英語嫌いを克服して、英語好きに。そのキッカケになった高校2年のサマーキャンプについて聞いてみました！
高校生のサマーキャンプ体験談
タケシです。大学3回生を休学中して留学中です。大学の専攻は経営学です。
なぜ英語を勉強してるんですか？
将来は日本人以外とも仕事がしたいので、英語スキルは身に付けておきたくて。自然に英語が使えるようになりたいんです。
就職にも英語力は求められるの？
そうですね。就職で英語スキルは重要視されています。先輩達が就活前になると急に「TOEIC取らなあかん！」「IELTS取らなあかん！」って必死になるんです。大学1年生の時に、大学4年生の姿を見ていて英語が必要だと感じました（笑）。
国内でも海外の人と英語で交流する機会はこれから増えると思うし。英語ができれば海外に日本のことを発信できるし、海外の情報を得ることもできるから、仕事で通用する英語は身に付けておきたくて。
英語が嫌いだった小学校・中学校時代
もともと英語は好きだったの？
いえ、小学校の英語活動のノリが嫌いで。小4の時、「リンゴ、これはアップルって言うんだよ。」って急に言われて。意味が分からなかったです…（笑）。英語ゲームも意味が分からなくて楽しめなくて。苦手でした。
小学校の時は、鬼ごっこが好きだったんです。鬼ごっこのことしか頭になくて。海外のことなんかまったく考えてなかったです（笑）。
中学時代は？
中1の中間テストで英語は43点だったんですよ。みんなほぼ100点取っている時に…。
英語の授業に反発しているとかじゃなくて？
はい、普通に受けて43点。DG、MNの順番を逆に書いたのを覚えています（笑）。小文字のgも書けなかったです。中学英語はそのレベルでした。勉強自体が大っ嫌いで、遊びたくて。だから高校受験は苦戦しました…。
英語は他の教科に比べて極端に苦手で、中3の時に「英語は本気で勉強せなあかん！」という意識にようやくなって、習った単語は単語帳で見返すようになりました。それが中学時代の最大の努力でした（笑）。
高校生のときサマーキャンプに参加して英語が好きに
高校生時代はどう英語と向き合ったの？
いや～、キツかったですね。抽象的な単語がでてきて、ディープな英語になって。勉強に興味がなかったから高校卒業したら就職するつもりだったんです。でも、高校2年の夏休みにフィリピン留学に行って、英語と生き方に対する意識がガラッと変わりました。
なぜフィリピンに行ったんですか？
母が「ボランティア活動と英語の勉強ができる場所があるよ。行ってみない？」って言ってくれて。進路とか人生について真剣に考えていた時期だったし、違う世界を見てみたくて、好奇心でサマーキャンプに参加したんです。それが初めての海外です。クラークにあるパインスという韓国人経営の学校です。夏休みに1ヶ月行きました。
初めてのフィリピンはどうだった？
お腹を壊しました。トイレも流せないし、いろいろ大変でした（笑）。
どれぐらい勉強したんですか？
平日は8時から17時まで。スパルタで1日8時間。マンツーマン授業とグループディスカッションの授業がありました。
スパルタ式の勉強は大変でしたか？
大変でした。授業は17時までだけど、夕食後に音読タイムが1時間ありました。課題も多くて土曜日にやらないと追いつかなくて。一番大変だったのは毎日の日記でした。当時、ライティングが全然できなかったから、夜中の1時位までやってました。僕の先生は特に厳しくて「大きい文字で書くな。改行するな。」って。それを守らないと怒るんです。勉強になりました。
8時間のスパルタ環境は効果あった？
もちろん（笑）。学びがたくさんありました。僕の英語を先生が理解してくれた瞬間が嬉しくて。自信に繋がりましたね。拙い英語の発音で話しても「Oh, I see. I see.」って聞いてくれて。英語が通じる喜びがありました。
サマーキャンプにはどういう人が来ていたんですか？
日本全国から応募してきた高校生30人と引率者5人。みんな英語が好きで、将来に対する目的意識が高かったです。僕はほぼ好奇心だけで行ったんですけど、そこで出会った仲間からすごく良い刺激をうけました。高校卒業後に海外の大学に進学した子達もいます。
サマーキャンプに集まった高校生の英語レベルは高いの？
初級、中級、上級の3段階あってみんなバラバラでした。毎週スピーキングと筆記試験の結果が廊下にはり出されるんです。みんなやる気があるから劇的にレベルアップしていました。僕はみんなほどは上がらなかったです（苦笑）。「真ん中の一番下」から「真ん中の真ん中」に伸びました（笑）。
パインスは韓国のスパルタ学校ですよね。韓国の生徒との交流はありましたか？
はい。韓国人の子供たちもサマーキャンプでたくさん来ていました。お互い片言の英語なんですけど、韓国対日本でプールで水球したのは楽しかったです。
高校生は平日は外出禁止でしょ。ストレスは感じなかったですか？
大丈夫でした。空き時間には先生たちと一緒に学校内でバレーボール、バスケット、卓球とかして遊んでたし。週末はみんなで外出するので、SMモールとか海に行く機会もあって、気分転換はできました。
日本人スタッフはいるんですか？
います。でも、サマーキャンプには引率者がいるので、学校のスタッフとはそんなに接点がなかったです。日本人スタッフのミキさんは学校に住んでいて、ミキさんの娘さんが僕たちになついてくれたので、娘さんとはよく遊んでいました。英語と喃語で（笑）。
フィリピンのスラム街の孤児院でのボランティア活動
サマーキャンプの週末は何をするの？
週末は買い物に出かけたり。サマーキャンプのメンバーでスラム街とか孤児院にいる子供たちを訪問して、ボランティア活動をしました。日曜日にスラム街の教会に2回、孤児院に1回行きました。
スラム街でどんなボランティア活動をするの？
食事の配給をしたり、ゴミ拾いをしたり、お昼の前後にはけん玉とかベーゴマを使って現地の子達と遊びました。「マルモのおきて」のダンスも披露しました（笑）。
ボランティアをした時に、ゴミをあさって生計を立てていたアントニー君という12歳の子に会ったんです。すごく日本語に興味をもっていたので「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」「愛してます」という言葉を教えてあげたんですが、あの時は語彙力がなかったので（笑）。今なら違う言葉を教えてあげたいですね。
その子の家に行ったら、英和辞典を持っていました。ゴミの中で見つけたみたいで、日本語を独学で勉強していました。英語は喋ってたけど、学校には行けてなくて、学校に行くことが夢だって言っていました。
日本では見ない光景を目の当たりにしました。スラム街には勉強をしたくても学校に行けない子供がいて、自分が恵まれた環境にいることを知りました。勉強したくないって言って、怠惰な生活を送っていた自分の醜さも感じました。同じ「子供」なのに、国が違うと全然状況が違うことを知ってショックでした。
「英語ができないとマジでダメだな。このままだと世界に出ても無力だな。」って感じました。ボランティア活動でもボディランゲージでしかコミュニケーションがとれなくて。伝えたいことがあったのに、伝えられなかったのは今でも後悔です。それでその時、「就職をやめて、大学に行こう！」って思ったんです（笑）。
もっと勉強したいって思ったんですね？
はい。大学に行けば、英語だけでなく専門知識も学べると思ったんです。
高校生にフィリピン留学はオススメ？
オススメです。僕は高校2年まで英語の必要性を感じていなくて、勉強にも身が入ってなかったんです。でも、フィリピンで現地の人と交流して、英語ができると将来の可能性が広がると思いました。高校生のうちに色んな価値観に触れて視野を広げておくと、具体的な目標を早めに持つことに繋がるからオススメです。高校のときにサマーキャンプに行って本当によかったです。
サマーキャンプで英語に対する姿勢が変わったの？
はい。留学後は燃えていたので、「英検を取ろう！」って思って。高3で英検3級を受けたんですよ。そしたら落ちて（笑）。そこから授業後も高校の先生のアドバイスを聞いたり、質問したりして頑張りました。それで高3の1月に2級に合格しました！
えっ！高校3年の6月に3級不合格、その半年後に2級合格？準2級を飛び越して（笑）？
はい（笑）。先生もビックリでした（笑）。
英検2級の2次面接は難しいでしょう。緊張しなかった？
しましたよ。でも、2次対策も高校の先生にくっついて、ずっと質問していて。なんとか合格できました（笑）。先生がすごく優しくて。それで、大学に進学したんです。
英語が嫌いだったのに、フィリピンでのサマーキャンプが本当に大きな転機になったんですね。引き続き、大学での体験談を聞かせてください！
（2018年10月19日（金） CNE1にて）
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