フィリピン人はクリエイティブ
僕がフィリピンの人たちを見ていてすごいなと思うのは、即興能力の高さなんです。無からなにかを作り出す。クオリティの高さは関係なくて。生み出す力がすごいと思う。
たとえば、缶コーヒーがあるでしょ。ハサミで切って、それを灰皿にする。日本だったら灰皿を買うけど、こっちの人は作るんです。
アイスコーヒーを飲んでいるとハエがくるでしょ。だから、コップの上に、発泡スチロールで作った蓋をのせる。それに穴をあけてストローをさすんです。身の回りのもので創意工夫をするんです。それはすごいと思う。
僕らってモノは買うのが当たり前ですね。モノを作るという意識がない。モノが無いほうがクリエイティブな発想が生まれるのかもしれないですね。
車が壊れても、みんなで助けるんです。あれもすごい。昔も日本もそうだったのかもしれないけど、いまだったらJAFに連絡するでしょ。でも、フィリピンではエンジンが壊れても直す。なんでも作る。なんでも直す。ぶっ壊れているところからはじまる感じ。
(2014年7月25日 マニラ)
編集後記
日本人はすでにあるモノを洗練するのは得意。フィリピン人は何かを生み出すのが得意。お互い補完できますね。便利なモノがたくさんあると、便利なモノを使ったクリエイティブに無意識でなりがち。たしかにモノが溢れていると、生み出す意識より探す意識が強くなる気がしました。違いが面白い!