インターンから見たフィリピン留学です。学校運営の仕事をしながら英語力はアップするのだろうか?クラークの少人数語学学校アジアンズブリッジのChi-Chiさんの感想をお聞きしました。
フィリピン留学のインターン募集に応募した経緯
フィリピンでインターンを始めて今日で10ヶ月になりました。もともと3ヶ月の募集だったので、3ヶ月間は試用期間で、その後、延長してすることになって今に至ります。今は辞める2ヶ月前ぐらいにお知らせくださいねっていう感じです。
そもそも何でフィリピンに来たの?
えーっと、実は去年の3月ぐらいから、元彼氏さんとタイでお仕事をする予定だったんですね。でも、それがいろいろありましてなくなって、その時点で仕事も辞めてたんで、先の予定がなくなったんです。で、別れる原因の1つに英語も含まれてるんです。タイ行きが決まってるのに私が英語を勉強をしなかったので。
そんな理由で別れることがあるんですね。それもフィリピンに来た理由の1つなんですか。
ま、そうですね(笑)。それで時間ができたので何をしようと思ったんですね。で、英語が原因だったし、せっかくだから1週間でも2週間でもいいから海外に出てみようと思ったんです。
それまで日本を出たことなかったんですか?
そうなんです。飛行機にも乗ったこともなかったので。本当に無謀でしたね(笑)。それで、タイと言えばバックパッカーなので、バックパッカーでもやってみようかと思って調べたら、意外とお金がかかるんですよね。次は、カナダとかオーストラリアの語学留学を調べたんです。でも、やっぱり高いなあと思ってたら、ホームページの右のほうにフィリピン留学の広告があったんです。最初はフィリピンがどこかも分からなかったし、英語を勉強できるイメージもなかったんです。でも、いろいろ調べてみたら確かに安いんです。どんどん調べてると、アジアンズブリッジのホームページがあって、そこに求人募集があったんです。
最初は先生の募集と思ったんですが、ボランティアスタッフの募集で、働くかわりに授業が無料で受けられるインターンの募集だったんです。それで、すぐにメールしたんです。英語できないけど大丈夫ですか?って。それで話しが進んで、是非お願いしますという話を頂いたんです。で、決めちゃった後に事後報告で親に報告したんですが、フィリピンのイメージが悪いので、「なんでフィリピンなの?」って心配されるんです。
まあ、心配されますよねぇ。
本当にその学校は存在するの?って心配されちゃって。やっぱりイメージが悪すぎるんですね。どっかに連れていかれない?大丈夫?とか言われて(笑)。
ご自身は不安はなかったんですか?
あんまりなかったですね。良いイメージではなかったですけど、あの時は、何でもやってやろうと思ってたんでしょうね。
タイミングがよかったんやね(笑)。
そう思いますね。
それまではどんな仕事してたんですか?
ずっとフリーターでした。ネイリストになろうと思って専門学校に行ってたんですが、給料もあまりよくないから諦めてたんです。で、接客が好きで、高校の時からずっと飲食店でバイトしてたんですけど、料理も覚えられるし楽しいんですよね。専門学校の時も飲食店でバイトしてたので、だいたい飲食店で働いてましたね。
初海外のフィリピンの感想
来た時のイメージは?初海外でしょ?
何にも分からなかったんですよね。英語も喋れないし。代表の北村と成田から一緒に来たんですが、マニラの空港に着いて、すぐに研修が始まったんです。空港のピックアップも仕事の1つだったので、どこで待ち合わせるとか、早速仕事を教えてもらったんです。で、空港での説明が終わって、学校に行こうかってことになって、タクシーでバスターミナルまで移動して、バスでここまで来たんです。でも、何も分からず、ずっと外を見てましたね(笑)。英語がとにかく分からないので、みんな何を喋ってるんだろうって思ってました(笑)。
空港の待ち合わせも最初は難しいですね。
そうなんです。でも、ありがたいことに空港で紙をもってウロウロしてると、空港のスタッフの方が連れて行ってくれるんです。
で、学校に着いてどんな印象だったんですか?
学校に着いたら夜も遅かったんですね。疲れたのですぐに休むことになって、部屋に移動したら、先生と相部屋で、挨拶するんですけど、本当に英語が分からないんです。先生も一生懸命話しかけてくれるんですが、全然分からないので、笑顔で頷くだけでした。大変だと分かってやってきたんですが、最初はちょっとやってしまったかもと思いましたね(笑)。
学校インターンの仕事内容
インターンとして問い合わせに対応したり、生徒の相談を9ヶ月やってきたんですよね。授業はどれぐらい受けられるんですか?
その時の生徒の人数にもよるんですが、取れる時は7時間とか。今は5時間ぐらいですね。
そんなに受けられるんや。授業を受けてみてどうでした?
最初は自分の英語レベルが低すぎて、本当に英語が上達するのか本気で心配でした。何を言ってるか全然分からなくて。先生も焦ってる感じで(笑)。でも、1週間でちょっとだけ分かるようになったんです。雰囲気が。それでちょっと心に余裕ができてきて、2週間ぐらいでなんとなく言葉が入ってくるようになったんです。まあ、だいたいですけど。慣れるものだなって自分で関心しましたね(笑)。
ガッツリ勉強してたんですか?
でも、最初は4時間だけだったんです。まず業務を覚えないといけなかったから。だから、頭はパンクしてました。
インターンは仕事だから、普通の生徒より緊張感があって勉強に身が入るでしょうね。
かなり追い込まれてました(笑)。3ヶ月ぐらいすっごい勉強してました。ま、今も頑張ってるんですけど(笑)。最初のうちは自分の成長も感じるし、どんどん勉強したい感じだったんですが、いろんな事に慣れてきちゃうんですね。先生も慣れてくるから、ちょっと間違ってても読み取ってくれるので。それで、何か変えないといけないと思ったのが3ヶ月ぐらい経った時だったと思います。それで、間違ってたら何でも直してくれってお願いしたりしました。でも、その後もダレる時期もありましたね。
でも、なんとか持ちかえしたんですね。
はい。先生を変えてみたりしましたね。先生によって教え方も違うので。それぞれのやり方を見てみたいと思ったりもしたので。
ちょっとマンネリ化したときは、環境を少し変えたんですね。今は日常生活は問題ない?
そうですね。3ヶ月ぐらいである程度のことはできるようになったんです。ホテルの予約をしたり、ピックアップに使う車の手配とか。でも、そこから、ちょっとずつ表現の仕方を増やしてきた感じですね。
今でも上達を感じるんですか?
自分ではもう感じなくなりました。でも、周りの先生から言われて気づきます。前はそんな表現は使わなかったねとか言ってくれるので。
じゃ、業務も英語学習も予想通りできたんですね。
予想以上にできてると思います。
インターンで留学体験をするのは良いですね。今までたくさんのインターンと話しましたけど、学校運営ってすごい時間を取られるから英語の勉強をほとんどできてないインターンも多いですよ。運営をしてて大変なことはないんですか?
生徒に言われた事を先生に伝えないといけないんですが、日本人の表現って大雑把なので、英語にすると結局どうしたいか伝わらなかったりするんです。上手く伝えないとニュアンスが変わったりもしますから難しいです。
インターンの方と話すとそれはよく聞きますね。でも、それで英語力が鍛えられたって言う人も多いですよ。
そうですね。
生徒の要求が無理な事も多いんですか?
いや、無理な要求があるわけじゃないんですが、やっぱり生徒と先生が合わない時もあるので。
生徒から先生に言いにくいことがインターンに来るんですね。先生が合わないが相談は多いんですか?
多いですよ。あと、これは私の課題なんです。こっちから意見を吸い上げるようにならなきゃなとは思うんですよね。言えない生徒もたくさんいますし、授業が終わってすぐ部屋に入る生徒もいるので、察しにくい場合があるんですよね。
人それぞれやもんね。干渉すべきか、ほっとくべきかは人によって正解違うし。
そうなんです。一時期は悩んでました。ほどよい距離が難しくて。あんまり触れなかったのがよかったって言ってくれる生徒もいれば、もっと聞いてほしかったって言う生徒もいるので。
でも、もともと接客してたのは良かったかもしれないですね。
そうですね。話しをするのが好きなので、楽しいです。
もうある程度の英語力がついたんでしょ。今後のことは考えてるんですか?
考えたりするんですけど、私は目標とか夢とか持てないタイプなので、あんまり具体的な目標とかはないですね。でも、まだフィリピン人相手にメールすると全然できないんですよね。会話とは別なので。だから、もっと勉強しなきゃなっていう感じなんです。
インターン無料留学のメリット
フィリピンに来る生徒って変わってるから、生徒と話す中で、影響を受けることもあるんじゃないですか?
相当影響を受けます。いろんな話が聞けますから、良い人生経験です。
23歳なら、生徒は年上なんですか?若い人も来るんですか?
うちの学校の生徒はビジネスマンが多くて、20代もいますけど、40代が多いです。オーナーと何かしらの繋がりがある人が来てくれることが多いので。
それは確かにある。オーナーが若い学校は生徒も若い生徒が確かに多い。ここのオーナーは40代だから、それはこの学校の特徴ですね。
はい。経験豊富な生徒が多いので、いろんな話が聞けて面白いです。
僕も昨日ダディさんの話を聞いたけど、すごく面白かった。日本にも年配の人はたくさんいるけど、話す機会はないからね。
ダディさんも優しいし、レンドリーでしょ。年齢関係なく話ししてくれるから良いんですよね。アドバイスもくれますし。
学校運営に対して?
いや、人生に対して(笑)。
わははは。いいですね。じゃ、インターンをやって価値観が変わったんですか?
相当考え方は変わりましたね。私は結構ネガティブなんですけど、多少はポジティブになったような気がします。
フィリピン人はポジティブだからね。良かったですね。
こうやって長くいますけど、やっぱり良いです。もっと英語も勉強もしたいですし。それなりに自由な時間やチャンスも与えて頂いているので、うまく使っていきたいと思ってます。他の国に行けそうなら出てみたいし。
フィリピン留学が向いてないタイプ
逆を言うと向いてないタイプとかいますか?
うーん。1人の時間が欲しい人にはもしかしたら向かないのかなと思いますね。フィリピンの人ってお世話焼きなんですよね。お世話してもらいたい人と、何もして欲しくないタイプがいると思うんです。
例えば、体調が悪い時とかに、すごいいろいろしてくれるんです。ご飯食べないとダメだよとか。薬飲んだ?何飲んだ?何食べた?とかずっと言われるんですけど、ノドが痛いから喋りたくないんだよって思っちゃう時もあるんですね(笑)。たまにめんどくさくなっちゃうんですよね(笑)。
よく聞きます(笑)。まあ生徒の性格もあるし、あと期間もあるかな。1人の時間が欲しいタイプの人は、しんどい時があるかも。フィリピン留学は授業はマンツーマンで、部屋も相部屋だと、1人になる時がないから。あとは、向こうは干渉してるつもりないけどグイグイ来るでしょ。日本人は空気を読むけど、こっちはそんなん関係ないからね。
ありましたねー。9ヶ月いたからいろいろありました。ちょっとしんどくなる時もありましたね。1人になりたい時は、寄せ付けないオーラーを出すんですけど、フィリピンでは効果がないですから(笑)。
確かに1人になりたい人はしんどいかもしれないですね。でも、それは長期の場合ですね。1ヶ月ぐらいなら感じないかもしれない。
かもしれないですね。
疲れた時はどうやって克服したんですか?
実は日本に帰ったんです。そしたら見事にリセットできたんです。最初はもうフィリピンには戻れないんじゃないかと思ったんですけど。
フィリピンに戻りたいと思ったんですか?
そうですね。最終的にはフィリピンの人たちが何してるか気になったんですよ。日本に帰ってる時に、東京で30キロぐらいのキャリーバックを運んでたんです。階段を登るのがすごい大変だったんですけど、助けてくれたのが台湾人か中国人だったんです。
東京の人は冷たいなあと思ったわけですね。フィリピンやったらワラワラ来るのに(笑)。
そうなんです。日本ってやっぱこういうところあるよねって、ちょっと思いましたね。
外に出て気づく日本の良さがあるように、フィリピンも外に出て気づく良さがあるんですね。
そうですね。フィリピンに来てみて、思ったより環境は揃ってると思いますし。クラークのこの地域は治安も悪くないし、来た人はフィリピンって良いところだねって言ってくれる人が多いんです。自分も楽しいから、オススメだから来て下さいよ、って感じなんですよ。
9ヶ月の間にたくさんの人が卒業していったんでしょ。どれぐらいの人が満足して帰ってるんですか?
私が言うと嘘っぽいかもしれないけど、ほとんどの人がよかったって言いますね。1週間でも英語の上達を感じられたり、短期間でも先生と仲良くなって連絡取り合ってる人もいますしね。
特にこの学校は少人数でアットホームですね。僕もそう感じました。それにしても、ほとんどの生徒が満足してると感じるのはすごいですね。リピーターも結構多いんでしょう。
そうですね。「私のこと覚えてますか?」ってたまに連絡が入ります。リピーターの方が来ると先生たちもすごい喜んでくれて嬉しいですね。
英語留学検討者にアドバイス
留学検討者にメッセージありますか?
とりあえずフィリピンに来てみてください。もし去年の今頃にアジアンズブリッジに来てなかったら、今の私はもちろんないので。いろんなタイミングがあって来ることになりましたけど、たまには思い切ってみるのも良いと思います。だから、是非来て欲しいです。1週間でもいいので。何か変わると思います。
本当にフィリピンってイメージが悪いんですよ。日本から近いし、安いし、英語もアジアの中では一番良いのに、やっぱりネガティブなイメージなんですよ。僕もこんなにいいのになんで?って思うからもったいないなあって思うんです。
来てもらえればフィリピンの良さは絶対伝わると思います!
分かりました。貴重なご意見ありがとうございました。引き続き頑張って下さい。
(2014年3月20日(木) アジアンズブリッジにて)
編集後記
学校の運営体制を見ると学校のことがだいたい分かる。インターンしかいない学校もあれば、正社員のスタッフを雇用してちゃんと組織化してる学校もある。もちろんちゃんとした運営体制を作ってる学校のほうが安定している。インターンは数ヶ月単位でいなくなるので、インターンだけだとサービスの品質が安定しないです。インターンをほったらかしの学校も多い中で、アジアンズブリッジはちゃんと教育していました。学校選びの時は運営体制を見るのも1つのポイントです。
インターンでフィリピン留学を経験した人に今まで何人も会ったけど、英語の授業をたくさん受けれた人と、業務が大変で英語学習する時間があまり取れなかった人にはっきり分かれる。ただ、授業が取れても取れなくても、英会話力は上がったとみんな口を揃えていた。やはり必死さが違うからだろう。もし、フィリピン留学に興味があって、時間が作れるならばインターンを選択肢に入れてみてもいいでしょう。
ただし、仕事なので良いことばかりでない。生徒からの要求は無理難題なこともあるし、フィリピン人と仕事して、彼らのイヤな面を感じるかもしれない。でも、それを考慮しても、選択肢の1つとして良いと思う。ただし、その場合、学校選びは重要です。インターンはいい組織、いい上司に恵まれなければただの雑用です。慎重に学校を選んで良い経験をしてください。
Podcast: Download (Duration: 44:15 — 30.4MB)