東京の留学説明会で出会った中嶋さんがいつの間にかドゥマゲテの学校SPEAのスタッフになっていたので経緯を聞いた。セブ留学のQQイングリッシュ後に、ドゥマゲテにハマってしまったようです。
ドゥマゲテとセブ留学の比較
金子POPさんの留学イベントで東京で会ったじゃないですか。あの時って、セブ留学後で「フィリピンが好きです」みたいな感じだったでしょ。どんな経緯でドゥマゲテのSPEAで働くことになったんですか?
2014年の5月にセブのQQに留学して、フィリピンは面白いなと思いまして。
なんでセブ島に行ったんですか?
僕は、本をたくさん読むんですけど、高城剛さんの「21世紀の英会話」という本で、セブ島がいいぞ!って書いてたんです。
あれはセブ押しの本ですもんね。だから、QQイングリッシュに行ったんですか?本の中でQQの名前が出てましたよね?
あの本は客観的な視線で書かれていて「この学校がいい。」みたいな明記はないんですけど、確か最後に学校リストみたいなのがあって、「日本人経営」とか「星が4つ」とかあって。で、QQイングリッシュは評価がよくて、韓国人経営より日本人経営のほうが安心だろうな、と思いまして。
じゃ、高城剛さんの本でセブを知って、本の中で評価が高かったQQイングリッシュに行ったと?
本を読んだ翌月にセブに行きました。セブの滞在が4週間ぐらいで、学校は3週間ぐらいです。留学前後の3日ぐらいはフラフラしてました。
英語を勉強しに行ったんですか?
一応、英語を勉強しに行ったんですけど、他の留学生と比べると求める英語のレベルは無茶苦茶低かったです。僕はイベント業界で仕事していたんですけど、英語でスピーカーとやりとりができれば、例えば、サンデル教授とかの大きいステージの進行ができるメリットがあるんです。
仕事で英語が必要だったんですね。フィリピン行く前は英語はできなかった?
はい。英語ができないから仕事の範囲が少し狭かったです。
イベントで英語が必要な時はどうしてたんですか?
なりふり構わずやってました(笑)。なんとかなってたんですけど、代理店とかエージェントはミスはできないので、重要なポジションには英語ができる人間を配置するんです。
英語ができたほうが仕事の幅が広がると。
はい。それに英語ができれば単純に単価も上がるので。
セブのQQイングリッシュの感想
セブのQQで3週間勉強して、目標達成できたんですか?
できました。僕は外国人とコミュニケーションとれるようになれればよかったので、それはできるようになりました。英語を深く勉強しようとか、TOEICの点数を300点上げようって目的ではなかったので。
3週間で英語慣れして手ごたえは得たと。
そうですね。セブで学ぶものはなくなった、ぐらいの感じになったので。満足して帰りました。
じゃ、QQイングリッシュでの体験は満足?
はい。QQの運営も悪くなかったですし、セブでは学校外でもコミュニケーションしていたので、英語で会話したいという目標は達成できました。
残り1週間は何してたんですか?
入学前後に3日間ずつぐらいセブに滞在したんです。QQって日曜日にチェックインして月曜日から授業が始まるんですけど、僕は金曜日から前入りしてホテルに泊まってセブの町を歩いてみたんです。
英語は喋れないし土地勘もなかったんですけど、色んな所に行ってロケーションやセブの状況をインプットしたんです。その上でQQに入学したので、学校では「危険だからジプニーに乗るな!」とか言われましたけど、入学前からジプニーに乗ってました。
セブを満喫したんですか。
そこまで遊びつくした感はないんですけど、学校にいる間も毎週土日はバスに乗ってモアルボアルとか有名なビーチに行ってました。
週末は必ず遠征していました。1週目に自分で調べて観光地に行ってみて、その結果を翌週先生に話してアドバイスをもらって、来週のプランを立ててましたね。
それで、セブから日本に帰った時に僕と会ったんですよね?
そうです。確か7月だったと思うので、セブから帰ってきてから1か月か2か月ぐらい経った時ですね。
日本に帰ってきて、仕事で英語を使う機会はあったんですか?
多少ありましたね。
フィリピンに行く前と比べると喋れるようになってたんですか?
ぜんぜんイケてましたね。あとは、外国人が道に迷っていたら助けられるようになりました。実家が文京区の根津っていう下町なんですけど、外国人の旅行客が多いんですよ。外国人って東京メトロの料金表を見ても全然わからないんです。
だから、とりあえず話しかけて「お前どこに行きたいんだ?」って聞いたら「赤羽橋に行きたい」と言うので「東京タワー見たいのか?」って聞いたら「そうだ」って言うので「東京タワーなら神谷町のほうがオススメだぞ、乗り換えやすいから」とか言って。
セブ留学前はできなかったですね。さすがにちょっと…。今もそこまで自信ないんですけど。当時はもっと自信なかったので。迷っている外国人がいたら「教えてあげたいな」って思っても出来なかった。それが出来るようになったのは大きいですね。
初めての海外だから、カルチャーショックもありました。でも、フィリピンが大好きになりました。コンドミニアムも買いました。
セブ留学中にコンドミニアムを購入!市場調査で留学している不動産のバイヤーがたくさんいます。
ムカつくことはなかったんですか?
フィリピンの両替や送金サービスは注意!渡されたお金が2000ペソ少なかった。唯一の嫌な思い出
学校外ではいろいろありましたけど、学校での体験は満足です。まぁ、僕はちょっとイレギュラーだと思うんですけど、5時に授業が終わったら休憩所とか行かないで、すぐにジプニーに乗って(笑)。
QQでは学校の生徒とは絡まず、セブの街で遊んでいたんですか?
学校の生徒ともコミュニケーションはとってました。フィリピン留学に来ている人たちって情報感度の高い人たちが多くて、僕の知らない引出を持っていたりするので。生徒と話すのも面白くて。
それで、なんでドゥマゲテに来ることになったんですか?
ドゥマゲテのSPEAに来た理由
このドゥマゲテのSPEAが8月にオープンしたんですけれども、最初はお客さんとしてオープニングに合わせて来てくれないか?って誘われたんです。
学校と繋がりがあったんですか?
ま、そうですね。で、8月オープンって聞いたのでご祝儀がてらじゃないですけど(笑)。それで、1週間ドゥマゲテのSPEAに行ったんです。
初めてドゥマゲテに行ったんですよね?
はい。ドゥマゲテの話はセミナーで聞いていたので、田舎でのんびりした場所と思ってたんです。でも、イメージと違いました。セブ経験した上でも事足りている環境でした。あと、周りのアクティビティや観光地も良くて、セブだったら3~4時間行かないと観光できるところがないんですけど、ドゥマゲテは2時間もあればいろいろ行けるので、良いロケーションだと思いました。
SPEAで1週間勉強したんですか?
そうですね。午前中の3時間は勉強して、午後はどこかしらに行くみたいな。
セブとドゥマゲテの体験は違ったんですか?
違いました。セブはやはり都市なので物は事足りているんですけど、本当のフィリピン人の優しさとか良いところはなかなか見つけにくいんです。町だから貧富の差もあったりして、お金持っている人は日本人を相手にはするんだけど見下していたりとかして。
それはQQイングリッシュの時に感じていたんですか?
今思えばそうですね。セブだと貧しい人はとことん貧しいので、すぐ「20ペソくれ」とか、頼んでもいないのに「物を運んだから20ペソくれ」とか「ガイドしてやったから100ペソくれ」とか言う事があって、その時はしょうがないな、と思っていたんですけど、ドゥマゲテでは、「チップくれ」みたいなものも一切なくて。
確かに。驚いたのは一律10ペソのトライシクル。他のエリアのトライシクルでは、乗るたびに金額交渉してたのが、ドゥマゲテでは10ペソ払えばどこでも行ってくれる。すごく便利。
そうですね。もちろんドゥマゲテの人たちだって「お金欲しい」とは思っているんでしょうけどね。
じゃ、都市と田舎では人の違いが一番大きかったんですか?
それはありました。ドゥマゲテは居心地がよくて、「この場所は何かしら可能性を秘めているな」って感じました。
QQイングリッシュとSPEAを経験してみて、授業の違いはあったんですか?
基本的には同じなんですけど、SPEAは授業環境がオープンになっているので最初は周りの音が気になりました。けど、他の生徒さんのレベルも分かるし、慣れてくると良い環境だと思いました。
QQの授業部屋はパーティションで区切られてますもんね。
そうですね。施設もキレイです。セブの中でもかなり建物のクオリティー高いと思います。
SPEAは壁がないじゃないですか。それが良いってことですか?
結果的に良いと思います。僕が5月にQQに行った時には完全に「マンツーマン8時間」で、グループレッスンもなかったんです。担任の先生の部屋に行って授業を受ける、って感じでした。今では大きなオープンスペースでのレッスンもあるみたいですけど。
もう1つ、QQとか他の学校もそうだと思うんですけど、授業する部屋と休む場所が完全に分かれているので10分の休憩だと、あんまり休めないんです。自分の居場所がないので、席取りじゃないですけど、自分の休憩場所を確保しなきゃいけないんです。
大きい学校はそうかもしれないですね。QQは教室と宿舎は離れてるから、休憩時間に部屋に帰ることはできないですね。QQの生徒数は?
僕が行った時は150人で、今はたぶん200人。SPEAは10人から15人ぐらい。
ボーディングハウスだから、部屋に戻って休憩することもできますもんね。
8時間やってる生徒さんがクタクタだろうと思ったら、全然疲れていないって言うんです。僕のQQの時は、8時間授業だと午後の3時間とかは疲れてしんどいんです。眠いのを我慢して。
SPEAでは疲れないんですか?その違いは何なんですか?
やっぱり明確に休む場所があるから。この環境は、他の学校と違う所なのかなと思います。
ドゥマゲテのSPEAのスタッフになった理由
なんでSPEAのスタッフになったんですか?
僕が独学でフィリピンについて学んで知識を得てたのもあって、代表の松岡と意気投合して、オファーを頂いたんです。自分で起業したイベント会社だったんですけど、何かしら新規事業を立ち上げなきゃいけないと感じていたんです。ただ、新規事業に取り掛かる時間や労力が取れなかったんです。
だから、経営は上手くいってたんですけど、続けていくと「どっかで壁にぶち当たるな」って感じてたんです。収入は東京で働いた方が良いんですけど、環境を変えてフィリピンで事業を立ち上げることを覚えれば、将来的には自分でも何かできるようになると思って。更に言えば、イベント会社も存続してて休職状態なので、日本の会社にもいつかは還元できるかな、と思ったんです。
SPEAではどんな役割なんですか?
生徒をケアする「お客様担当」です。あとは、メールとかのお問い合わせ対応ですね。
SPEAはこれからどういう風にしていくんですか?
今はまだ工事中のところがあるので、まずはインフラを整えて、生徒さんがどんどん来てくれるような環境づくりをしていきたいです。あと、少人数の学校の1番のメリットは柔軟性だと思うので、週に1回、生徒のカウンセリングをしようと昨日から実施しています。
生徒さんをただフィリピンの講師に預けるだけではなくて、僕ら日本人スタッフがカウンセリングで生徒のニーズを吸い上げて翌週のカリキュラムや目標に反映させて行ければ、もっと生徒さんの学習をサポートすることができると思っています。
サポートを手厚くしていくんですか?
そうですね。
SPEAはどんな人にオススメですか?
自分で行動してみたい人にオススメです。ドゥマゲテはセブから飛行機で20~30分かかりますが、この町は安全なので、街中をフィールドに授業以外でもどんどんアクティブに行動してもらいたいです。授業のカリキュラムも色々とアレンジできるので、自分で考えて行動して行ける人が一番オススメですね。
あとは、英語を喋りたいけども目標が曖昧で「初心者を脱したい」みたいな人ですね。僕もそうだったんですけど、留学する時って「どこまで英語が喋れるようになりたい」って目標があまりなくて、漠然としたイメージで留学しにきて、結果、ある程度は喋れる様になるんですけど、それって実は非効率と思うんです。
そこをもう少し明文化できるように僕らもロジックを組みまして、うちの学校だけの体験型学習を作りました。体験学習を1か月間やってもらうと今まで英語が喋れなかった人でも、英語圏の方と躊躇なくコミュニケーションが取れるようになると思います。
SPEAの体験学習は具体的にどんな事をやるんですか?
週ごとにミッションがあるんです。例えば、最初の第1週は「ドゥマゲテの町を知ろう」ってテーマなので、先生と一緒にトライシクルに乗って街中に行くんです。
僕もやりましたよ。「ドゥマゲテの名産物を聞いてこい!」とか。体験型授業は学校の外で先生と一緒にミッションを達成する授業なんですよね。実践的な授業をSPEAは力を入れていこうと?
そうですね。体験型学習をやっていただければ、英語に苦手意識を持っていた方でもかなり上達するのではないかと。
さっき、学習目的がぼんやりしている人も来て欲しいって言っていたじゃないですか。それは、そういう生徒が目的を持てるって事ですか?
そうですね。
普通だったら留学前に目標を決めなさい、とか言うけど「目標がぼんやりしていても、とりあえず来てくれ。」ってスタンスなんですか?
そうです。いろんな学校が事前に予習してきなさいって言うと思うんですけど、予習も大事なんですけど、インプットしたものをアウトプットする環境がすごい大事だって僕が留学した時に思ったんです。漠然と「英語が上手くなりたい」って人でもこの学校を経験をしてもらえれば、インプットアウトプットが同時にできるんです。
僕も1週間経験したけど、先生と外に出かける体験授業は特徴的だと感じました。このドゥマゲテという環境も特徴だと思います。でも、まだ出来立てなので、引き続き良い学校にしていってください。楽しみにしてます。今日はどうもありがとうございました。
(2014年10月31日(金) ドゥマゲテで)
編集後記
セブとドゥマゲテという場所の違いや、大きな学校(QQイングリッシュ)と小さな学校(SPEA)の特徴が感じられました。インタビューからもう1ヶ月半経ってるので、SPEAはきっと変わってると思います。この学校に限らず、日本資本の学校はできて2年以内のところばかりです。学校は変化するので、口コミも鵜呑みにしないほうがいいです。ただ、学校のポリシーや雰囲気で普遍的なものもあるので、そんな空気感が伝わればいいなと考えています。
SPEAはスタッフが個性的なので、個性的なメンバーと一緒に進んでいくような生徒が合うと思います。初級で実践的な英語力を身につけたい人に特にオススメです。
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