フィリピン留学で失敗するタイプは?英語が上達するタイプは?目的は英語?旅行?

フィリピン留学で失敗しないように、英語が伸び悩む失敗パターンを知っておいてください。フィリピン留学を6ヶ月経験した生徒に、英語が上達するタイプを聞きました。留学目的が英語なのか旅行なのかで変わってきますね。

英会話学習に近道なしと留学中に思った
辻秀樹、50歳男性、期間6ヶ月

近道ばかり探す生徒は失敗する。発音矯正に近道なし

僕がインタビューした長期留学の生徒は、その後、生徒の相談役になることが多いんですよ。で、辻さんはやっぱり相談役になってるみたいですね(笑)。

そうですね(笑)。僕はブログも書いてるので、「辻さんのブログを見たのがEBに来た理由の1つなんです」って言ってくれる方もいて、嬉しい反面ちょっと恥ずかしいですね(笑)。みんなの質問に答えるのも難しいです。

フィリピンに6ヶ月いるといろんな生徒を見てきたでしょう。どんな質問をされるんですか?

ブログに勉強方法を書いてるので、英語の勉強方法をよく聞かれます。特に若い生徒さんは、発音の勉強方法を相談してくることが多いです。みんな発音矯正したいんです。だけど、発音は近道がないんですよ。

みんな近道を相談してくるんですね。

はい。でも、英語って10回言ったからって言えるようにならないんですよ。僕も、同じページで2週間停滞してたりしてました。もうフィリピンに6カ月いるんです。すぐに喋れるようになったと思われるみたいなんですけど、1週間や2週間で発音は変わるものではないので、短期留学の方に僕の勉強方法が参考になるわけではないと思うんです。

短期の生徒が、長期の生徒に勉強方法を聞いても参考にならないですね。英語の勉強で近道を探してる人って、近道は探してるけど、肝心の英語の勉強をしてないことが多いんです。ノウハウやテクニックばかり探している。でも、地道に勉強するしかないんですよ。継続は力です。

そうですね。あと、テキストが100ページ以上あると、1日10時間授業しても1週間で終わらないじゃないですか。ザ~ッと流していけば終わるんですけど、それだと結局なにも残らない。でも、復習はあんまりやりたがらないんです。先生が不十分だと思って、「前のページに戻るよ」って言っても、戻ってしまうと、終わり切らないから嫌みたいなんです。

教材を全部終わらすのが大切だと思っているんですね。

もったいない感が出てしまうみたいです。すごくよくわかるんですけど、「この短期間で何が出来るだろう?」って、ちゃんと考えてフィリピンに来てる人は、それなりの成果を残して帰ってます。

英語学習の目的が曖昧だと停滞する

あと、短期だけど目的がハッキリしていない方もいて、やっぱり目的を明確にするのが非常に大切だと思うんです。僕は中谷さんが相談に乗ってくれたので出来たんですけど。

目的がなければ英語を学ぶ必要はないですからね。ただ、辻さんは最初から英語を学ぶ目的が明確でしたよ。コツコツと継続出来るのはすごいです。

いえいえ。

英語学習は、その生徒の滞在期間と目的次第ですからね。でも、目的が明確でない生徒が案外多いんです。

そうですね。長期の生徒は、目的をしっかり決めておかないと、ダレると思うんですよ。僕もダレそうになりましたけど、目的が明確でしたし、切羽詰まって尻に火がついてたのでなんとか頑張れました。それでも、モチベーションの波はあります。

辻さんはネガティブな部分を見せないですけど、どうやってモチベーションをコントロールしてるんですか?

信じることですね。自分が最初に決めた戦略はあってるんだ!って確信してました。あとは、先生と毎週打ち合わせしてました。先生はけっこう客観的に見てくれていて、自分が凹んでてもそれほど凹む事ではないって事がわかったり、自分が思ってたよりも出来ていないって事が分かったり、理想と現実を常に埋めていけたのは大きかったです。

先生をコロコロ変える生徒は失敗する

半年間、先生は変わってないんですか?

変わってないです。

先生をコロコロ変える生徒はすごく多いんですけど、伸び悩んでいることが多い気がします。

先生が合わないなら変えたほうがいいですよ。求めている英語の勉強と、先生の得意分野が合致していなければもったいないです。でも、先生の得意分野もわからず、自分の英語を出し切らないうちに先生を変えちゃうのはよくないです。お互いを理解する時間が必要なんですよ。

1、2回授業を受けただけじゃわからないですからね。先生の得意分野も、生徒が超初級だったらわからないかも。

そういうときは、学校の日本人スタッフに「この先生の得意分野は何ですか?」って聞けばいいですよ。短期間の人は、留学前に留学目的を伝えておくのがすごく重要だと思います。

「先生はどんな感じですか?」って聞かれることが多いんです。やっぱり伸び悩むと、先生を疑う気持ちが出てきちゃうみたいで。

しっくりこないと先生の問題と思っちゃうんですね。

そうですね。相性は確かにあると思うんです。先生側の話からも「合う、合わない」って言葉は出てくるんですよ。人間だからしょうがないです。でも、相性の話が出ちゃうのは、たぶん英語を学ぶ目的をキチンと先生に伝えていないからだと思うんです。他人に聞く前に先生に聞くべきなんです。

「こういう勉強したい。」って伝えないで、レッスンが終わってから「先生が合わない…。」って友達同士で話をしていても、何もいいことがないんです。とにかく先生と話をすることが大切だと思います。

問題があれば先生と話すのが一番ですね。先生が合わなかったら変えたほうがいいですけど、合わない理由をちゃんと説明できないとダメ。何がダメなのかを理解しないと同じ問題を繰り返すし。何をしても続かなくなりますから。それに、学ぶ意識があれば、誰からでも学べますからね。

留学の目的は、英語?旅行?

旅行の延長の方が多いんですよ。「居心地の良さ」を追及しているのは、ちょっと違うんじゃないかなと感じる時があります。フィリピン留学は居心地が良すぎて英語があんまり伸びないかも。

フィリピンは楽しすぎますね~!ホントに楽しいんですよね!

楽しみながらトレーニングできるならいいんですけど。楽しさだけになっちゃってる人が増えてきて、それは英語の上達においては、デメリットだと思います。

英語学習にはデメリットかもしれないですけど、経験としてフィリピン留学する人も結構いるでしょ。フィリピン留学って、学校にとっては商売じゃないですか。だから、「楽しい経験の場」として留学してもらってもいいのかなって思うんですよね。

全然いいですよ。旅行としてならフィリピン留学は楽しいですから。フィリピンって日本と真逆だし、異文化を体験できますからね。でも、フィリピンに旅行で来てるなら、英語が伸び悩むことに悩まないでしょ。スタンスが旅行なのに、英語が伸び悩んでる事に悩んでる人が多いんですよ。それはちょっとズレてません?って感じる。

それはありますね…。

フィリピンは近いし、留学費用も安いから、生徒の目的が多様化していて、旅行の生徒が増えてるんです。そんな中で、学校が「本気の生徒」と「旅行の生徒」の両方を取るから、生徒が衝突するんです。「遊ぶ学校」ができてもいいと思うんですよ。

いいと思います!本当に。

でも、英語を勉強したい人の為の学校も残っていてほしい。先生に求められる資質も違うんですよ。

違いますね。

本気で勉強する学校には、本気で教える先生が必要でしょ。経験があって生徒にストレスを与えられる先生って貴重ですよ。フィリピン人はエンジョイな人達だから、生徒にストレスを与えて厳しく教えるのはツラいと思うんですよ。

相当ツラいでしょうね。

厳しい真面目な先生を、遊びに来た生徒が「先生が合わない。」って言うことがあるんです。本気の生徒にはすごい合うのに、ミスマッチで残念なんです。

楽しさだけを追求していると英語は伸び悩む

世の中に出たら居心地の悪い人とも英語を喋らないといけないでしょ。ビニールハウスみたいな環境で、居心地のいい先生とだけ喋ってても英語は伸び悩みますよ。英語力じゃなくて雰囲気で喋っているかもしれないでしょ。ストレスを避けて楽な先生ばかりとばかり話している生徒は、そのあと壁にぶつかって。実践の場では英語を使えない気がします。

ある程度のストレスは必要ですね。先生が僕の事をすごく心配しているんですよ。「プレッシャーを与えすぎているんじゃない?」って。「これはいかん!」と思って何回も説明したんです。とにかく「レッスンはツラくなきゃダメなんだ」「ツラいことを楽しんでいるから、ガンガンやってくれ!」って。

辻さんは大人だからなあ。でも、僕も同意見です。英語だけじゃなくて仕事でも何でも、ストレスがある環境のほうが伸びますよ。もちろん辛すぎて体壊したらダメですけどね(笑)

(笑)。EBでは、毎月テストがあるので、テストの結果で自分に必要なものが浮き上がってくるんですよ。試験結果をもっと活用すればいいと思います。英語を伸ばしたいなら、テストの結果を見て、自分には必要なものを考えてほしいですね。

英語環境にいると話せるようになると思っていると失敗する

辻さんは留学の準備は出来てました?

出来てました。僕は文法と単語は完全に終わらせてきました。だから、留学の目的は十分に果たせました。

今後も勉強を続けるでしょ。やっぱりずっと勉強しないとダメですか?

続けないとダメです。2日勉強しないと明らかに違います。定着していないのをすごく感じます。レッスン前は英語を喋る口を作らないとダメなんですよ。ウォーミングアップをしないと発音できないし、スムーズに読めないんです。

面白いエピソードがあって、ある学校に留学していた生徒が、その後、フィリピンで起業するんです。もう数年経営していて、フィリピン人ともネイティブの人とも英語のコミュニケーションに問題はないんです。でも、当時の先生が遊びに来た時に「英語が下手になってる」って言われて「ガーンッ!」ってなってたんです。ただ、フィリピンで生活してると、英語が下手になってる事すら気が付かないんですよね。

そうだと思います。

英語が通じる事と、英語が上達するのは別。英語力を上げるには、やっぱり勉強しないといけないんですよね。

そうですね。海外にいるだけじゃ英語は上達しないです。

フィリピンはやっぱりフィリピン英語なんです。これから辻さんは他の国に行くから、また新しい壁にぶつかるでしょうね。

そう思っています。フィリピンに来る前は「スピードがすごく重要」って思っていたんですけど、今は「クリアに喋る」ことが重要だと思い始めてます。僕はもともと日本語でもこれぐらいのスピードでしか喋らないので、速く喋りたいわけではないんです。だけど、英語ではスピードを求めてしまってました。

昔より早く喋れるようにはなったんですけど、先生に「そんな喋り方をしないほうがいい。少しスピードを落としてハッキリ喋る方がいいよ。」って言われたので、あんまりスピードにはこだわらずキチンと伝える事を重視するようになりました。

自分で喋れることは聞き取れるって言うじゃないですか。だから早く話すのはトレーニングとしてはいいけど、それで明確じゃなくなったら意味がないですね。シャドーイングは慣れるまでは速く感じるじゃないですか。トレーニングとしてはいいけど、早く喋らないといけないワケじゃないですよね。

教材についてる音声は決して速くはないと思います。今になって言えるようになったんですけど、意外とゆっくり喋ってるんだなって最近思うようになりました。

この後、別の国で格闘している辻さんに、またインタビューしに行きますね。

ぜひぜひ!

(2015年5月1日(月)マニラにて)

カナダに来て海外にいるだけでは話せるようにならないのがよくわかりました。フィリピンは恵まれた環境にあったんだと気がつきました。だって街中であれだけ英語が話せる国はないですから。フィリピンは不思議な国でした(笑)。

編集後記

フィリピン留学の効果的な勉強方法は期間と目的次第で近道なしです!残念ですが、自分を信じてコツコツ継続するしかないです。英語はダイエットと同じだとよく言われます。ダイエットも、摂取カロリーより消費カロリーが多ければ痩せます。でも、みんなそれができないので、派手なコピーの商品が売れます。だけど、実際結果を出してるのは、継続して努力してます。英語も同じです。留学の目的は、英語なのか?旅行なのか?目的にあわせて、留学で失敗しないようフィリピンを上手に使ってください!

このインタビューの生音声は下の再生バーで聞けます。

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中谷 よしふみ

中谷 よしふみ

エンジニアベースの元コンサルタント。2012年にフィリピン留学を体験。自身の体験をシェアするため、このサイトを作ると、サイトが有名になる。圧倒的に詳しくなったので書籍を出す。そして、留学エージェントになる。体験した学校は105校。TOEIC845(リスニング450、リーディング395)。年間半分以上は海外で生活しているノマドクリエイター

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