セブ短期留学で残念だったのは初日がテストで潰れてしまうこと

セブ短期留学で残念だったのは初日がテストで潰れてしまうこと

40代男性

セブ短期留学体験談

夏休みに2週間の短期留学をしました。セブにある新しい学校「IU」です。若い頃にオーストラリアへ留学した経験があるので、2週間で劇的に英語力が変わるわけではないとわかっていました。また、上海に滞在していたこともあり、アジアのクオリティについてもある程度イメージがありました。

マンツーマンで英語を学べたのはとても良かったです。セブに来ると英語から逃げられません。常に英語を使っている環境に身を置けたことが大きな収穫でした。会社の休みを取って来ているので、今後は「英語できません」とは言えなくなりましたが、短期間でも自分の中で英語力の変化を実感できました。

一日中英語に浸かって勉強できた体験は貴重でしたし、セブを選んだのは正解だったと思います。少し大変なこともありましたが、それ以上に得られた成果がありました。2週間なので英語が劇的に伸びたわけではないですが、今後は自分の努力次第だと感じています。総じて満足していますが、改善してほしい点もいくつかあります。

先生の質にバラツキがある

まず先生の質にバラツキがありました。大部分はいい先生なんですが、正直「この人はダメだな」と感じる先生もいました。こちらの英語力の問題もありますが、学校を卒業したばかりの若い先生とは会話が成り立たないこともありました。

最初の週に学校へ相談したら先生を変えてくれて、それでだいぶ状況が良くなりました。なので、合わない先生にあたったら、早めに変えてもらったほうがいいです。ただ、本当は最初からそういう先生をラインナップに入れてほしくないですね。

授業は1日8コマあり、それぞれの先生がリーディングやリスニングなど担当を持っています。短期留学だったので、スピーキングを中心に学びたかったんです。リーディングはそこまで必要ではなかったんですが、柔軟に対応してくれる先生もいれば、教科書通りに進めようとする先生もいて差がありました。

アウトプット重視で学びたかったのですが、全体を統括してくれる先生がいないので、各先生に個別に要望を伝える必要がありました。学校によっては「バディティーチャー制度」を導入しているそうですが、どうなんですか?

ーー実際ほとんど機能していなくて、よくクレームを聞きます。直接先生に言うのが早いのが業界の現状です…。

そうなんですね。日本人スタッフがいると聞いていたので、その役割を日本人スタッフがすると期待してました。でも、実際は通訳してるだけみたいですね。授業内容には口出ししなかったです。

先生を変更するとき、理由を細かく書いたんです。今後のために詳しく聞かれるのかなと思ったけど、先生を変えて終わりです。そういう意味では今後改善されるのかわからないです。

ーー先生変更については日本人スタッフに温度感が伝わっていなかった可能性がありますね。僕の説明不足もありましたね。すみません…。

日本人が少ないメリットとデメリット

日本人生徒が少なかったのは良かったです。ただ、日本人が求めるクオリティと、他の国籍の人が求めるクオリティには差があるように感じました。そのため、日本人が少ない学校は、日本人目線だと「クオリティが低い」と感じることもあるかもしれません。

私にとってはこの学校は「アリ」でした。ただし、人によって合う・合わないが分かれると思います。私には5歳の子どもがいるのですが、もう少し大きくなったらセブに連れてきたい気持ちもあります。でも、セブでは予算によってサポート体制に差が出ると感じました。子どもの反応は個人差が大きいので、自分の子どもに合うかどうかはわかりませんね。

もう一つ気になったのは、「要求できる人じゃないと難しい」という点です。日本人は我慢する人が多いですが、私は中国に滞在した経験があるので「言わなければ通じない」とわかっていました。セブでも「また中国に来たようだ」と思う瞬間があって、自分は馴染みやすかったです。ただ、海外経験の少ない日本人にとっては驚くことも多いかもしれません。

ーーオプションの授業やイベントはどうでしたか?

イベントやアクティビティには、かなり力を入れていました。卒業式もしっかり行われていて、みんながきちんとスピーチしていました。今日は金曜日なので私も卒業スピーチをしなければなりません。

ーー授業以外の時間はどう過ごしていましたか?

基本的には家に帰って勉強していました。授業の予習・復習というよりは、アプリやChatGPTを使って先取り学習をしたり、シャドーイングをしたりして、日本に帰ってからの勉強につなげるようにしていました。

週末はモアルボアルでダイビング

ーー週末はどこか行きましたか?

1回だけ、モアルボアルに日帰りでダイビングに行きました。最初はバスで自分で行こうと思い、中谷さんにも相談しましたが、ちょうど学校の週末ツアーがあったので、学校が紹介してくれた韓国の会社のツアーに参加しました。朝に出発して夜に帰るスケジュールです。

ダイビングはとても良かったです。イワシの群れも見ることができて、セブらしい体験ができました。インストラクターはマンツーマンで、送迎・ダイビング・ランチ込みで料金は6000ペソぐらい、日本円で2万円ほどでした。自分で行く場合と大きな差はないので、安全面を考えるとツアー参加は正解だったと思います。バスでも行けなくはないですが、多少のリスクはあると思います。ツアーで行けて良かったです。

滞在環境

ホテル滞在を選びましたが、特に問題はありませんでした。以前、中国に住んでいたこともあるので、セブの環境にはあまり期待していませんでしたし、「よっぽどひどくなければ大丈夫」と思っていました。実際、滞在環境は基本的に清潔で、大きな不便はありませんでした。

気になったのはインターネット環境です。ネットは不安定で、繋がったり繋がらなかったりします。学校では接続が途切れることは多いですが、サイトを閲覧するくらいなら問題ないです。学校よりホテルのほうが安定していて快適でしたが、仕事しようとしている社会人は作業によってはストレスを感じると思います。

食事については、人によって合う・合わないがあると思います。私は大丈夫でしたが、子どもを連れてくる場合は少し注意が必要だと感じました。 

時期的にスコールが多く、天候には悩まされました。特に洪水は運が悪かったと思います。ものすごい大雨で学校近くの川が氾濫し、地下が浸水して大変なことになりました。学校の地下にあったジムは使えなくなり、授業もその日は中止に。後日、授業は振替してくれました。

また、滞在中に祝日が1日ありました。祝日の場合は授業の保証がなく、その日は半日だけグループレッスンを実施してくれました。そこは仕方ない部分だと思います。

初日も授業が受けたかった

フィードバックとしてお伝えしたいのは初日についてです。初日がテストで終わってしまったのは、正直もったいないと感じました。マンツーマンレッスンなのに本当にテストが必要なのかな?と思いました。内容は四技能を確認するものでしたが、30分ほどであっさり終了。その後はみんなで買い物に行く流れでした。短期留学で、しかも初日はやる気もあるので、授業を受けたかったです。そこは少し残念で、悶々としました。

夜のフライトで帰国する予定なので、ギリギリでしたがお会いできてよかったです。フィードバックしたかったのでいいタイミングでした。今後に生かしてください。

(2025年8月15日)

編集後記

今回の体験を通じて、フィリピン留学業界の「当たり前」をしっかり説明できていなかったことを反省しています。ほとんどの学校で、初日の月曜日はレベル試験とオリエンテーションで終わってしまいます。今回留学したIUにフィードバックしたところ、今後は希望者に限り初日から授業を受けられるように調整していくとのことでした。僕自身もしっかり学校に確認しようと思います。

また、フィリピンという国では突然祝日になることがあり、急に授業が受けられなくなることもあります。短期留学では1日がとても貴重です。そのリスクをきちんと伝えるとともに、祝日でも補講がある学校もあるので、今後は案内の際にその点も説明するようにしたいと思います。

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中谷 よしふみ

エンジニアベースの元コンサルタント。2012年にフィリピン留学を体験。自身の体験をシェアするため、このサイトを作ると、サイトが有名になり、学校に呼ばれるようになる。体験した学校は100校以上。いろんな学校を体験すると、ほとんど同じだけど、一部の学校は全然違うことを知る。業界で一番詳しい自信を持った、2016年に「英語はフィリピンで学べ」という書籍を出す。TOEIC845(リスニング450、リーディング395)。年間半分以上は海外で生活しているノマドクリエイター。英語を身につけて日本から出て視野を広げてほしい。そんな思いでエージェントをやっています。

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