいです。


カトリックの学校なので、教会もあるし、Confession room(告白の間、または告解室)もありました。

カトリックでなくても入学できると聞いたけど、いたるところにキリスト教の要素があるので、違う宗教の生徒がどう共存するのかは気になります。

大学院生は、「抱っこしてー」って言われてました。
子供は授業参加、大人は授業見学
学校訪問をアテンドさせてもらった教員は15名。だけど、実際は教員は6名、大学院生4名、高校生2名、小学生3名です。なので、小学生の子供は授業に混ざってもらいました。



大人は移動して授業見学です。


「Maximsってなんだろ?」と思ったら、ことわざの授業でした。先生が概要を説明し、生徒が手を挙げて答えます。ときにはグループに分かれてディスカッションも。僕が小さいころに受けた授業と同じ雰囲気でした。
最近の日本では、生徒の発話機会がもっと多いそうです。先生が一方的に話すと生徒は退屈してしまうので、工夫を凝らして、生徒がより能動的に学べるよう心掛けているんですね。




しかし、そんな心配しなくても、フィリピンの子供たちは楽しそう。


寄ってきてお菓子をくれたりして、子供同士はすぐ仲良くなってました。

英語のクラスでスピーチ
子供たちは英語のクラスではスピーチもしました。


自己紹介と趣味を話してました。小学生なのに英語でスピーチしてしっかりしてます。こういうのは本当にいい経験になるのでみんなにやってもらいたい。

高校生の男の子はフィンランドに留学していたので英語ペラペラ。人前で英語を話すのも慣れていて、フィリピン人の子供の心をガッシリ掴んでました(笑)。

発表が終わると英語の授業がはじまったのでしばらく見てたんですが、プロジェクターで映し出された教材は、単数系と複数形を音から覚える歌でした。日本は知識から入る。フィリピンは音から入る。そんな傾向があると思います。
お昼時間に生徒と交流
そんな感じで学校見学は終わって、11時10分からランチタイム。お弁当を持ってきている子が多いけど、学校の食堂で買う子、外に買いに行く子もいました。

僕らも近くのジョリビーで買ってきて学校で食べることにしました。

みんな校庭でおのおの時間を過ごしていました。

お返しのお菓子配りも始まりました。



校庭でウロウロしているとすぐに子供が集まってきます。

誰かがやってきて、カタコトの日本語を話して、恥ずかしそうに去っていく。





ハイタッチと写真撮影はエンドレス(笑)。
オープンマインドであればフィリピンは楽しいです。すぐ友達ができます。


短い時間だったけど、私立学校の雰囲気を感じることができてよかったです。校長先生と仲良くなったのでまた訪問したいと思います。当日の写真は学校のFacebookにもアップされています。
(2025年8月12日訪問)