セブで人気のボランティア団体「セブンスピリット」のスタディツアーで燃え尽きた大学生の体験談!セブンスピリットのUUUオーケストラプロジェクト!
セブ島のセブンスピリットのスタディツアー体験談
小学生5年生ぐらいからずっと途上国支援に興味があって。その時期に「世界がもし100人の村だったら」って本がすごい流行って。ドキュメンタリー番組でやってたんです。今思えば、あのドキュメンタリー番組にモノ申したいこともあるんですけど、当時は凄く心を動かされて。将来絶対これをどうにかすることをしたいって思ったんです。
でも、高校が進学校だったので、「いい大学に入りなさい。」「いい会社に入りなさい。」って、先生からの圧力が凄くて、それに凄いアレルギーになっちゃって、高校3年生のとき、大学に行きたくなくなったんです。
なんで勉強したら幸せになれるのか意味がわからなくて。周りの先輩を見てても、授業サボって遊んでたり、飲んでるって聞いてたから、何のために大学に行くんだろうって思ってたんです。だったら、海外に出たほうが有益だと思ったんです。けど、その時は海外に出る勇気がなくて、結局流されて、学習院に入ったんです。
でも、そんな気持ちで入ってるから全然駄目で。私も結局、授業つまんないからサボって遊んで、同じルートを辿っちゃったんです。なんだコイツらって思ってた人達と同じルートを辿って、1年間が終わっちゃったんです。
あと3年で大学生活が終わる、ヤバいって思いはじめて。それでバイトしてみようと思って、支援系にずっと興味があったから、児童福祉に携わるバイトをやったんです。海外に興味があったけど、まず日本でやることがあるって、無理矢理自分を納得させたんです。
バイトなんですか。給与は出るんですか。
出ます。ケアワーカー。NPOです。2年間やったんです。
セブンスピリットのUUUオーケストラプロジェクト
そのタイミングでtwitterで、セブンスピリットのUUUオーケストラプロジェクトを知ったんです。友達が誘ってくれて、2年生の終わりにノリで10日間のスタディツアーに参加したんです。
- NPO法人セブンスピリットとは?
- セブンスピリットは、フィリピンを拠点に音楽教育を通して子供達のライフスキル育成に取り組むNPO法人
https://seven-spirit.or.jp/
セブンスピリットのスタディツアーの参加費用はいくらなんですか?
10万円いかないくらいですね。
どんなスタディツアーなんですか。
私が参加したツアーは10日間のオーケストラプロジェクトです。フィリピンは音楽の授業もちゃんとしたのがないから、子供達は生のオーケストラに触れたことがなくて、楽器を写真でしか見たことがないんです。そういう子供達に演奏を届けるんです。小学校や高校や、スラムを訪問して演奏会を開きます。
演奏する人は、どこからやってくるんですか。
日本です。
日本からオーケストラを呼んでくるんですか。
いえ、私みたいな学生です。
楽器やってたんですか。
はい、中高ずっと吹奏楽部で。ユーフォニアムって楽器をやってました。
わかんないです。すいません…。
マイナーな楽器なんで(笑)。
セブンスピリットのスタディツアーは、参加者が途上国で演奏するツアーなんですね。日本でいらなくなった楽器を持っていくんですよね。
それはセブンスピリットの活動ですね。UUUオーケストラプロジェクトはセブンスピリットが主催してますが、セブンスピリットの子供達とは別なんです。UUUオーケストラプロジェクトは学校訪問して、オーケストラの曲を演奏するだけなんです。
音楽に興味持ってもらうため?
興味持ってもらうっていうよりも、オーケストラを体験してもらう。楽しんでもらうのが目的です。
じゃあ、スタディツアーには楽器ができないと参加できないんですか。
基本的にはそうです。でも最近は、ボーカル枠とかありますし、カメラマンで参加する人もいます。
何かスキルを提供して、スタディツアーに参加するんですね。ツアーの間は、ずっと学校を巡って演奏してるんですか。
ほぼ毎日。
滞在はどこなんですか。
ホテルです。すぐそこのグランティアラ。
本当にセブに演奏をしに行くツアーなんですね。
もちろんセブンスピリットの主催なんで、セブンスピリットの子供達とも交流します。一緒に学校訪問して演奏もするし、セブンスピリットのスタジオに行って、子供達に楽器を教えたり。
そこで思っていた途上国支援の体験ができたんですか。
スタディツアーなのでスラム街にも行けるし、セブンスピリットの子供達は貧しいので、そこで見たものは、ずっと見たかったものでした。
現実を見てどうだったんですか。
私には変えられないと思いました…。解決できないです。
なるほど。それで日本に帰ってきてどうなったの?
燃え尽きました…。
セブンスピリットのスタディツアーで燃え尽きる
日本に帰ってきて放心状態で、1カ月半ぐらい何にもする気が起きなかったんです。ケアワーカーの理事長さんから、うちで働かないかって話をもらってたんです。就活も考えはじめなきゃいけなくて、将来の方向性を決めないといけない時期だったんです。けど、セブンスピリットのツアーで途上国支援に携わって帰ってきたら、やっぱり無理だってなって。
無理ってどういうことですか。
大学生活を続けるのも無理だし、ケアワーカーの児童福祉に携わり続けるのも無理。日本の企業に就職するのも無理。海外に出たい気持ちがまた出てきて、大学を辞めたくなったんです。けど、親に猛反対されて、いろいろ調べたら休学って選択肢が出てきたんです。大学辞めるのは勢いだったし、考えが浅はかだったけど、このまま今の生活を続けるのも無理なので、言い訳して諦めてた英語と、途上国支援に携わる機会をくださいって、親を説得して1年間休学したんです。
途上国支援はずっと興味あったわけじゃないですか。英語も興味あったんですか。
私はTEDが大好きで、1日1本とか観てて。TEDは全部英語じゃないですか。途上国支援とか社会問題をプレゼンしてる人達を観て、こういう人達の考えを知るためには英語をやらなきゃ駄目だと思って、英語はずっと気になってたんです。途上国支援するときに、絶対英語が必要だから、英語の壁を越えないと、この先、自分がやりたいことが、英語がネックになってできなくなる可能性があるってわかっていたので英語を本気でやろうと思ったんです。
(2016年7月8日(金)セブのサウスピークにて)