東日本大震災のボランティアで、外国人の質問に全く答えられずショック！そして、思い切ってフィリピンのスパルタ学校に海外留学！英語力ゼロだったので何度も泣きかけたようです。大学生の体験談です。
東日本大震災のボランティアで英語が話せなくてショック
創価大学の大学生です。３月の頭からフィリピンのJICバギオという語学学校に２か月間行っていました。セミスパルタでした。その後、マニラのデラサール大学に来ました。
何で留学しようと思ったんですか？
僕はずっとテニスをやっていたんですが、怪我をしてテニスが長い間できなくなったので、東日本大震災のボランティア活動を始めたんです。そこにはボランティアで手伝ってくれる海外の方もたくさんいたんですけど、全然英語が話せなかったんです。それがキッカケです。
ボランティアで何をしてたんですか？
東日本大震災の津波で畑がなくなっちゃってたので、土を掘って畑を復活させたり。被災者の方々を喜ばせるために、音楽祭を開いたりしていました。海外の人もボランティアに来るんですけど、外国人ってなんでも聞いてくるんです。「Why？」「なんでこれをやるの？」「なんでこれが必要なの？」って。それに何にも答えられなくてすごい悔しかったんです。全く英語が喋れないんです。
それは英語の問題なんですか？知識として答えられないんですか？
英語です。２年くらい東北のボランティアには関わらせてもらっていたので知識はあるんです。でも、英語だと答えられない…。
テニス部の部長をやっていてコミュニケーション能力があると自負していたんです。でも、それが一気に崩れました。日本の中でしかコミュニケーションできなくて、本当にコミュニケーション能力があるの？って思ったんですよ。それで先輩に相談したら、「だったら海外行け！」って言われて。グアムに行ったんです。初めての海外でした。
なんでグアムに行ったんですか？
初めての海外で手頃かなと（笑）。グアムに行ったら日本語が通じちゃって、「なんだこれ、意味あるの？」ってなったので、次は台湾に行ったんです。台湾は英語じゃないんですけど楽しくて。旅行で海外を楽しんでいくうちに海外の魅力に惹かれて、英語から逃げてたらダメだと思ったんです。で、うちの大学はみんな海外留学するので話を聞いたんです。
創価大学って何人いるんですか？
7000人くらいですかね。
その中の何人ぐらいが留学に行くの？
2000人くらい行ってるんじゃないかな。大学は、半分は留学させることを目指しているので、サポートしてくれるんです。それで海外留学しようと思ったんです。
英語力ゼロだけど、海外の大学でプレゼンしたい
ただ、語学留学だけで終わったら絶対にダメだと思ったんです。海外でボランティアもしたかったし、英語を使って大学で勉強することにすごく魅力を感じたんです。同年代の人と一緒に研究したり、一緒に学ぶことが自分の力になるって思ってるんです。
日本にいる時に、日経BPっていうプレゼンの大会に出たんですけど、仲間と一緒にプレゼンプランを作って、切磋琢磨してすごいよかったんです。そういうのを海外で英語でやれたら最高だなって思って。それで、プレゼンやディベートできるようになるには大学のほうが良いと思ったんです。
ただ、僕は英語が全然できなかったから、いきなり大学で授業を受ける自信がなかったんです。だから、まず語学学校に行こうと思ったんです。本当に英語力ゼロだったので。
でも、受験して大学に入ったんでしょ？
私立のスポーツが強い高校でテニスをやっていたので、高校はテニス漬けで、勉強してなかったんです。センター試験で言うと、200点満点で100点ないくらいの英語力でした。
テニスで大学に入ったんですか？
いや、推薦で大学に行く話もあったんですけど、親が推薦は嫌で、受験したんです。奇跡で創価大学に合格したんです。
本当に英語はできなかったです。ただ、ニュースを見るのが好きだったので社会科は得意でした。あと地理も得意です。旅が大好きで、中学の時に、40都道府県を１人で行きました。
どうやって語学学校を決めたんですか？
就職先を考える「キャリア」って授業があるんですよ。そこで会った先輩が、フィリピン留学に行ってたので、「どこの学校に行ったんですか？」って聞いたら、JICバギオで、その先輩にJICバギオを紹介してもらったんです。留学のコンサルみたいな人なんです。大学内で募集があったのは、JICバギオとセブ21なんですけど。先輩の勧めでJICにしました。
それで、JICの募集を調べたら、申し込み締め切りの２週間前だったんです。語学学校はお金を用意したり、いろいろ準備が必要なんですけど、これは行かなきゃって思って、親に相談したら、すごくびっくりして、「なんで？」みたいな。それで、親に説明して、なんとか納得してもらって、ギリギリ申し込みに間に合ったんです。
大学はどうしたの？
うちの大学と提携しているデラサール大学にしました。時期もよかったんです。デラサールは書類を準備して、メールで連絡しておけば入れるんです。それで、まずJICに行きました。
英語力ゼロでスパルタ学校に留学して泣きそうになった
JICバギオはどうだったんですか？
本当に英語力ゼロだったので、最初の２週間くらいは泣きそうになりました…。本当に何も伝わらないんです。だから、早く授業が終わらないかなって、ずっと時計を見ている感じでした。
セミスパルタですよね。初級すぎてセミスパルタをどう使えばいいかわからなかったんですね。
そうですね。超初心者にスパルタはしんどいです。先生も「何やるの？」みたいな感じで、こっちも「どうしたらいいんだ？」みたいな、ずっとそんな状態が続いて…。
先生も「なんでこんな初級が来るの？」って思ったと思うんです。だけど、先生なりに考えてくれて、日本のニュースを印刷して持ってきてくれたんです。日本のニュースだったら分かるので。
日本語で印刷してあったの？
いや、英語です。日本人だったら誰でも知っているようなニュースを持ってきてくれたんで、読みやすいんです。僕はあまり自発的に動かなかったんですけど、先生が考えてくれて。だんだん授業が楽しくなってきて、全くしゃべれなかったんですけど、韓国人の友達ができたんです。
２週間は停滞してたんですけど、自分でどんどんやっていくものなんだって気が付いて、どんどん変えていったんです。
JICバギオは日本人スタッフのトモさんがいますよね。彼に相談はしなかったんですか？
韓国人の友達に相談していました。「どうしたら英語ができるの？」って。でも、英語で質問できないから、まず紙に英語で質問を書いて、それから聞いてました。
韓国人に今でもギャグで言われるんですけど、シノに「How are you?」って言ったら「Fine」すらスラスラ言えない。「あ、ふぁ、Fine」って感じだったみたいです。でも、今は普通に話せるようになったねって笑いながら言われます。
宿題を渡されるんですけど、宿題をやるだけだと高校とか日本と一緒ですよね。だから、やりたいことをまずプレゼンしようと思って。自分がやりたいことを先生に伝えました。何がしたいとか、どうなりたいか、色んな人に言い方を聞いてノートに日記みたいに書いて、こういうことがしたいんだ、って伝えていきました。
それは重要ですね。自分のニーズを先生に伝えない生徒は案外多い。なにを伝えたんですか？
まず英語にはどういう分野があるのか教えてくれみたいな。あと、何もわからないから、「どんな勉強の仕方があるの？」とかですね。
３人の先生の授業を受けてたんですけど、その３人に同じ質問をしたら、みんな答えが違うんですよ。でも、だんだん分かってきたので、じゃあそれをやる、って感じで授業を受けました。
どんな勉強法を採用したんですか？
最初やったのは、スピーキングですね。あとライティングです。最初は英語日記でした。昨日何やったか、昨日何食べたか、いつ起きたか。
スピーキングはどんな授業をしたんですか？
スピーキングも最初は日記みたいな感じで、昨日やったことを本当に遊びみたいな会話をしていました。
日記を書いてそれを話すの？
日記を読むんじゃなくて、日記を先生に見せながら足りないことを説明する感じです。
身近なことから始めたんですね。期間は２か月でしょ。最初の２週間は停滞だから、１か月半頑張ったんですよね。
バギオのスパルタ学校で毎日13時間勉強
頑張りました。朝８時から18時まで授業を受けて、19時にご飯を食べ終わって、それから１時までは自習したので、毎日13時間は勉強していましたね。自分で変えていこうって思ってからは、１週間２週間でどんどん伸びていったと思います。他の人に比べたらすごくゆっくりなんですけど。
JICのセミスパルタは真面目な生徒が多いんですか？
そうですね、夜はクラスルームが自習室として使えるんですけど、基本的にずっと明かりはついています。
最初は受け身だったんですね。
今思うと、多分日本人だったんだなあと。フィリピンに来て自分のやりたいことを伝えることが大切だってわかりました。それでデラサールに来たんです。
（2015年7月5日（日）マニラのマカティにて）
編集後記
JICバギオのセミスパルタには本気の大学生が多くて、勉強に集中するには良さそうです。英語力ゼロだとスパルタはあわないこともありますが、泣きながら頑張りたいならオススメです。興味ある方は公式サイトへどうぞ。
Podcast: Download (Duration: 21:47 — 15.0MB)
